愛するブログ

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一度買ってやると、クセになるからね

2012-02-29 20:16:43 | 愛と希望

 

  俺んちの村に人気者のコキさんがいる。

 
無愛想で気性がいい40そらの男性だ。

 
眉毛が下がり、眼が落ちこぼんだ


奥に小さなびょろつとしている。


 貧乏だが、6つになる男の子を頭に3人も子供がいる。


いつもはほとんだお丸裸で、家の中ではムシロを敷いて


奥にTVと小さっぱりした部屋であう。


フッーと調子で小銭が入ったが?


伯父に渡されたが、コキさんはもじもじしてたが。


 [どくでなしには、買ってやってもいいが


  一度買ってやると、クセになるからね]


   自分がクセになるじゃなく


    亭主がつけあがる。


正月に餅を切っている最中に


6つの子の良という男の子の指を


 切り落とすところだった。


  ダイコンを真っ二つに!


   伯父には怒られ。


    ニヤけてごまかしている。


     こんな調子ものだ。


   このコキさんがカフェーから


  女性を連れて女房にしたが、


なるほど顔だけは、ちょっと小奇麗だが?


野・畑に出て土をするようなしれものでない。


 果然、金がなくなれば、男女が雲かくれて逃げていった。


  はなさんは、近所のある農家へ嫁入りして、子供もいる。


   ところが、この亭主なる男が


  少々頭が足りなくて、不満であるが、一緒になった。


部屋の隅に布団を敷いて、コキさんは横になっていたが。


 村中の人が集まって大騒ぎ。


  [伯父の本家も、[どうやら脈はありそうだ。]と呟く。


   コキさんは眼をつぶっている。


    顔色も蒼ざめて、息もせず


     事情は知らないが!?


   実際、コキさんは死じまったものと


 思っただしい?


線香を上げて念仏をと唱える者もあった。


[はな、コキも死んだが、もとの亭主にもどるか]


  おはなさんは、首を横にふった。


   そう言うをけだから!


    村中の人はもう、一度線香を上げて


  帰ろうと思った。


フッーと気がつくと?


死んだはずのコキさんが姿を見えない。


 みんな総立ちになって探したら。


  コキさんは、すぐ先の小川で芋を洗っていた。





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