初めてそのメニュー名を聞いた時、「うん?どういう意味?」と、一瞬思考回路が停止しました。
その名も
「メロンボウル・ヴィシソワーズ」
メロンが半分使われている?
で、ヴィシソワーズ…って、いわゆる冷製じゃがいもスープのことですよね?
擦りおろしたメロンを入れたりしたら “ヴィシソワーズ” じゃなくなっちゃうから、スープの中にメロンがゴロゴロ入ってるとか?
なんだかピンとこない…と思っていると、以前に食べた写真を先輩が見せてくれまして。
な・な・なんですか!これー!!
こんなの初めて見る!
そして、そんな料理を出しているお店 ビストロ・ピエール も、初めて知りました。
しかも場所が 鈴蘭台 。
神戸って狭いところにぎゅっと詰まってる都市なので、三宮とか北野あたりの繁華街からちょっと外れると、もうすぐに山の中。
鈴蘭台も山を一つ超えたみたいな場所にあって、ほぼ住宅地というイメージ。
そんなところに(失礼!)あるのに、知る人ぞ知る、今年(2023年)で創業から35周年にもなる、イタリアンとフレンチがベースのお店なんだそう。
そんなビストロ・ピエールに、ここの常連でもある先輩が、メロンボウル・ヴィシソワーズを食すべく、平日ランチタイムに連れて行ってくれることに。
鈴蘭台駅から、上り坂をてくてく登ること10分ほど。
住宅街のど真ん中にビストロ・ピエールさんが入ってるビルがある。
お店は2F。
1Fに置いてある立て看板を見ると、ランチのセットメニューはとってもリーズナブル。
お店に入ると、明るい3人がお出迎えしてくれました。
シェフはお父さんと息子さん、そのサポートをするのがお母さん、という阪井一家。
家族でやってるからほんわかした雰囲気なのがいいです。
店内も間接照明がいい感じ。
大きな黒板にはアラカルト用のお薦め料理がずら〜り。
ビストロ・ピエールさんは、イタリアン、フレンチがベースだけど、和洋中の要素も取り入れてるんだそう。
それは息子さんシェフの影響?!
ランチは基本、コースがお得だと思うんだけど、この日はせっかくだから食べたいものを食べましょう、とリクエストを事前にしておきました♪
まずはドリンク。
クラフトビールがあるのは嬉しい
いわて蔵ビール みちのくレッドエール と スプリングバレー MURAKAMI SEVEN IPA
どちらも良い色〜。
1杯目はレッドエール、2杯目にIPAをいただきました。
前菜の2品はシェフにお任せ。
1品目は「せっかくなので旬の味わいを…」と出してくれたのは、アジのコンパレゾン 。
「コンパレゾン」って、フランス料理でいう「料理を2つ以上の仕立てにして同時に出す」というような意味だとか。
これは香草フリットと根菜タルタルの盛り合わせ。
フリットの断面を見てもわかるとおり、すごい肉厚でジューシー。燻製ゆで卵 がベースのタルタルソースがまた美味しい。
根菜タルタルは、黄ビーツとか赤大根などなどいろんな野菜が入っててカラフル!
カスリメティとかオレガノ、柚子っていうハーブも色々使われてるんだそう。
焼き上がりほやほやのバゲットも常連さんからは好評。
お任せ前菜2品目は、黒板にあって私も気になってた料理!
テット・ド・フロマージュ (豚肉ツラミ、ほほ肉のカリットロ焼き)
「フロマージュ」ってあるけどチーズを使った料理ではなく、豚の頭(テット)から出るコラーゲンで、ツラミとかほほ肉などなど顔のお肉を固めたもの。
まさに、Theホルモン!
中はゼラチンたっぷりでプルップル&とろ〜り。
普通のテット・ド・フロマージュは煮凝りみたいなゼリー寄せだけど、これは外側はカリッカリに揚げてあっておもしろ〜い!
さらに、下に敷かれてるのは リエット、豚肉のペーストをアレンジしたもの。
柚子胡椒が効いてて、これがまた合う。
私が2杯目のビールを飲むタイミングで、先輩はハイボールをお願い。
すると、なにやら拘りのあるようなウィスキーを見せてくれるシェフ。
「これはこういう味で、こちらは…」って細かく説明してくれるのを聞いてると、ウィスキー、きっとお好きなんだろうなぁ〜。って思う。
料理を出す時もそうだけど、とっても丁寧な説明が印象的なのです。
さて、いよいよ メロンボウル・ヴィシソワーズ!
その準備が始まります。
まずは 生ハム 。
「メロンと一緒にお召し上がりになると、塩気がメロンの甘さを引き立てますので」と。
その辺りは “生ハムメロン” と同じ感覚。
そして、登場ー!!
ひゃー!ほんとに一人半玉ダァー!
と喜んでいると、シェフがヴィシソワーズをトロトロと中に注いでいく。
「今年はこんな感じにしてみました」と。
なんでも、このメロンボウル・ヴィシソワーズは毎年出し方を変えているんだそう。
今年はくぼみにコンソメジュレを入れて、ヴィシソワーズをその上から注ぐというパフォーマンス付き。
コンソメジュレを溶かしながら、メロン果実をほじほじしながら食べると、もうなんとも言えない幸せな味わいが口いっぱいに広がる〜!
で、たまに生ハムや、パリパリのチーズで塩気…くぅ〜、たまりません。
しかも「追いヴィシソワーズ、どうぞ」って(笑)!
