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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

[斬!自民党改憲草案(その6)]98条 憲法の最高法規性の理念は基本的人権

2013-05-12 | シリーズ[斬!自民党改憲草案]

現行憲法
第九十八条この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

自民党改憲草案
変更なし

 憲法は最高法規であり、これに反する法律や命令などは一切無効となる。この最高法規性は自民党改憲草案でも変更はない。しかし(その5)で書いたように、97条がまるまる削除されたことで、最高法規性の理念がなくなっている。
 現行憲法第十章 最高法規の97条と98条は一体のものであり、その本質は基本的人権にある。すなわち、改憲によって仮に他のさまざまな憲法条項が変えられたとしても、とりわけ基本的人権に関わる項目が制限されたり貶められたりしてはならず、「現在及び将来」にわたって「侵すことのできない永久の権利」として保障されなければならない。ところが自民党の改憲草案では他でもないこの基本的人権がずたずたにされ削除されているのである。
 97条が削除された98条は全く意味をなさない。

(ハンマー)


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