外国で暮らして居ますとその国の政策から来る様々な問題に直面します。
特に私が住むフィリピンでは治安の悪さと4~5年に一度は泣かされる円安からフィリピン・ペソと為替レートの変動が有ります。
フィリピン共和国は一部の特権階級の支配する国で共和国制を謳ってますが昔さながらの封建国家に思えます。
一部の大富豪やそれに繋がる政治家が仕切る国と言っても間違い無い程の貧富の差がハッキリしています。
国家経済の中枢は華僑系のフィリピン人が牛耳り殆どと言って良いほど彼らの力で経済が動いて居ます。
我が国ではある程度の国民の雇用制度が守られ最低限度の生活保障は確立されて居ますが・此処、フィリピンは大富豪が
お金を儲ける様な仕組みが出来上がっていて貧しい人々は等閑なのですね。
国を司る国会は上院・下院に分かれ国家を動かして居ますが汚職や収賄などの腐敗政治が当たり前の国なのです。
そんな国ですから国営企業も無く仕事の無い貧しい人達で溢れています。
今回は我がブログにお出で下さる方からのフィリピンの生活コストを教えてと言うコメントが有りました。
そんな訳で今回は最初にフィリピンの国の実態を私なりの見方で話させて頂きました。
フィリピンの暮らしで目に付くのは貧しい人達ほど勤勉では無い事なのですね。
特に働き場所の無い地方は闘鶏が盛んで公営の闘鶏場が村や町に必ず有ります。
男たちはそんなギャンブルを生きがいにしています。
人々の暮らしに影響する気候も貧しい人達の後押しをしている感じでフィリピンは一年を通して気温・湿度の高い熱帯
モンスーン型気候なので日本と違いお米も年に2回も取れる2毛作なのです。
貧しくても何とか生きるだけの食料は確保出来るのですね。
お金が無くお米が買えなくてもお米より安い食用バナナや芋類などで主食の肩代わりも出来ます。
私はフィリピンの貧しい人達と共に生活をした事が有りますので彼らの生活は目にしています。
そんなフィリピンなんですが貧乏な人達の中には働き場所を求めて外国に出稼ぎに行きます。
勿論、稼いだお金は家族や身内達を支えて居るのですね。
しかし、この国は外国で稼いだ金が大富豪や政治家に集まる経済構造をしていて貧しい人達のお金は富豪や政治家の
懐に入って行って仕舞うのですね。
選挙では金が公然とばら撒かれ金の力で政治が動いています。
特に自国の産業の育成などはせずに安い中国製活必需品・バイク・車など庶民が欲しい物を輸入に頼り金を使わせて行く
経済が罷り通っています。
自国の雇用促進や福祉制度・医療制度など国家予算には金を出さないと言うのが現状です。
各国からの無償援助・災害に伴う支援金などが集まりますが1年も経たず使途不明になる不透明な国なんです。
私は、フィリピン共和国で暮らす身ですが普段から矛盾だらけの多い事には驚かされます。
そんな中に措いて、ペソが円やドルに対して何故強いのか疑問に持ちました。
フィリピン共和国のGDP率は日本より低いのに何故ペソが円に対して強いのかと言う問題です。
GDPとは・・・・・・!!
GDP(国内総生産)とは、日本の国内で、1年間に新しく生みだされた生産物やサービス の金額の総和の事だそうです。
GDPはその国の経済の力の目安によく用いられて居るとの事なんですがフィリピン
ではGDPが低いのに併せ国家予算が人々の教育・福祉・医療・社会環境整備などに使われていないのです。
はっきり言って国内の設備投資に金を使わず外国に働きに行っている自国民のドル送金が国を潤して居る感じなのです。
通貨のは強さを左右する要素というのは数多くあるわけですが、その中でも極めて高い要素が、どれだけ外貨から自国の
通貨に両替されているのかなんですね。
では、フィリピンペソは、どういう状態なのか。
今日、世界中どこに行っても出稼ぎのフィリピン人を良く見かけますね。
そして彼らの大半は、稼いだお金をフィリピンの家族のもとに定期的に送金しているのですね。
そんな訳でフィリピン共和国は外国から家族の元に送られるドルがフィリピン・ペソに
換金されるためペソが円より強いと言う事なのです。
円高ではドルが下がりドルと連動したペソも下がって仕舞います。
マルコス大統領当時から十数年前までは日本で暮らす1/3のお金でフィリピンで暮らせると言うのが常識で有った様です。
今のフィリピンは自国民の外貨獲得が高くドル経済にリンクしていますので円安は我がフィリピン暮らしでは最悪状態です。
今週の為替相場では1ドルが日本円で119円台・そしてフィリピン・ペソでは100円が
36ペソ台に上がって仕舞って居ます。
我々日本人がフィリピンで楽に暮らせるのはペソが下がる事が条件なんですね。
1万円が5.000ペソを超えてくれれば喜ばしいのですが今は3.600ペソ位なのです。
今のフィリピンは日本より物価が高く3流~4流の生活必需品が日本より高いのが現状です。
若しマニラで暮らしたならば1ヶ月の生活費諸々で日本円で20万円~30万程掛かって仕舞うのでは無いかと思います。
勿論、夫婦2人なのか子供が居るのかで大幅に違いますが決して楽な暮らしは出来ないと思います。
我が地方の田舎暮らしでも2DK位のアパートでも5.000ペソ以上は取られます。
お米は1kg/当たり30ペソ~80ペソ位まで色んなお米があります。
肉や鶏肉は1kg/当たり150~200ペソ程・魚貝類も高級魚と大衆魚では値段も違いますが1kg/当たり80ペソ~300ペソ位でしょうか。
野菜・果物も同様で地方暮らしでも夫婦二人で15万円は掛かります。
電気代やインターネット回線を併せ5.000ペソ~6.000ペソ。
そして車の維持費やガソリンを含め1ヶ月当たり3.000ペソ位。
家の維持費や修繕費などで1年に50.000ペソは必要に成ります。
如何でしょうか。
まぁー・・・金を掛けない貧乏暮らしも出来ますが日本の生活保護を受けている位の
金は必要では無いかなぁーと思います。