茶席でも、通常の和室でもかかせない床の間。簡単に言えば、座敷の壁に設けられる室内装飾の為の装置。室町時代の書院造から生まれ、安土・桃山~江戸時代にかけて完成したと言われる。
材質によって、押板床と畳床がある。
①押板床:鎌倉時代に宋の禅宗僧が仏画鑑賞の際、その前に三具足(花瓶・香炉・燭台)を並べた卓から変化した。ケヤキの1枚板を畳から8寸(約24センチ)上げ、正面壁に押し込むように造り付けた . . . 本文を読む
明治時代と共に西洋建築の波が押し寄せ、鉄・セメント・ガラスといった新しい建築材料が導入され、椅子への需要も高まった。また、関東大震災後は耐震性の必要からコンクリート造が確立。人々の生活は西洋化していく。
第二次世界大戦後、日本では住居が不足し、公営住宅・公団住宅・公庫住宅といった住宅供給体制がひかれ、まずは外箱作りが急がれた。
やがて一世帯一住宅から、一人一部屋へ、住宅供給は達成。
最 . . . 本文を読む
安土・桃山時代から江戸時代にかけて、数奇屋造が誕生。平面構成や機能は書院造を踏襲したまま、天守・広間・数奇屋(茶室)の意匠性が様々になった。棚や建具(唐紙など)、欄間、天井、照明具など、インテリアにも様々な工夫が凝らされるようになった。
「畳割」という、畳寸法を基準にした建築方法(畳の外側に柱を設置する内法制、いわゆる京間)が生まれた。京間と関東間では畳の大きさが違うのをご存知だろうか。その . . . 本文を読む
昨日の続きです。寝殿造りからどう変化を遂げたか。
鎌倉時代、寝殿造の簡略化された住居が使用されていたが、武家の台頭、宋からの禅宗導入とともに、書院造が誕生。室町時代に全盛を迎える。
書院造の構成は、3つから成る。
「晴」(ハレ) 公的行事をする伝統的な寝殿
「褻」(ケ) 日常生活空間の対屋・局・台所
「会所」(カイショ) 茶を楽しみながら接客をする場。渡来品(唐物)を並べて室内 . . . 本文を読む
畳といえば和室や茶室にかかせないものになっているが、畳の誕生と茶室の構造について、日本家屋の歴史を辿りながらお話します。畳が庶民のものになったのはつい最近のこと。
まず縄文時代、人々はそれまでの洞穴住居から竪穴住居に移動。この時代の住居は外敵や気候から身を守る単なるシェルターのようなもの。中央か脇に火を焚く“いろり”があるだけの空間だった。
弥生時代、平地住居へ。屋根、壁といった室内構成 . . . 本文を読む