蟻の穴から洪水ということわざはよく知られている。
一般には、アリの尻の穴から出る水によって洪水になる、
つまり、絶対にあり得ないこと、と理解されているが
最近文献学のほうから新しい考え方が出てきて問題になってる。
従来「アリの穴」というのは「アリの尻の穴」のことである、
と唱えられてきたのであるが、文献学的に言うと
「アリの穴」が「アリの尻の穴」を指す場合は極めて少なく
むしろ「アリが堤防にあける穴」のことではないか?
というのである。
アリが堤防にあける小さな穴からも洪水は起こりえる、
油断は禁物、という意味なのだそうだ。
もちろん、学会ではこれは一笑にふされた。
洪水だから堤防だろうと考えるのは、明らかに論理の短絡であり、
生物学的にいえば、アリは堤防には穴をあけないものだからである。
~別役実~
一般には、アリの尻の穴から出る水によって洪水になる、
つまり、絶対にあり得ないこと、と理解されているが
最近文献学のほうから新しい考え方が出てきて問題になってる。
従来「アリの穴」というのは「アリの尻の穴」のことである、
と唱えられてきたのであるが、文献学的に言うと
「アリの穴」が「アリの尻の穴」を指す場合は極めて少なく
むしろ「アリが堤防にあける穴」のことではないか?
というのである。
アリが堤防にあける小さな穴からも洪水は起こりえる、
油断は禁物、という意味なのだそうだ。
もちろん、学会ではこれは一笑にふされた。
洪水だから堤防だろうと考えるのは、明らかに論理の短絡であり、
生物学的にいえば、アリは堤防には穴をあけないものだからである。
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