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クロス豚がゆく

やりたいことは増える一方、しかし自分の時間は減る一方。
そんな中での悪あがきと迷走の日々。

男鹿半島から鳥海山

2007-08-28 21:42:48 | 旅行
秋田市のホテルは素泊まりだったので
朝食を求めて、秋田市民市場へ行った。

7時前にもかかわらず、数軒の食堂が
開いていたので、その中の1軒
味利食堂で1200円の刺身定食をチョイス。

甘えび、ほたて、マグロ、いか、いくら、
たこの6点盛りで、満足度は高かった。

今日は男鹿半島をめぐって、宿泊は
鳥海山あたりで決める予定。
列車の半島先端駅である「男鹿」まで行って、
そこからはレンタカーで海沿いに走りつつ
気の向くままに立ち寄りをするつもりある。

朝8時34分に秋田駅を出発、


3両編成の男鹿行きディーゼル列車で
揺られること1時間、男鹿駅に降り立った。

ここからはレンタカーの旅。
トヨタレンタカー男鹿営業所で、プリウスを予約してある。

さて店はどこかな…と、駅前をしばらく探したが
一向に見つからない。

観光案内所で電話番号を聞き、店に電話をしてみると、
男鹿営業所は3駅秋田寄りの船越駅にあるとのこと。
営業所の名前で場所を勝手に男鹿駅と思い込んで
いたのが、失敗であった。

秋田行きの列車は1時間後なので、駅前のタクシーに
料金を聞くと「3000円はかかるな」と言われたので、
列車を待つことにして駅の周りを散策して時間をつぶした。


かれこれ1時間少々のロスの後、レンタカーを借り受けて
列車から見えていた寒風山に上がってみた。

山上は、草原状になっていて三方に海が望める。
パラグライダーのスポットでもあるようで、5,6機が
気持ちよさげに空を舞っていた。



山を降りて入道崎灯台へ行った。

土産物屋が建ち並び、車をとめると売り子のおばさんが
たちまち集まってくることには閉口したが、
日本海の水平線が180度以上にわたって見渡せる
眺望は、狭い町暮らしのわが身にとっては魅力的で
あった。

土産物屋のひとつで稲庭うどんとはたはたすしの昼食。
はたはたすしは、さばの棒寿司のようなものを想像して
いたが、どっちかというと、ままかりのふなすし風の
ものだった。


海沿いを南へ、鳥海山を目指してひた走った。

天気予報は曇りだったが、幸いにも空は晴れ渡り、キラキラ
輝く海を背景にした奇岩や、延々と立ち並ぶ風力発電の
風車が青空に映えて美しかった。

冷房で快適な車内、日差しでポカポカと温まる身体、
まっすぐに延びる単調な道路に誘われる眠さを、
紙パックのブラックコーヒーでこらえつつ、
夕方6時前に今宵の宿、ホテルフォレスタ鳥海に
チェックイン。

部屋はとても広く、窓からの眺めも最高の部類。


宿泊者が無料で利用できる貸切の家族風呂も
内湯と露天を併設する豪華なもの。
運よく予約できたのでもちろん利用した。

入浴後、ロビーにFREESPOTアクセスポイントと
PCが備え付けてあるのを見つけたので、
これ幸いとブログを更新した。

ハード面の充実が際立つだけに、サービス面での
拙さが目立った。


(注釈:拙さについて具体例として、
 チェックイン時のことを挙げたい。
 フロント係に
 「夕食の主菜を肉か魚か、今選んでください」と
 言われたので、
 肉、魚はどんな種類(魚種、牛、鶏、豚)を
 使うのかたずねたのだが
 「調理担当しかわからない」との返事。
 確認できますか?ともう一度頼むと、
 ようやく調理担当に電話をかけ、答えるような感じ。

 客に選択を求めながら、そこで提供するサービスの
 説明ができない(答えられないのに要求されるまで
 確認もしない)のは、プロとしていかがなものか?

 もっとも、夕食自体はなかなかよかった。
 フレンチハーフコースだったが、前菜で出た
 カジキマグロ冷燻にガーリックソースをかけた
 ものが、特にうまかった)

白神山地散策と五能線

2007-08-27 23:34:50 | 旅行
昨日午後、東北新幹線と特急電車を乗り継いで
青森入りした。

宿は港の夜景が見える居心地の良いホテルだっただけに
名残は惜しかったが、朝7時すぎにチェックアウト。
駅近くの市場にあった軽食コーナーで焼干しラーメンを
朝食にして、8時前の青森駅に駆け込んだ。
今日は、JR五能線と白神山地の旅だ。

