吉祥寺の“のろ”といわれて「知っている!」という人は、吉祥寺周辺に住んでいる人か、音楽好きな人くらいでしょう。そして、この店はライブをやっているのですが、それも月に4本ほど。だからなのか、この店は“LIVE HOUSE”といわずに“LIFE HOUSE”と自称しているのです。
先週末にこの店の30周年記念ライブが行われていたので、それに行ってきました。30周年ライブは2月の毎週土曜日に、ゲストを替えて開催されているのですが、その日のゲストは「律とイサト」、「佐藤GWAN博」といった面々なのです。“?”という方も多いでしょう。そう、この店は70年代フォークミュージシャンの牙城なのです。
30年前の76年当時、流行歌とちょっと遅れて入ってくる洋楽、それ以外に髪の毛の長い人間たちが演奏しているジャンル位しかなかったのですが、それ以降、日本の音楽シーンは吉祥寺の街と同様に大きく変わってしまいました。しかし、“のろ”という店はかたくなに“髪の毛の長い人間たちが歌っているジャンル”にこだわってきたというか、彼らに場所を提供し、守ってきたということもできるでしょう。高田渡、友部正人、大塚まさじ、加川良などを聞くことができる店だったのです。高田渡さんは亡くなってしまい、残念ながらどこでも生で聴くことはできなくなりましたが…
偶然、「ぐるり/ビレッジプレス」というミニコミ誌に“のろ”の店長である加藤幸和さんのインタビューが掲載されています。そこには、開店の経緯も出ていますが、こういった店を30年間続けるのは楽な事ではなかったはず。それでも「のろまの“のろ”でやっていこうよ」という姿勢をつらぬき、普段はくつろげる飲み屋にもなっているのです。
階段を下りて店に入れば、まるでそこは70年代そのもの。客は決して当時を懐かしむ人間ばかりではなく、逆に当時を知らない若い客のほうが多いくらいなのです。それこそれが30年間続けてきた賜物なのでしょう。間違いなく、“のろ”は70年代吉祥寺文化を伝承している場になっているのです。最近は、すぐに方針を変えてしまったり閉めてしまう店が多い現在、この店のかたくなな姿勢は特筆ものです。
さらに店長の加藤さんは、開店前からアドバイスしてくれていた高田渡さんの信奉者のひとりで、渡さんの追悼ライブや生誕祭ライブでは積極的に裏方の制作スタッフを努めるという人柄。それにみんな惹かれてやってくるのです。
ちなみに、この日のライブのアンコールは2曲とも渡さんの曲でした。吉祥寺ゆかりのミュージシャンとって高田渡という人間が大きな柱だったように、のろの加藤さんも、70年代吉祥寺文化のファンには、とても頼りがいのある止まり木になっているのではないかと感じたのでした。
ちなみに、私は25日の30周年記念ライブ最終日も中川五郎さんを聴きにいきます。
先週末にこの店の30周年記念ライブが行われていたので、それに行ってきました。30周年ライブは2月の毎週土曜日に、ゲストを替えて開催されているのですが、その日のゲストは「律とイサト」、「佐藤GWAN博」といった面々なのです。“?”という方も多いでしょう。そう、この店は70年代フォークミュージシャンの牙城なのです。
30年前の76年当時、流行歌とちょっと遅れて入ってくる洋楽、それ以外に髪の毛の長い人間たちが演奏しているジャンル位しかなかったのですが、それ以降、日本の音楽シーンは吉祥寺の街と同様に大きく変わってしまいました。しかし、“のろ”という店はかたくなに“髪の毛の長い人間たちが歌っているジャンル”にこだわってきたというか、彼らに場所を提供し、守ってきたということもできるでしょう。高田渡、友部正人、大塚まさじ、加川良などを聞くことができる店だったのです。高田渡さんは亡くなってしまい、残念ながらどこでも生で聴くことはできなくなりましたが…
偶然、「ぐるり/ビレッジプレス」というミニコミ誌に“のろ”の店長である加藤幸和さんのインタビューが掲載されています。そこには、開店の経緯も出ていますが、こういった店を30年間続けるのは楽な事ではなかったはず。それでも「のろまの“のろ”でやっていこうよ」という姿勢をつらぬき、普段はくつろげる飲み屋にもなっているのです。
階段を下りて店に入れば、まるでそこは70年代そのもの。客は決して当時を懐かしむ人間ばかりではなく、逆に当時を知らない若い客のほうが多いくらいなのです。それこそれが30年間続けてきた賜物なのでしょう。間違いなく、“のろ”は70年代吉祥寺文化を伝承している場になっているのです。最近は、すぐに方針を変えてしまったり閉めてしまう店が多い現在、この店のかたくなな姿勢は特筆ものです。
さらに店長の加藤さんは、開店前からアドバイスしてくれていた高田渡さんの信奉者のひとりで、渡さんの追悼ライブや生誕祭ライブでは積極的に裏方の制作スタッフを努めるという人柄。それにみんな惹かれてやってくるのです。
ちなみに、この日のライブのアンコールは2曲とも渡さんの曲でした。吉祥寺ゆかりのミュージシャンとって高田渡という人間が大きな柱だったように、のろの加藤さんも、70年代吉祥寺文化のファンには、とても頼りがいのある止まり木になっているのではないかと感じたのでした。
ちなみに、私は25日の30周年記念ライブ最終日も中川五郎さんを聴きにいきます。