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やや矢野屋の棚上げ棚卸し

アニメの感想と二次創作小説・イラスト掲載のブログ
「宇宙戦艦ヤマト」がメイン 他に「マイマイ新子と千年の魔法」など

「マイマイ新子と千年の魔法」続映嘆願署名

2009年12月06日 14時27分00秒 | マイマイ新子と千年の魔法
アニメージュ等で記事を書いていらっしゃるフリーライター・廣田恵介さんが、「マイマイ新子と千年の魔法」の上映存続を求める署名活動を始められます。
明日12月7日の月曜日から署名可能になるとのことです。

『マイマイ新子と千年の魔法』続映にご協力を!


こんなこと、始めてやるんですが、『マイマイ新子と千年の魔法』の上映を継続するため、署名を集めることにしました。
まだ、署名サイトが機能しておらず、月曜(7日)に署名可能になる予定ですが、とりあえず、URLをブックマークしておいていただければ、幸いです。
http://www.shomei.tv/project-1385.html
(まだ署名可能な状態ではありません)

片渕須直監督から「あと2週間で終了」と知らされて、署名活動をすることにしました。「これから上映予定の地方もある」と当ブログで書いたばかりですが、東京での興行成績は地方にも波及します。ソフト化のとき、潤沢な予算がかけらない場合があります。「DVDをレンタルして見るから、いいや」という方、レンタル店に入荷しない可能性だってありますよ。
興行成績が悪くて、何かが好転することは、ひとつもありません。

Twitterを見ると分かりますが、「見たいけれど、見られない」人が、かなりいらっしゃいます。ほぼ全国で、一日1~2回上映に規模縮小してしまいました。個人ブログでも「今年、一番」という高評価が多く聞かれる中、観客の声を無視するがごとく、何とも見づらい興行になっています。挙句の果てに、もうすぐ上映が終わってしまう……。こんな状況、間違っています。
いい加減、「お客さん」として待っている状況から抜け出して、愛する映画のために、立ち上がるべき時ではないでしょうか。
『マイマイ新子と千年の魔法』を、「見たいときに、見たい人が見られる興行スタイル」にして欲しい。製作委員会に提言したいと思います。その裏づけとして、皆さんの声を貸していただきたいのです。
どうか、上記URLを出来るだけ多くの方に広めてください。私も頑張ります。



私もページ右側にブログパーツを貼らせていただきました。
今はまだリンクも張られていませんが、明日には稼働すると思います。
ここをご覧いただいている貴方にも、ご協力をお願いできないでしょうか。
そして、是非「マイマイ新子」を劇場でご覧下さい。
この映画はやはり映画館の暗闇で観てこそ十全に堪能できる作品だと思うのです。
DVD発売を待つなんて、もったいないです!
(いや、私たぶん買いますけどね、DVD。その前にあと一回観るな、おそらく今度は前の方の席で、スクリーン見上げる感じで)

ところで。
さっき気付いたんですけど、私、この署名を始められた廣田恵介さんにご恩をこうむっているんですよ。
実は、「マイマイ新子」という映画があると初めて知ったのは、「ヤマト復活篇」の音楽に関する記事目当てで買った「アニメージュオリジナル」を読んだ時だったんです。
この雑誌に、片渕監督と主演の福田麻由子さんのインタビュー、映画の画面やイメージボード・原画などが掲載されていたのですが、その記事のライターが廣田さんでした。
頬杖をついた新子ちゃんの画像に惹かれ、「あ、この映画観てみたいな……」と記憶の端に留めたのが、今考えると全ての始まりだったんですね。
廣田さん、素晴らしい映画との出会いの機会を作ってくださってありがとうございます!

それにしても、「インタビューの内容は後でゆっくり読もう」と小見出しだけさらっと読んでページを閉じた自分、グッジョブ(汗笑)


YouTubeの動画、再度貼ります。ブログ背景が黒でよかった!(笑)





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「マイマイ新子と千年の魔法」まとめレビューその1

2009年12月06日 03時56分00秒 | マイマイ新子と千年の魔法
エントリーが多ければ、少しでも多くの人の目に触れるのではないかと思い、今日も「マイマイ新子」で更新です。
ネタ自体は使い回しでごめんなさい。
今まで書いた文章を少しまとめて、相互リンクさせていただいてる「M19981-KOBE」様の「Cinema Deck」に投稿いたしましたので、その記録をこちらにも残しておこうかと。
以下、その文章です。




練り込まれ緻密に構成された物語空間と画面の中を、伸びやかな手足の子供達が駆けていく。
喜びも悲しみも人の世の不条理さえも、彼らはそれぞれに受け止めてまっすぐに歩いていく。
彼らの声の中に、いつしか観客は劇中のふたつの時間と自分自身の現在・過去、幾層もの時空間を行き来する。

KOBEクルーの皆さんは、作中で描かれる昭和30年代から約15~20年ほど経過した頃に子供時代を過ごされた方が多いのではないだろうか。
ラジオよりもテレビの方が身近な娯楽となり、冷蔵庫は既に電化製品。
友達の家に遊びに行くにしても、徒歩で駆け回るより自転車で移動することが多かったかもしれない。
だが、子供同士の人間関係や、周囲の大人との関わりは、この映画の時代とそんなに変わりはなかったのではないかと思う。
小川を堰き止めてダムを造ったり、洞窟を探検したり、お菓子のオマケを集めたり……新子達に通じる原体験をお持ちの方も、きっと多いのではないだろうか。
また、同世代・同性の友達を求めながらも得られずに一人遊びに興じる諾子(清少納言の少女期)の切なさにも、覚えがあるかもしれない。

埋め立て地を前にした新子が「昔はここから海だったんだ」と千年前の風景を想像する場面があるが、現代の観客である私達からすれば、新子達が駆け回る麦畑や桑畑といった光景が既に過去のものである。
新子と貴伊子が千年の時を超えていにしえの波打ち際を見はるかす時、私たち観客は失われた麦畑や小川へと歩を進めていく。
新子達の「今」は観客にとっての「過去」であり、一方で新子と平安時代の諾子を結びつける「子供時代」という共通項は、観客である私達をも「ふたつの過去」に重ね合わせる。
つまり、観客自身の体験と視点が動き出す仕掛けが、映画の中に既に組み込まれているのだ。

あとは、映画の魔法に身を委ねるだけである。
驚くほど豊饒で濃密な世界が、そこに広がっている。

この作品は、是非とも映画館で公開中にご覧になっていただきたい。
常に光源の種類と位置がわかるほどに繊細な「明るさと暗さ」の表現は、映画館の暗闇と大きなスクリーンでこそ味わえる。
朝夕だけでなく、午前と午後でも色を変える屋内外の景色。
明かりが消えた瞬間に天と地の光量が逆転する夏の夜。
時間や季節の変化を伝える光線の描写がとにかく素晴らしい。





ちょっと言葉が固くなってしまったような気もしますが、あちらに書き込みするのは初めてなので緊張してしまったのかも。
できれば、同世代のアニメファンに観てもらいたいんです。
「アニメ映画はここまで来たんですよー!」と教えてさしあげたい。
昔からアニメを観ている人ほど、「マイマイ新子」の画面の繊細さと豊かさに目を見張るんではないかと思います。