「今年はこれに乗りたい!」
相棒の強烈な主張で決めた旅の足は「リゾートしらかみ」。
ぼくは今回まで知らなかったが、JR東日本の誇る人気列車
だとか。
特急料金こそかからないが座席は全席指定、2客並ぶ通常
座席といすがフルフラットにできるボックス席が選べる。
青森を始点に山を抜け、日本海沿いを秋田まで走る、
風景を楽しむための列車だ。

嬉しさに比例して雨量を変えるという、ムダに器用な雨女
である相棒の存在と、「曇り、午後にわか雨」という津軽
地方の天気予報にもかかわらず、わずかながらも青空が
のぞくまずまずの天候となったということは、
ボックス席ではなく、通常座席だったからか、もしくは
ぼくの日ごろの行いが余程良いかいずれかなのだろう。
そんな馬鹿なことをひそかに思いながら車窓を見ると、
黄金に色づき始めた田やりんごがたわわに実る畑、
遠く霞がかる山々など、夏の日本の正しい田園風景が
映り、流れすぎてゆく。

やがて、車両最前部の展望デッキで津軽三味線の
生演奏が始まり、旅情がクライマックスを迎えるなか、
鯵ヶ沢駅に到着した。

駅のバス窓口で「ミニ白神ツアー」を申し込み、
1時間ほど待って今度はバスの人となった。
20分ほど揺られてゲストハウスに到着、ウッドチップが
敷き詰められた遊歩道をたどってブナ林に入った。

森独特のひんやりとした風が心地よい。
14,5人のグループ行動なので少々騒がしかったこともあり、
コース備え付けの聴診器で、ブナが水を吸う音は
聞けなかったが、ガイドさんが、そこここの草木を説明して
くれるので、「ただ歩く」にならず、「散策」になったのが
良かった。

鯵ヶ沢駅に戻り、近くの温泉に入ってから、夕方に再び
「リゾートしらかみ」に乗った。今度は相棒期待のボックス席だ。

車窓は通常席よりもさらに大きい。それに通路を仕切る
ドアこそないものの、ボックスとボックスの仕切りは
天井まであるので、個室のような感じになる。
座るなり相棒狂喜、ふと不安になって車窓に目をやると、
空が曇ってきたような気がするがさておき、夜9時前まで
3時間半の旅だ。

夕食に駅弁を買おうと車内販売のカートに声をかけると、
「もう売り切れました」とのこと。
手元にあるのは缶ビール2本、酒のつまみにするつもりで
買ってあった鮎すしが1本。
2人ではせいぜい食事までの「つなぎ」にしかなりそうに
ない。

やや気落ちして、気落ちした相棒と「つなぎ」の食材を
広げつつ、やや持ち直した空の夕焼けが映える海を眺めて
いると、隣のボックス席から、ひょいと顔が覗いた。

「突然ですけど、買いすぎちゃったんでもらってくれません?」

差し出された皿を見ると、あわび、マグロ、ホタテなどの
刺身と塩茹でのえび、それもかなりな量ではないか。
隣のボックス席は男性の4人組。青森にいる知人と
再会しての帰りだそうで、その知人が帰りの列車での
宴会用に用意してくれた食材だとか。
「もう食べられないし、処分するしかないかなと
思ってたとこで、プシュッ!って聞こえたんで…」

そういいながら、新品のボトルのミネラルウォーターと
割り箸までつけてくれたので、われわれの貧相な食卓が、
突然豪勢な食卓に変貌した。

その後、4人組がこちらが負担に感じないよう、適度に
距離を置いて、気遣ってくれたのも、ありがたかった。

その後のビールがやけに美味く、車中が少なく見積もって
3倍は楽しくなったことはいうまでもない。

秋田駅で別れるときに簡単なお礼しか言えなかったけど、
4人組さん、本当にありがとう。


秋田駅近くのホテル、ドーミーイン秋田にチェックイン。
去年できたばかりだそうで設備は新しく、最上階には
温泉もある。
湯上りに部屋備え付けの作務衣を着て、ビールで乾杯、
ロビーでブログの更新をして今に至った次第である。

今年の夏休み、近年になく幸先がよさそうだ。


夏休み

2007-08-26 02:44:16 | 旅行
今日から1週間の夏休みである。

相棒とふたり、休みは旅行へ行こうと
かねてより話し合っていたが、
今なお厳しい暑さが続いているし、
とりあえず涼しいそうなところと
電車とレンタカーで東北を目指すことに
決めた。

近所のチケット屋に立ち寄って
JR東日本の株主優待券を2枚入手、
これ1枚で乗車券特急券が2割引、
2枚まで使えてその場合は4割引にも
なるとか。それだけに売値も張るのだが、
今回考えている旅程なら、ビジネスホテル
1泊分ぐらいは浮かせられることになるはずだ。

