ストーリー:
高卒からのたたき上げ、敏腕プランナー鮫島静緒(38)が、富久丸百貨店芦屋川店の外商部で働き始めて早一年が過ぎた。日本一の高級住宅街・芦屋に住む本物のセレブたちにお買い物をしていただくため、静緒は今日も国内外を奔走する。
登校拒否ぎみの孫を心配する祖母。暴力団幹部の子を妊娠し、手切れを望む愛人。外商部の本格的な立て直しプロジェクトに、バツイチの女をさいなむ男社会の古い体質。そこに同居人である桝家の元彼まで登場。
そのうえ桝家の母親が、バツイチ独身の静緒に息子との再婚を勧めてきて!?
前作に続き、百貨店外商部で芦屋のセレブ達を相手に奮闘する静緒や同居人の桝家を中心に、さまざまな人間模様が描かれています。が、前作に比べて、人と人との関係性について考えさせられるところが多かった気がします。
静緒や桝家の将来への不安もあって、暗くなる展開…?と思ったのですが、最後に2人ともなんか吹っ切れたような感じでホッとしました。
あぁ、でも!!気になるところは解決しなかった…!葉鳥さんと清家弥栄子さん、あれからどういう展開を迎えたのかしら。たとえ結末が悲しいものであっても、どうか後悔だけはしないで欲しい…。
あと、仕事のことで言えば、静緒が提案したプロジェクトの進捗も気になるところです。“恩”を売るっていうワードにドキッとしますけど、でも人と人とのつながりの中に品格と節度を保ちつつ、しっかり将来に向けて商売の在り方も考えなければならないわけで、とても大変な仕事だと改めて思いました。
気になるところがあるので、できれば続編も希望したいところですが、、、
難しいでしょうね~。想像するしかないのかなと。
未知の世界を知れたということでも面白い小説でした。軽い感じで読みやすかったです。