出雲の旅本に載せる予定の物語のはじまりです。
推敲前ですが、こんな感じではじまるよ~という雰囲気を味わってみてください(*^^*)
随分前から不穏な空気は感じていた。
大陸から渡ってきたとある一族が作り上げた大山国(おおやまこく)が、破竹の勢いで台頭しはじめたのは、わずか数年前のこと。
はじめは漁村の小さな小競り合い程度だった。その国の中枢達は、はじめそれを無視した。大陸に近い漁村では、渡ってきた異国の者との小競り合いなど珍しくなかったのだ。やがて村人の全てが殺されたと人々の耳に入り、警戒を始めた時にはもう遅かった。海に近い小さなその国は、あっという間に新参者に呑まれた。
それからわずか数年で、小国がひしめき合う八つの大島からなる|大八洲(おおやしま)において、その存在を無視できないほど大きくなっていった。
しかしながらそんな時勢であっても、東の果てにある我が国に被害が及ぶ可能性は低い。唯一の心配は、我が妹、美須々姫(みすずひめ)が嫁いだあの巨大なる天雲王国(あめくもおうこく)のことである。
しかし大八洲最古であり最大の大国だ。いくらなんでも新参国に、あれほどの大国を呑み込む力があるとは考えられぬ。そう思ってきた。
いよいよ明日、リーディングレッスンとお話会を開催します(*^_^*)
今日までなら間に合うので、参加希望者の方は連絡くださいね。