午後、雲ひとつない空からギラギラと
相変わらずの殺人的熱波が降り注ぐ中、
相棒とぼくは「みどりの窓口」へ続く行列に並んだ。

これを抜けたらほんとうの休暇が始まる。

ラーメンと温泉と餃子と

2007-05-11 01:57:15 | 旅行
朝7時からの散歩会に参加し、バイキングの朝食をしっかりと摂ってから
宿を出た。


きょうはいよいよ福島餃子を楽しむつもり。

店は夕方からなので、まっすぐ福島市街に向かうには早すぎる。
今回の旅に持ってきた唯一のガイドブック、雑誌『自遊人』をめくると、
素朴な共同湯の写真が目に入った、金山町というところにあるらしい。
天然の炭酸水が湧く井戸もあるとか…
『自遊人』にも大雑把な地図しか出ておらず、「宝探し気分で」などと
書き添えてある。
興味をそそられたので、プリウスに付いていたナビをセットして、
行ってみることにした。

この時点では、金山町は喜多方市からせいぜい車で30分ほどの距離にあると
誤解していたのだが、実際は正味1時間、60km以上も離れた町だった。
道すがら案内標識を見かけた「幻の滝」や、通りがかりの足湯施設に
寄り道しながらだったこともあって、金山町に着いたころには、
午後1時をまわっていた。
共同湯ぐらいすぐ見つかるだろうと楽観していたのも誤算だった。
車からは、共同湯は見つけられなかった。歩いて探すしかなさそうだ。
しかし時悪く、ポツポツと雨が降り出したので「宝探し気分」はすっかり挫かれ、
収穫のないままUターン。

往復2時間の道のりで温泉に入れなかったことは何とも悔しかったが、
その代わりに喜多方へ向かう途中で見つけた案内看板にしたがって
杉木立のなかを歩くこと15分。


龍の沢湧水という湧き水を見つけられたので、すこしだけ取り戻せた気分。



午後3時前、喜多方の『来夢』というラーメン店で遅い昼食。

麺は悪くなかったがスープはイマイチ(に感じた)。ぼくの好みではなかったが、
相棒は「甘くやわらかなチャーシューがうまかったのでOK」だったそうだ。

夕方、福島市に入る。
レンタカーを返す前に、ガソリンを給油すると15リットル入った。
2日間で400km近く走ったことから考えると、燃費は25km/L以上。
ウチのフュージョン並みの燃費に舌を巻く。

幸い福島市内では、雨はまだ降っていないようだ。
駅前でツイン6800円というホテルにチェックインし、町のイラストマップと
各店舗の営業時間、餃子の写真などが載っている『福島餃子マップ』という
リーフレットをフロントでもらってから、夕闇迫る町へ繰り出した。



”餃子命”の相棒が、数ある店から選んだのは『満腹』という店。

店はかなりの人気のようで、開店間もない時刻にもかかわらず
3メートル弱8人掛けという狭い席にぼくたちが何とか席を得ると、
もう満席になった。

ひまわりのように丸く並べられた餃子は、30個1500円。
上はパリパリ下はやわらか、にんにくが少し効いた小ぶりな餃子は
まさしく僕の好みのもの。

焼き餃子は神戸が一番うまいと思っているが、
この餃子なら神戸の餃子と比べてもかなりいいレベル。

席が狭いので『満腹』では追加オーダーはせず、別の店へはしごすることにした。
福島駅から電車に乗っておよそ20分、夜8時半ごろ飯坂温泉に到着。
有名な飯坂温泉、まずは共同湯を楽しむ。


そしてお約束の湯上りビール…
向かったのは『照井』という店。

写真では見えないが、入口のすぐ脇、赤提灯の下に結構広い足湯がある。
温泉街の餃子店らしいたたずまいが面白い。


梅酒と餃子―大好物の黄金タッグが実現し、相棒は感涙にむせぶ。
薄皮でクリスピーな食感の小ぶりな餃子は、湯上りのビールに実によく合った。

ぼくも今夜は、体重問題を忘れよう

プリウスとぼく、減らないんです…

2007-05-06 00:55:25 | 旅行
相棒お気に入りのファイト餃子が突然大行列店になったので、
気軽に行けなくなった。
ゴールデンウイーク初日、早めの時間に店へ向かったものの、
戦意を萎えさせるに充分な行列が既に店の前にできていた。
もう食べられんかもしれん…と落ち込む餃子大好きの相棒を
慰めるため、餃子店の新規開拓をすべくコンピュータに向かう。
宇都宮市と浜松市はすでに行った。他にどこかないか…
インターネットで調べるうちに、福島市が餃子の町として
名乗りを上げていることを知った。
2日後ではあるが、幸いにも交通手段と宿泊先の空きもあるようだ。
行ってみるか?
相棒に聞くと「行きたい」と答えが返ってきた。

