泥から咲いた蓮の花

現在、リハビリ中なブログです。長い目で見守ってくだせ~

依存症

2004-08-06 22:49:08 | どろな話
8月2、3日に参加したASK(アルコール薬物問題全国市民協会)主催の夏期講習会。参加者100人くらい。ASKからのニュースレターで開催を知り、申し込んだのだが、実際に会場に行くと女性ばっかり。黒一点。対象は主に養護教諭(保健室の先生だ!)だったらしい。隣に座っていた女性が講習会の終わりに「養護の先生かと思っていました」と言っていたが、頭にバンダナまいてサングラスかけているあやしい男は保健室の先生なんてやらんわ。まあ、それはおいといて、初日は摂食障害、リストカット、うつを経験して回復に歩く人の体験談、二日目は自助グループに所属する依存症回復者をパネリストにディスカッション。回復者の体験談きくと涙でてしまうんだ。ほんとよくぞ生き残って、今を迎えたって思う。いつも、回復者たちから勇気をもらえる。

講習会のその他のカリキュラムは、私としては耳たこなんだけど、養護教諭って大変だなって思う。先生の中には、もっと自分なりに相談にくる生徒に向き合いたいと思っている人が多い。しかしながら、学校という組織性との狭間に苦しむことが多いようだ。中高生はあまりギャンブル依存や買い物依存にはならない。多いのは自傷行為、摂食障害、あとはセックスなどの行動嗜癖だろな。

未だに、リスカを自殺企図だと思っている人は多い。まったく違うものだ。生きるためにリスカしているんだよ。している本人だって、やめたいと思っている。しかし、それ以上に、しなくてはいられないという課題を抱えている。タバコだって自傷行為には変わりない。リスカも摂食障害も、私はそれ自体を問題視はしない。今まで、周りからさんざん問題視されてきたろう。なにより、自分がそれを忌み嫌ってきただろう。「やめなさい」なんてセリフ、聞き飽きている。ただ、そうせざるえない不安を理解したいと思っている。助けることはできないが、一緒に考えることだけはできる。

そう、一緒に考える。援助技法はたくさん学んできた、使ってもきた。根っこは「一緒」に考える。やっぱり一緒。

やった!のれた!

2004-08-06 20:26:07 | どろな話
7月31日から自転車にのる練習を始めた8歳の娘。最初は一緒に手伝ってあげたが、毎日、少しずつ一人で練習していた。昨日、待望の自分の自転車を手に入れた。オレンジ色のシンプルな自転車。今日は広い駐車場で、8の字走行に挑戦。初めて自転車を自由に操る感覚はとても気持ちがいいのだろう。しばらく走り続けていた。

私も小学校2年のときに、祖父が勤め先からもらってきた自転車で練習した記憶がある。思い出してみると、ずいぶん一生懸命に取り組んでいた。そんな経験も過ぎてしまい、出来ることが当たり前になってしまう。考えてみると、物事に夢中に打ち込むことがなくなった。

中学生の頃、「かぐや姫」をコピーしたくてギターを練習し、高校はジミーペイジだった。左手がぼろぼろになるまで練習したっけ。大学の時は単車とスキーだった。それ以来、懸命に何かに取り組んだってことはあったろうか…

あ、あった。恋愛だな。はっはっは。

久しぶりに上京

2004-08-01 16:26:27 | どろな話
明日から二日間、ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)主催の夏期講習会に参加する予定。テーマは「自分を傷つける子どもたちのこころを知ろう」。

1日目
★みんなでやってみよう!「アスクの予防教育」
【実演】「ちょっぴりライフスキルを入れた予防教育」 
関口富見江(予防教育プランナー・精神保健福祉士)
【HOTトピック】アルコールが胎児の脳に与える影響を知る!
今成知美(アスク代表)
★「リストカット」という自傷への対応
【講演】「リストカット」という自傷に込められたメッセージ 
水澤都加佐(アスク・ヒューマン・ケア研修相談センター所長) 
【回復者の体験】リストカットからの卒業
【保健室から】「受け止めたよ」と伝えるために(養護教諭)

2日目
★見守る・支える・伝える……大人にできることは?
【相談室から】摂食障害をはじめとする思春期問題への「アプローチ」 
久世恭代(遠藤嗜癖問題相談室 精神保健福祉士) 
【ケース対応】子どもの飲酒や喫煙を見つけた!親はどうすれば?
関口富見江(予防教育プランナー・精神保健福祉士)
★アルコール・薬物・摂食障害……依存症回復者によるパネルディスカッション
「今だからわかるあの時の気持ち」
進行:征矢俊子(アスク・ヒューマン・ケア相談室長)

盛りだくさんな日程。最近、リスカやアムカの相談を受けることが多くなった。アディクションと同様、耐え難い寂しさと、自己喪失の痛みからくるのだと思う。自傷し痛みを感じる瞬間、そこに確たる自分がいる…回復者の声が聞きたいと思って参加を申し込んだ。

先日「なんにもする気がおきない」という女性の相談。芸能人にでもなれそうな容姿の子。腕にはたくさんの傷跡。「なんとなく…」だそうだ。「なんにもする気がない」というわりには、常に視線が落ち着かない。きっと心はものすごく忙しく、いつも大きな不安に動いているのだと思う。目の前の一過性の物事が原因ではない、ずっと以前から持ち続けた不安。それとずっと闘ってきたのだ。

不安の原因にアクセスしていくのはあまり難しいことではない。むしろ、不安を軽減していく過程で、逆戻りをどう防ぐかが難しい。その時に、共に回復に歩む仲間たちが周りにいるかどうかで大きく違う。自己喪失からの回復は、徹底的に自己受容の作業を続けること。治るのではない、続けること、そこに生きることなのだと思う。喪失的な生き方から、受容的な生き方へ。そのために、一番、力になるのは回復者の声と歩みだ。