「昭和14年練習艦隊巡航記念」写真帖より、上海における「八雲」の写真です。
やや不鮮明で恐縮ですが、参考までにアップします。
この年の練習艦隊は「八雲」「磐手」「知床」の3隻で、中国やハワイなどを巡っています。旧装甲巡洋艦が使われた遠洋航海はこの年が最後で、翌年は新鋭の練習巡洋艦「鹿島」「香取」で行われました。
ちなみに、昭和12年海軍省年報極秘版(防衛研究所所蔵)掲載の昭和13年3月31日調べの「八雲」の武装は、20センチ砲4門、15センチ砲8門、8センチ高角砲3門、3年式機銃3門、山ノ内短5センチ砲(礼砲)2門となっています。
3年式機銃は普段は取り外しています。他の写真を見ますと、礼砲は前艦橋ウイング下の両舷と思われます。
また、「八雲」のすばらしい写真が、「世界の艦船」誌1997年1月号に載っています。
昭和11年度練習艦隊が、パナマ運河を通過している時の写真で、めずらしい上空から撮した俯瞰写真です。
12年以降とは艦橋の天井やマストの高さ、後艦橋の形状などが違っており注意が必要ですが、短艇のレイアウトや前艦橋ウイングの平面形が新造時の凸形とは違い「おむすび形?」になっているのがはっきりわかります。
興味のある方はぜひご参照ください。
練習艦「八雲」謎の部分が写った写真です。
「昭和14年度練習艦隊巡航記念」写真帖(帝国海軍社)にズバリ出ています。
右舷側(写真向かって左)にちょっとした部屋が増設されているのですね。左舷側も、昭和11年以前に比べると、若干張り出しているようです。
2009年の晩夏、東京・九段下の「昭和館」図書室で、この写真を見つけた時は、静かな図書室で叫びだしそうになりました。そのぐらいうれしかったです。
それまで、昭和館がそんなに図書が充実しているとは思いませんでした。
今は同写真帖を、古本屋で見つけ、私も所蔵しております。
この「昭和館」の図書室は、昭和時代に関する書物が集まっており、「練習艦隊巡航記念」写真帖もだいぶそろっています。
昭和館のHP(http://www.showakan.go.jp/)で図書室の蔵書検索も出来ますので、興味のある方はどうぞ。
しかも、この昭和館の図書室は、コピー機があり、禁止書物以外は、自分で自由にコピー出来るのが何よりありがたいです。
防衛研では、業者委託のため、コピー申請したあと、現物が届くまで数週間かかりますから。
画像そのものがほしいという時は別ですが、模型づくりのため、当面の資料がほしいという場合は重宝すると思います。ちなみに図書室への入場は無料です。