月曜日の午前11時、板橋から埼京線で大宮へ行き、新幹線に乗り換えた。
指定席を取ったが、その必要はなかったようだ。連休中にもかかわらず
車内は空いていた。
そして大宮を出て1時間後には、新白河駅に到着した。

レンタカーはインターネットで車のクラスを指定して予約したが、
割り当てられた車はトヨタのプリウスだった。


このプリウス、鍵だけ受け取って何も聞かない状態だったなら、
どれだけの人がすぐに運転できるだろう。
ぼく自身、店員の説明を聞かなかったとしたら、たぶんエンジンすら
かけられなかっただろう。
始動は将棋の駒ほどのエンジンキーを差し込んで、右のボタンを押す。

エンジンはウンともスンとも言わないが、実はもうシフトさえ入れれば
走れる状態になっている。
そのシフトはハンドルのすぐ左横、パネルにある。

ふた昔ほど前のゲーム機のジョイスティックのようなレバーがそれで、
シフトパターンは逆h型。その上にあるのはパーキングギアのボタン。
知らないとハザードボタンと間違えそうな位置と形状だ。

フット式のパーキングブレーキを外して、シフトを右下へ動かすとDレンジ。
シフトのために踏んでいたブレーキを緩めると、音もなくスルスルと
プリウスは走り出した。
あとは自動でガソリンと電気を切り替えながら、走るらしいが、
概ね動き出しと巡航は電気走行、加速はガソリン走行、
登坂や急加速は電気とガソリン併用という動力パターンのようだ。


さて話は旅に戻るが、祝日は休みになる餃子店が多いと聞いていたので、
福島市へは翌日に行くことにして、この日の目的地は裏磐梯にした。
そして餃子以外の旅のテーマも決めた。
それはご当地ラーメン。
喜多方白河郡山と、いずれも店の多くは醤油スープで、チャーシューに
独自の工夫を凝らしていると聞く。
餃子のついでに、それらもまわってしまおうというわけだ。

この日の昼食は、当然白河ラーメン。
まずは有名店の「とら食堂」へ行ってみた。
田んぼの中にぽつんと建つロケーションは、まるで讃岐うどんの穴場店のよう。
店近くのシビアなカーブを曲がった先に見えたのは、讃岐うどんの超人気店の
週末もかくやというばかりの大行列。
早々に諦めて結局は火風鼎という店で、相棒と2人、880円のチャーシューメンを
頼み、わが人生初の白河ラーメンと対面を果たすことになった。

煮豚ではなく、焼いて仕上げたと思われる香ばしいチャーシュー、
辛すぎとのギリギリの濃度を見切った濃厚な醤油スープ、
そのスープを程よくまとう細めで平べったい縮れ麺。
醤油ラーメンを食べたいとき、このラーメンなら「ウン醤油!」と納得できそう。

母成グリーンラインなどを走り、宿にチェックイン。
100km以上走ったにもかかわらず、プリウスの燃料計はただの1目盛りも下がらなかった。
ちなみにその夜、宿の夕食は充実を極めた。
地ビール、岩魚の骨酒、馬刺し郷土料理と和洋のバイキングなどなど。

自転車通勤に慣れ、寝坊でフュージョン通勤に逃げる頻度も増えたぼくの日常。
当然の結果として、体重計の目盛りはなかなか下がらない…

深夜、人けのなくなった露天風呂にひとり身を沈めて思う。

この旅でプリウスはどこまで目盛りを維持し、ぼくはどこまで目盛りを…

ともあれ、福島食べ歩き旅は明日へと続く。

いわしと灯台とアウトレット

2007-04-19 00:20:25 | 旅行
午前3時10分に目が覚めた。
もう一度眠ろうとホテルのベッドで1時間すこし、じっとしていたのだが
眠れなかった。

相棒は真っ暗でないと眠れないので、枕もとのスタンドはつけられない。
ホテルのロビーに行き、東野圭吾の「どちらかが彼女を殺した」を読んで
夜明けを待った。
この本、ちょっと変わった趣向の作品だった。何せ推理小説ながら、
最後まで断定的には犯人が描かれないのだ。
何の予備知識もなく相棒が読んでいたのを借りて無造作に読み始めたことも
あって、著者と編集者の思惑どおりにしっかり踊らされてしまった。

夜が明けて起きてきた相棒に、ぼくは得意満面で、
犯人は女だ!!と申し述べたのだが、相棒はふーんと気のない反応を見せた後で、
「巻末の袋とじになった解説に謎解きのヒントが載っているから見てみたら」と
言った。
どれどれと早速読んでみたのだが、本編だけを読んだときと全く反対の心証に
なってしまったのは、なんとも悔しい。

さておき日曜、休みは今日までだ。
房総半島の南端・館山にある野島埼灯台を目指し、その途中で漁協直営の
食堂「ばんや」に立ち寄る予定だ。
魚食普及食堂を名乗るこの「ばんや」、料理一品一品の量が相当に多く、
地の魚を比較的安い値段で食べられるということで、お気に入りの店である。

