この先を木曽と信濃に隔てらる分水嶺のしづかなる水
彼岸会に花を買ひつつ女ゆゑ父母と眠れぬ哀しさの生る
散骨を選ぶしかないわが耳に煩き主婦の井戸端会議
虹は脚、蜻蛉は翅 みんなみんな何かを欠いてこの秋に立つ
奇数ばかりをリモコンに押すわが指の記憶テレビに砂を流しぬ
暗闇を越えねば行けぬ明日のやう中央道の果てにある街
十分の時を隔てて信州に母の見たりしゆふぐれに逢ふ
彼岸会に花を買ひつつ女ゆゑ父母と眠れぬ哀しさの生る
散骨を選ぶしかないわが耳に煩き主婦の井戸端会議
虹は脚、蜻蛉は翅 みんなみんな何かを欠いてこの秋に立つ
奇数ばかりをリモコンに押すわが指の記憶テレビに砂を流しぬ
暗闇を越えねば行けぬ明日のやう中央道の果てにある街
十分の時を隔てて信州に母の見たりしゆふぐれに逢ふ