はぁ〜〜、こりゃほんっとにスゴいです。
このメロン半玉を食べられるという贅沢さ、見た目の豪華さ、インパクトもさることながら、“発想” がスゴい。
メロン、生ハム、ヴィシソワーズ、それぞれの美味しさを、こうやってマリアージュさせるのね、っていう発想。
そして、毎年、出し方を変えちゃうというシェフの遊び心もステキです♪
これを求めて、毎年来るお客様もいるというのもわかる。(先輩も(笑))
でも、メロンを使う料理だから、当然のことながら、メロンの季節だけ。
一応 6月限定 らしいので、毎年5月くらいになると「もうすぐ解禁?まだ?まだか?」って、ファンの皆さんはソワソワし出すらしい(笑)。
この日も、私たちの他にも3グループ居たのだけど、2グループはこのメロンボウル・ヴィシソワーズ目当てのご様子。
さてさて。
メロンボウル・ヴィシソワーズが私たちの中ではこの日の主役ではあるのだけど、まだパスタ、肉料理と続きます。
食材が気になった 冷製のりのパスタ をチョイス。
のり?!どうやって使うのかな?と思ったら、こうきました!
周辺のわかめに囲まれて、中にある冷製パスタは、海苔のジュレのようなものがたっぷり和えられてる。
オリーブオイルと海苔の自然な塩っ気がまた合うなぁ〜。
海苔と言ったらしらすと一緒に和風のパスタ、みたいなのイメージしてたけど、思いっきり「洋」の味わい。
最後のお肉料理の前に、赤ワインをば。
ジャン・クロード・マス カベルネ・ソーヴィニヨン レゼルヴ
そして、お肉料理は 牛ほほ肉 赤ワイン煮込み をチョイス。
シェフが「私が一番得意な料理です」ってにっこり持ってきてくださって、なんだか嬉しい♪
ほほ肉が、んもう、とろっとろ。
そして、この煮込みのソースがたまらんです!
他のお肉のローストも美味しいに違いないんだろうけど、煮込みをチョイスしてよかった〜。
このソースに、グリル野菜たちをダイブ!
余すことなくいただきますっ。
デザートは普段は食べないのだけど、最初にシェフが案内してくれた時に「今日はデザートも、ちょっと変わったのがありますので。」と、なんだか食べてほしい空気を醸し出してたのでお願いしておりました。
これは、黒板にもある 木苺とバナナのソルベ かな?
そして待っていると、出てきたのが、焼きたてスフレ!
大きめの器に一人1つ出してくれる。
上はカリカリ、中はいい感じにふわっふわ…だけど、焼きたてほやほやなので、あつっ!(笑)
一人1皿だったのはメロンボウル・ヴィシソワーズとデザートだけで、他はシェアしたけど、いい感じにおなかいっぱい☺️
ほんっとに美味しくて楽しい時間が過ごせました〜。
フロアを担当しているお母さんも、料理を説明してくれるお父さんも、お喋り上手で楽しませてくれるし、聞けばなんでも教えてくれる。
息子さんは遠目でしか拝見できなかったけど、家族3人でやってるアットホームな感じが伝わってきて、とっても居心地もイイんです♪
でも、アットホームだけど、阪井親子シェフが作る料理はとっても本格的。
メロンボウル・ヴィシソワーズが目的じゃなくても、他のも、季節料理も、食べてみたいなぁ。
遠くても、定期的に通いたくなっちゃう。
って、きっとお客さんみんなそう思うから、きっと35年間、みんなに愛されてきたんですね^^。
次は相方と息子も連れて来たいな!
【ビストロ・ピエール】
神戸市北区鈴蘭台北町
078-593-9111
11:30〜15:00 /18:00〜22:00
月曜定休
ひと手間がかかっていて興味津々。
私は無類の麺好きなので、海苔のパスタが気になりますね。
あと今や入手が難しい生ハム盛り合わせも。
それにあわせた飲み物も素敵です。
山の下でもこのようなアットホームで創作料理の店が見つかればなぁ、と。
いい雰囲気のお店で、アラカルトも豊富でいいですね。お酒もキャパが広くて、、。
寝る前にお腹がグーとなりました。(笑
コンパレゾン、知りませんでした。
ストアコンパリゾンは昔の仕事柄、時々やっていましたけれど、、。
ハイボールにしたのは、良いウイスキーてすね❗
手前はモルトウイスキーのアラン、奥の酒はちょっと分からないですね❗
(これを読みました → https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/kitamonthly/201908/0012615910.shtml)
確かに、駅から降りた時に、ひんや〜り…「さむいぞっ!」と思いました(笑)。
パスタにも季節感いっぱいあって、その時々によってメニューは変わるみたいです。
のりは美味しかった〜!
筍と桜えびも気になりましたけどね^^
三宮とかうちの界隈にはないような、家族営業でアットホーム、なのに本格的な味が楽しめるお店だと思います♪
全てアラカルトで好きなものをフルコースでいただいちゃいました♪
でも、お会計を見たら、目が飛び出るくらいリーズナブルでしたよっ!
このクオリティでありながら…スゴい努力です。
私もサラリーマンしてた時は、しょっちゅうストアコンパリゾンやってました(笑)
奥のは、ロイヤルオーク蒸留所(アイルランド)のBUSKERっていうウィスキーです。
写真では見えづらいけど、黒板メニューボードの写真の左側に写ってる棚にも、色々ウイスキーが置いてありました。
メロンの味は好きですが、食べると吐いちゃうんてす(苦笑)❗
どうも、アレルギーらしいです❗
ウイスキーの情報ありがとうございます❗
私、昔モルトウイスキー飲みだったので、多少の知識はあります❗
味は好きなのにアレルギーで食べられないのは辛いですね(涙)。
メロン味のアイスとかキャンディとかはどうなんでしょ?
でもエキス(っていうか果実?)はちょびっとは入ってますもんね〜。
モルトウィスキーに詳しい人、なんとなく私の中で、かっこいいです。(笑)