朝8時前にホテルを出て吉野屋の納豆定食で朝ご飯を済ませ、フュージョンで
国道16号線をひたすら南へ走る。時刻が早いためか、道路の流れは順調だった。

2時間ほどで70kmあまりの道のりを走って「ばんや」に到着。
昼までまだ時間があったので開店しているか心配だったが、すでに店の中は
かなり込んでいた。

ちなみにこの日頼んだのは、相棒は朝穫れ850寿司(9カン、850円)、


ぼくはうるめいわし刺身(520円)、定食セット(味噌汁・ごはん・漬物、260円)


運ばれてきたうるめいわし刺身がすごかった。

10尾分ぐらいのボリュームで、
いわしの刺身が好物のぼくはやや逆上しながら一気に食べた。

一緒に出てきた定食セットもリーズナブルだが、ご飯のお代わりは200円と
魚料理に比べて割高なのが気になった。
またついでに言うと、この日の朝穫れ850寿司は「ひらめ」が1カンある
はずだったが、運ばれてきたものでは「いか」(寿司写真の中央)になっていた。
表示と違うものが来ると、割安でも割り切れない気持ちにならないだろうか。
もっとも、店員に「違いますね」とあえて確認しなかったのは、
他の客に運ばれていたお寿司(同じく「ひらめ」じゃなく「いか」だった)を
見て、「ま、いいか(割安であることには変わりはないし、面倒くさいし…)」と
思ったからなのだが…

海沿いの道を走り正午頃、野島埼灯台に着いた。

フュージョンでも車でも、何度か房総半島を走っているが、
ここにははじめて立ち寄る。
ネコがくつろぐ窓口で見学料金を払って灯台に登った。

地上29メートル、海面からは38メートルの高さがあるという。

西のほうに伊豆大島がぼんやりと見えたが、条件がいいと三宅島なども
見えるとフェンスに張られた案内図には書いてあった。

併設の展示室ものぞいてみたが、灯台レンズの実物やビデオ上映のほか、
各地の灯台の情報や灯台関連のクイズが楽しめるパソコンもあった。
ただしこのパソコン、フォント設定が適切でないのか、画面の文字が
重なり合って読めないところがあった。

灯台の周辺にめぐらされた遊歩道を少し散歩してから、外房方面へ
フュージョンを走らせる。
鴨川を過ぎた辺りから内陸へ方向を変え、養老渓谷を経て、市原から
国道16号に入った。
そして相棒のリクエストに応えて幕張のアウトレットモールに立ち寄り、
相棒はスカート、ぼくはメガネを買った。
レンズ加工をしたメガネは、今月26日ごろ送ってくれると店員は言った。

国道14号に入り蔵前橋通、国道17号線を経て、小雨の降り始めた
夜9時、板橋に到着した。

久しぶりのバイク旅

2007-04-17 00:53:01 | 旅行
暖かくなってきたし天気ももつとのことだったので、房総半島へ出かけた。
午前中に用事を済ませて正午前、フュージョンの後席に相棒を乗せて出発。
発作的かつ久しぶりのバイク旅となる今回は、土日を使って館山まで行き、
戻ってくるだけのユルいプランである。
ぼくの旅にしては珍しく泊まるホテルもあらかじめ押さえてあった。
スケジュールがユルいこともあって、バイクはなかなか前へ進まない。
市川市のコーナンで、ジェットタイプのヘルメットを衝動買いしたり、
幕張のショッピングモールなどを見たりと、寄り道しつつトロトロと進む。
幕張での寄り道を終え、国道16号に復帰した時点で午後3時頃だった。
土曜日の宿は幕張からバイクで30分ほどの蘇我という町にあるらしい。
どこかに立ち寄るにも中途半端な時間になってしまったので、宿に直行する
ことにした。
ウェルサンピア千葉というこの宿、素泊まり1泊ひとり3500円という
安さで決めたのだが、到着してみると意外に立派な建物。
もしかしてお買い得?と一瞬思ったが、世の中やっぱりリーズナブル。
ぼくたちの泊まる部屋は、その建物とは別の研修棟という建物になるとのこと。
フロントでもらった地図に従って行った先は、学校のような外観の2階建ての
建物であった。
部屋は年季の入ったビジネスホテルで少しタバコの臭いも残っていたが、
手入れは行き届いていた。
レストランも宿の中にあったが、この日は一般利用ができないとのこと。
夕食はどこか外で食べに行くしかない。
せっかく久しぶりのバイク旅に出たのだから、旅先らしい食べ物に出会いたい。
とりあえず駅近くのショッピングモールまで行ってみたが、当然そんな都合に
合うような店もなく、結局回転寿司でお茶を濁すことになった。
しかし宿への帰り道、持ち帰り専用の焼き鳥屋を見つけることができたのは
僥倖であった。
屋台風の簡易な店で1本70円程度の格安ながら、皮、ハツ、ヒナ鳥、つくね…
種類も結構たくさんある。
しかも注文を受けてから生串から焼き上げるなかなか本格的な店で、
思わず10本ばかり買ってしまった。
冷えたビールを買い求め、宿に戻り早速晩酌に突入したが味もなかなか。
夢中で食べたので、写真を撮りそびれてしまった。

