『ありがち日記』

三浦佑之×三浦しをん親子対談



最初で最後の親子対談!?
三浦親子の「古事記を読み、物語を楽しむ」@立正大学へ行ってきました。
こんな貴重な機会はないと思いますよ、マジで。

この対談は定員600名にもかかわらず、なんと別室でのライブビューイングも含めると
もしかしたら800~1000人くらいにはなっていたかも…という規模だったそうです。
三浦しをんさんのブログで告知がされてすぐ私は申し込んでいたので良かったのですが、
しばらくしてサイトを見たら、定員に達したためキャンセル待ちとのこと…わぁお…

さて、この対談は、三浦しをんファンにとっては、
あのエッセイにもたびたび登場する御父上との対談!?
どんな話をすんの???とかなり鼻息も荒く興奮ものなわけですが、
おそらく三浦教授の教え子の方たちや古代文学研究者、ファンといらっしゃったはず。

私ときたら、
これまた古事記の知識が高校古文、歴史の知識くらいしかないため、ちんぷんかんぷん。
というわけで、古事記の本文はハードルも高く、予習として三浦教授の『古事記講義』を。
そのうち『口語訳古事記』や最新作『古事記学者(コジオタ)ノート』も読んでみたいのだけど、
そこまで間に合わなかったため断念。(もちろん、いずれ読むつもり!)
いざ、古事記講義を読み進めると、これが面白いのよ。
表現の仕方ではいろんな意味で「ぎょっ」とすることも多々あるのだけど、
人間の起源を考える上で、また、古代の日本での暮らしや考え方を知る上で、
何とたくさんの情報を与えてくれるものよ…と気づかされました。

さて、対談ですが(笑)、
最初は45分くらいは三浦教授による古事記の講義。
古事記の中から3作セレクトし、その訳や背景、などを講義してくださいます。
その3作の選び方が、三浦しをんさんが好みそうなもの、というのだから面白いです。
例えば、兄妹の恋(しかも同母なのでタブー)、男同士の友情(子供×おじさん?)とか。
古事記講義を読んでいたので、知っているマヨワのお話も出てきましたし、
まったく馴染みがないということにはならず、話を面白く楽しく聞くことができました。
もっといろいろ講義を聞いてみたかったなぁ~

その後、いよいよ親子対談。
しをんさんの鋭い突っ込み、それにタジタジ(のように見える)答える教授、
常に笑いが会場内を包み、温かい雰囲気で進んでいきます。
普段話している口調にしたらよいのかどうか、迷ってらっしゃいましたねー(笑)
参加者の質問にも答えていただいたり、
しをんさんの弟さんのことも聞けたし、
まあファンとしては幸せな時間でありました。
もちろん、本を読んで教授のファンにもなってしまったのでね( ´艸`)
教授は定年退職されるそうですが、コジオタですから、これからも研究はされるのでしょう。
また、教授が作成したレジュメが配布されたのですが、
教授作しをん作品年表があまりに素晴らしすぎました…!
タイトルと年代だけではなく、小説とそうでないものとを分け、
さらにどの国で翻訳されたか、映像化、漫画化についても作品ごとにまとめられています。
この年表を見て「キモっ!」としをんさんは仰ってましたが、
娘としては恥ずかしながらも嬉しいのではないのかなぁと思うのです。

そういう意味でも、なんかほんわかした気持ちになって、
ますますこのお二人のファンになってしまいました。

真面目な文学談義もありまして、
日本の文学作品が韓国、台湾、中国などアジア圏で翻訳され、人気なものもあるそうですが、
その逆を考えてみた時、果たして私はアジア圏の翻訳作品を読んだことあるかなぁと。
まず、そもそも英語圏の本はよく見かけるけど、アジア圏でどういう作家がいるのか、
どんなお話が今ベストセラーなのかとか、
全然知らないんじゃないかな、自分…(古典では知っているのもあるけどね)
岩手という地方じゃ余計に手に入りにくいのではないかと。
それがもったいないというような話だったと思いますが、
その国を知るには文学作品にも触れる機会があると良いのに。
考えさせられるものでもありました。 

あっという間に終わってしまって、何とも残念。
なんと無料だったのですが、お金を取られてでももっと聞いていたかったです。
最後は帰る時間もあったため、サイン会の時間まではいられなかったのですが、
かなりの行列になっていました。 

今回、間に合わせ的で、にわか知識であることも否めませんけど、
古事記に触れてみて、いろんなことを知ることができました。
奥が深いんですよねー。はっきりとわからないことも多いというのがまたね…。
日本書紀が大和朝廷という国家成立を中心に据え、
文字の論理で世界を一つに統合しようとした朝廷内部で完結するようなものであることに対し、
古事記は神話が語り継がれてきた中で伝承者の介在も考えられて、
語りの論理の中で出雲神話などの多様な世界までも抱え込んでいるということ、らしい…
何かわかるようでわからないんですけど、
日本書紀が割と都合よく、きれいに文字としてまとめられた天皇中心の国家の歴史であるのに対し、
古事記は様々に語り継がれてきた各地の神話や伝承をも抱え込んだ、
古代日本の生き方・考え方を知ることができる可能性をも秘めたものである、ということかな。

うん。。。まだまだもう少し自分のものにするには時間がかかりそう。
まずは他の本も読んでみなければ。

長くなってしまいましたが、まだまだ語りつくせないいろいろな想いがあり、
とにかくまだ精神的にもふわふわとしてます。
大丈夫かなぁ、自分(^^;) 


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