安心だ 安全だ

このごろ老人や子供の誘拐・殺傷・強盗など痛ましい世の中。警察も不祥事。どうしたらいいんでしょう?

マンパワーの保証と商い

2005-05-04 10:47:32 | Weblog
今朝の新聞で運転士が2名事故を起こした列車に乗っていて、救出後そのまま勤務に就いたということで処分の対象にする云々の記事を見ました。
これだけ聞いたら「なんてことを!救助をするのが当然だろう!!」と怒る人があるかもしれませんが、ちょっと早計な気もします。代行の運転士も一応確保しているようですが、十分ではありません。一人シフトするとその日の運転士配置の計画はいっぺんに崩れるでしょう。例えば神戸線の新快速が運転できないかもしれない。途中交代の計画であれば延長運転か次への連絡はどうするか。残念ながら2重の配置計画はできないのが実情と思います。JR西日本最高益の裏側はそんなものです。何より人件費が効くのはどの業界も同じです。
報道されていませんが、「事故に遭遇しました。救助しましょうか、出社しましょうか」と聞かれたら、「救助にあたれ」と即答できる人はそんな業務を担当していないでしょう。「運転士がいない」「運転ができない」「客が「尼崎で起きた事故でなぜ関西線が影響するんだ」と怒る」「指令したものが処分される」そんな構図が見えてきませんか?

確かに顧客のためには出社させないと困るのです。一方で感情的に「同僚が起こした事故現場で何もしない」という怒りもあります。どちらが顧客の要求なのか?それを補償できるのはやはり「予備の人員確保」しかないのです。そしてそれは即コストアップになります。

昔の人は「金は三欠くにたまる」と言ったそうです。義理を欠き、人情を欠き、交際を欠くと金が貯まり、最高益が出る。しかしそれが「商い」というものでしょうか?「商い」は「飽きない」に通じるといつか聞いたことがあります。日本政府の外交もなにやら相通じるものがあるような気がしてきました。