紆余曲折あったが久しぶりの旅の晩酌を無事迎えることができ、とりあえずは
満足のうちに夜は更けていったのである。まずはめでたし。

己の弱さを認めろ!そして…

2006-11-28 00:52:46 | 旅行
金曜日の休みが取れたので、週末とあわせて神戸へ帰った。

いつもは新幹線だが今回は飛行機を使った。
新幹線の便を調べるついでに、ふと思い立って神戸空港行きの飛行機を
調べてみたことがきっかけだ。

羽田からの便があることは知っていた。しかし航空会社を選べば、
新幹線と比べても安く済むことは知らなかった。
しかも神戸空港の開港日は今年2月16日、ぼくの誕生日と同じではないか…
話のタネになるかも知れない。
金曜日の11時15分羽田発の便に空席があったので、予約してみた。


当日、モノレールが完全に止まっていたので品川から京浜急行を使った。
乗り換え用の改札があって、乗り換えも普段は便利だろうと思われたが、
いかんせんこの日はモノレールの振り替え輸送も受け入れている。
精算・券売機もかなりの行列で、しかも順番がようやく回ってたときになって
はじめて、ICOCA(西日本版のSUICA)は使えないと分かった。
仕方ないので通常の改札から一旦外に出て、京浜急行の駅へ移動して切符を買う。

結構混雑した車内はかなり暑く、電車は定刻より少し遅れて羽田空港に着いた。
板橋を出て、ちょうど1時間経っていた。
航空会社のカウンターは第1ターミナルの2階にあった。
インターネットの予約番号を伝え、予約に使ったクレジットカードを見せると
搭乗券を発行してくれた。空いていたので手続きは1分もかからなかった。

実は、ぼくは最近飛行機が苦手になってきている。
今回飛行機を選んだのは、「飛行機は平気」という強がりの部分も
あったことは否めない。
1時間ほど待って搭乗案内のアナウンスが流れた。いよいよ時は来た。
人の流れに乗せられて、ベルトコンベア式に機内へ入る。
3席ずつ、通路を挟んで横列6席機内も座席も、かなり狭く感じられた。
窓側を選んだことも失敗だったかもしれない。
目線よりやや低いところにある小さな窓からは、翼の後ろ側が見える。
なんとも頼りない翼だなぁ…
満ち潮のようにひたひたと押し寄せる不安感、出発前の注意アナウンスが
流れる頃には、ぼくはかなりの後悔モードに入っていた。

できればいますぐ降りたい…そんなことは当然言い出せるはずもなく、
機はやがて滑走を始めて離陸、ぼくにとっては文字通り手に汗握る
10数分となった上昇の後、一瞬ストンと垂直降下する感覚があって
揺れは収まった。
恐る恐る窓から外を見ると天気もよく、海岸線がきれいに見渡せた。
ほとんど揺れもないが、やはり落ち着かない。
不安から気を逸らせようと、持参した民法の択一問題集に取り組む。
やがて降下のアナウンスが入った。
下を見ると明石海峡大橋、大きく西へ回りこんで東向きに着陸するようだ。
眼下に広がる風景に気がまぎれたのも一瞬で、次の瞬間には
「30km圏に伊丹、関西空港、神戸空港がひしめく空の過密地帯…」
などと、不安を煽り立てるようなフレーズが頭の中をよぎる。
降下のときの、あのフワリフワリとする落下感がまた良くない。
30年ほど忘れていた車酔いの感覚が、ゾワリゾワリと襲ってくる。

早く着け!!!

