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『ありがち日記』

寺地はるな『やわらかい砂のうえ』

昔の自分に重ねてしまう…


ストーリー
砂丘の町出身の万智子は、大阪の税理士事務所で働く24歳。自分に自信がなく、恋愛は選ばれし者がするものだと思っている。そんな万智子がウェディングドレスサロンで週末限定のバイトをすることに。そこで出逢った男性に、人生初のときめきを覚えるも、恋をするほどに自分の面倒くささと向き合うことになり……。変わろうと奮闘する女性の、人生が愛おしくなる物語。

変に自分の良いとこばかり見せたがるし、それでいて何で本当の自分をわかってくれないのだと悲しくなったり、相手の思っていた面と違う部分に幻滅して勝手に人を判断したり…

面倒くさい面は、少なからず自分にもあった。いや…今もあるかも😅
この本を読んで、同じような経験をしている人たちが私以外にもいるんだなと、ちょっと安心している。そして万智子の成長をかつての自分にも見せてあげたくなる。

この作品の中に登場する万智子の周りの人物たちは、100%良い人でもなければ100%悪い人でもないところもなんか共感できる。自分のことでいっぱいいっぱいになっている時に、誰かに対して心を広く持つことって難しいし、長年の間に染み付いた癖や考え方はそう簡単には変えられるものでもない。でもそんな面倒くさい万智子のことを理解しようとしてくれて、性格をわかったうえでそのまま受け入れてくれる。そして、そんな彼女たちと接していくことで、万智子自身も成長して、他人のことを理解できるようになっていく。

足元のおぼつかないやわらかい砂のうえで手を繋いで歩むのではなく、自らの力で歩む自分を信じて隣を歩いてくれる心強い味方の存在のほうが自分にとっては大事なのかも。必要な時に手を差し伸べてくれる存在。そんな風に考えてみたことがなくて目から鱗。やわらかい砂のうえというタイトルの意味を最後の最後でしみじみ考えていました。

寺地さんの一つ一つの文章から力を貰える気がしました。

そうそう、この作品の中で、寺地さんの『月のぶどう』に出てくる天瀬ワイナリーがちょろっと登場。こういう仕掛けも嬉しいです。



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gooブログのサービス終了のお知らせがありましたね…今はSNSもガンガン使っているので更新頻度は落ちましたが、細々とはいえそこそこ長く続けてきたブログなので、閉鎖されるのは寂しいものがあります。それこそ楽しみに読ませていただいているブログもありますし。

というわけで、近々、他のサービスにお引越しはしておこうかなと。そこから続くかどうかは今の時点では何とも言えないですけどね😓





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