予定通り、予定外。

ペット達と読書の記録。

蹴りたい背中。

2013-11-04 14:26:20 | 本 2013

読了。綿矢りさ氏の蹴りたい背中。
高校生の話。
登場人物は、ハツ、にな川、絹代。
高校時代を思い起こせば、不思議な事に私は、ハツであり、にな川であり、絹代であるわけです。
蹴りたい背中を見つめる私の背中には、靴の跡があり、それらのモノに気づかないふりをして笑い声をあげるグループにも私がいるのです。

第130回芥川賞受賞作。

銀河鉄道の夜。

2013-10-25 21:32:16 | 本 2013

読了。宮沢賢治氏の銀河鉄道の夜。
昔アニメ化された時、登場人物は擬人化された猫でしたよね?
猫、猫・・・。と言う訳で、今さらながらに読みました。
私に産まれて初めて死の概念を与えたのは、同じく氏の作品「よだかの星」でした。
それは、今だに言葉に出来ない感覚として胸に残ります。
悲しい、せつない、やるせない。
なんだかどれも、しっくりきません。
それはジョバンニが思う、ばっと胸がつめたくなり、そこら中きぃんと鳴るような感覚に似ている気がします。

権現の踊り子。

2013-10-18 20:24:45 | 本 2013

読了。町田康氏の権現の踊り子。
短編集。
修行が足りぬ故、町田文学の全てを理解できません。ぎょんべらむ。
「工夫の減さん」と、表題作「権現の踊り子」が面白かったです。あと、「逆水戸」も。これは、ギャグみと。と読むのかなぁ?
「権現の踊り子」のカレーの話の件が、興味深かったです。つかみは、ラーメンでもOKだと思いました。
以上です。ぎょんべらむ。

表題作「権現の踊り子」は第28回川端康成文学賞受賞作。

きことわ。

2013-09-13 21:27:57 | 本 2013

読了。朝吹真理子氏のきことわ。
永遠子は夢をみる。
貴子は夢をみない。
貴子が夢をみないのは、自分が夢に見られた人だからと貴子は言います。
私の話。
私の夢には、かれこれもう十五年程、同じ人が出てきます。
同級生の女の子です。何故だかわかりません。最後にあったのは何時かも思い出せません。
夢の中で、彼女は小学生の姿の時もあるし、大人の姿の時もあります。
顔もろくに思い出せないくせに、それが彼女だという事はすぐにわかるのです。
そして、目が覚めて彼女をさがそうとか、会ってみようとかは全く思わないのです。
もう、目覚めた私の時間に彼女が交差する事はないでしょう。
それは、はっきりとわかるのです。
夢の中で私は夢をみない。
彼女との世界から出る事ができない。
夢の中の私は夢に見られた人なのかもしれません。

彼女は私の大切な夢の住人です。

第144回芥川賞受賞作。