空港の護岸が後方へと過ぎ去り、路面を走る振動が座席を揺らして着陸。
待ち時間を含めて家を出て4時間半で神戸へ。
離陸と着陸、都合2回文字通り手に汗握って神戸へ。
ついでに言うと、機内で真剣に取り組んだ民法の択一問題は
35問中19問が不正解。


元気を取り戻そうと、空港レストラン街で讃岐うどんを食べた。
やや落ち着いたところで空路での神戸を総括―
所要時間は、おおむね新幹線並みと分かった。
費用は、片道あたり1000円ほど安く済むことが分かった。
そして何よりよく分かったのは、ぼくは飛行機が相当苦手だということ。


「ドラゴン桜」の桜木に言われるまでもなく、「己の弱さを認め」るべきである。
故郷で週末を過ごした後、東京へは新幹線で戻った。

フュージョンで、紅葉と温泉のタンデムツーリング(2)

2006-11-03 08:19:17 | 旅行
野沢温泉を出発してほぼ2時間、空は抜けるような青空、
そして紅葉のトンネルはまだまだ続く。

エンジン再始動すると、昨日は動作しなかったカーナビが
いつの間にか復旧していた。未知のルートだけに心強い。
このルートは奥志賀林道ということが分かった。

午前11時、案内標識にあった「奥志賀高原」にひかれて
林道から枝道に入った。
つきあたりにホテルが2軒、洋風のたたずまいの方のホテルは
グランドフェニックスとある。
中に入るといかにも女性好みの、木の色合いをそのまま使った内装で、
アウトレットショップも館内に併設されていた。
スキーウエアで有名なPHENIXの経営らしい。

レストランでランチが食べられるとのことなので、1300円でサラダとパスタ、
デザートが付くセットをオーダーした。

味・サービスは悪くなかったが、サラダにてんとう虫が入っていたのは、残念。
叱責するのはこちらもエネルギーが要る。虫ごと皿に残しておいたが、
レストランの担当者は気付いただろうか。本来のクオリティーは高そうなので、
今後の改善を望みたい。

奥志賀高原を後にして程なく、志賀草津道路に入った。
つづら折の道を登っていくと、渋峠2172mと記された木の道標、
観光バスも停められる駐車場も併設されていた。

峠の気温はたぶん10度以下、空気は冷たかったが風がないのは幸いだった。

さらにもう少し群馬県寄りにも、石碑が建てられたパーキングがあった。
こちらは「日本国道最高地点」とある。

渋峠との関係が気になるが、とりあえず記念撮影。
空に雲がかかり始めていたがまだまだ好天といえる天候、
眼下には緑美しい箱庭のような景色が広がる。

さらに進むと、これまでの紅葉景色から火山の荒涼とした景観になった。
ガードレールには
「危険!硫黄ガス発生中。立ち止まらないでください」とある。
硫黄臭立ち込めるコーナーをフュージョンで旋回した。

万座温泉への分岐に差し掛かったので、立ち寄ることにした。
雑誌『自遊人』の付録で、1人が無料入浴できるリーフレットに、
「万座高原ホテル」というのが載っていたからだ。

道端に万座温泉のホテルペンション案内地図が掲げられていた。
「万座高原ホテル」も見つかるだろうと思っていたのだが、
この地図にはない。

温泉街を走り回り、「万座高原ロッジ」というのは見つけたが、
結局「万座高原ホテル」は見つからず。
午後3時を過ぎてしまったので、先を急ぐことにして入浴は断念。
(後日調べると、「万座高原ロッジ」が名称変更して「万座高原ホテル」に
なっていたそうだ。でも10月24日現在では、当の「ホテル」の看板は
「万座高原ロッジ」のままだった。どういうことなのだろう…)

午後4時前、草津の温泉街に着いた。
湯畑にある公衆便所の脇にフュージョンを停め、すぐ近くの手湯を試す。
冷たい風にこわばった手に心地よい。
温泉街を散策していると、数人のおばさんから試食の饅頭を手渡された。
手がふさがっているのに、おばさんがお茶の湯飲みまで押し付けるものだから、
お茶がこぼれてコートのすそを濡らし、ややありがた迷惑。
相棒の強い要望で温泉卵を食べ、さらに手焼きせんべいの店で立食。
隣にあった外湯「凪の湯」に入り、午後5時ごろ帰路についた。

夕方の渋滞が始まった国道17号は、単調なストップアンドゴーの連続で
眠気を誘われ、かなりつらいライディングとなった。
前橋市から一旦国道50号をたどり、伊勢崎市で国道17号バイパスへ。
高速道路のような流れの中を走りぬけて夜8時ごろ、埼玉県に入った。
鴻巣市のホームセンターで休憩することにして、モスバーガーで夕食、
そしてボディーソープなどの生活雑貨を買う。
外に出ると、雨が降っていた。
防水対策を施していないカーナビは撤収、幸いこの先の道は分かる。
そして上を走る高速道路が屋根代わりになったこともあって、
雨具は出さなかったがそれほど濡れずに済んだ。

夜10時すぎ板橋到着、片付けの後旅塵を落とすために入浴。
概ね天気に恵まれたタンデムツーリングは楽しかったが、
往復500km、この日だけで300kmの行程はさすがにキツかった…
密度の濃かった休日の締めくくりに、缶ビール2本空けた。

フュージョンで、紅葉と温泉のタンデムツーリング(1)

2006-11-01 01:31:45 | 旅行
前夜早くに布団へ入ったこともあって、朝6時に目が覚めた。
朝食まであと1時間半はある。タオルを持って散歩に出かけることにした。

気温は10度ぐらいか、しっかりと肌寒い。
野沢温泉街の中心になる大湯あたりまで来ると、車止めを出して朝市が
開かれていた。
農産物や炭火焼の川魚、温泉まんじゅう、民芸品などもあり、結構にぎわって
いた。
漬物を売る店も数件出ていたので、それぞれの野沢菜を食べ比べて相棒が
気に入ったものを一つ買った。

会場になっている通りに面して、野沢でいちばん大きな外湯・大湯がある。
朝市にきた人たちも利用しているようで、まだ朝7時前というのににぎわって
いるようだ。
すぐそばにある足湯は空いていた。こちらで休憩しよう。
休むことには行動が早い相棒、さっさと靴を脱ぎ、すばやくベンチに腰掛けた。
「つめたっ!」
湯気は出ているが、手を入れてみると温水プールより冷たいぐらい。
3本の湯樋のうち湯が出ているのはわずか1本、しかもほとんどしずく程度の量。
よく見ると、利用時間は早朝から夜11時までと書いてある。
夜中から朝までで冷めてしまった湯ぶねの湯が、この程度の湯で温もるわけは
ないか…
幸いぼくは、犠牲にならずに済んだ。

宿に戻ってほどなく朝食の呼出が入ったので食堂に行った。
部屋ごとに配膳されたテーブル席で、焼き魚、温泉卵、山菜、野沢菜など
8品でごはんは各自でよそう仕組み。コーヒーも飲めるようになっていた。
野沢菜の新芽を使ったおひたしのようなものが珍しく、おいしかったので
ごはんを3膳おかわり。

9時前にチェックアウト、もうひとつ外湯に入ってから草津を目指す事にして
秋葉の湯へ立ち寄った。
3m四方ぐらいのそれほど広くない浴室には誰も居なかった。貸切状態である。

静かな浴室に湯の流れ落ちる音だけが響く。ぼくは透明で湯の花が舞う
熱い湯に浸かり、この湯のほかすべてを、しばし忘れる。
入浴後、湯桶などを1ヶ所に集めて整理、浴室に湯をまいてから
フュージョンにまたがった。

宿の人から志賀草津に行くなら…と、ルートを教わっていた。
それはスキー場に向かう道を登って行くルートで、そのまま志賀草津道路に
合流できるらしい。
林道だが舗装されており、紅葉が見頃とのこと。
魅力的なコースだが、果たしてパッと行ってスッとわかるような道なのかどうか。
やっぱりナビが欲しいなぁ…
前日に動作しなくなったカーナビをダメ元で起動させてみた。
画面に数秒間、古いバージョンのBIOSが表示されて消え、さらに数秒後
新しいバージョンのBIOSが表示され、そのまま1分ほど経った。
やっぱ、あかんな…
諦めかけた頃になって今度は画面が点滅し、国道18号線の地図が現れた。
ボタン操作も受け付けてくれる。接続情報画面を呼び出すと接続状態にも
異常はなさそう。
自車位置を手動で野沢温泉に修正して様子を見ることにした。しばらく待てば
GPSの位置情報を取得して、きちんとコースをトレースしてくれるかもしれない。
復活への期待が持てそうな展開に、気分をよくして出発。

野沢温泉のスキー場は、国内ではいちばん気に入っているスキー場だ。
毎シーズン来ているが、そのオフシーズンを見るのははじめてになる。
建物や施設は見慣れたものだが、雪のない斜面や見る高さが違うことによる
風景の違いは新鮮だ。
高度を稼ぐにつれて、木々は黄色からオレンジへと色彩を変えていった。
1.5車線ほどの林道を覆う紅葉のトンネルが延々と続く。
所々で車を停め、写真をとったり散策したりしているグループもいたが、
すれ違う車やバイクもそれほど多くないので、往来に困ることはない。

いいコースだ。

あまりの見事さに、ぼくも写真を撮りたくなってバイクを停めた。
昨日はどうせ晩酌の写真だからと、ろくに探さずあきらめて携帯で撮ったが、
この景色はフィルム&一眼レフ撮影に値する。当然そんな用意はしていないので、
せめて400万画素以上の画質で撮りたい…と、今度はバッグをひっくり返して
探したが、デジカメも見つからず。
出発前、もって行く装備として準備したのは確かだから、おそらくバッグに
詰め忘れたのだろう。
富士山に続いて、またカメラなし。
ぼくの携帯の撮影性能は最高画質でも25万画素程度で、モザイク写真しか
撮れない。
せっかくの快晴、せっかくの紅葉、せっかくのロングツーリングなのに、
つくづく残念である。


(次回につづく)