l'isle et potori

イルと灯鳥 ごはんとものとのまわり

試作中

2011年09月29日 | レシピ開発日記
最近試作しているメニュー。

一つは里芋のドリア。

玄米のトマトライスにかけるのは

月草農場の里芋で白いトロトロソース。

そこに畑山農場の自然栽培長ネギが

甘く香ばしく乗っていて

隠し味に醤油の焦げる香り。

配分や手順はもう少し試作をして

ピタッとくるバランスを探っています。

10月はじめから平日メニューに登場させるべく

準備を進めております。


それと入れ替えに

「ヤンソン氏の誘惑」ミルクポテトグラタンはおやすみ。

里芋がなくなる頃にちょうど

アンデスジャガイモがしぼんで味が濃くなるので

その頃また入れ替えになります。


そして作りたいもの、、、

それは醤油ラーメン。

麻味噌ラーメンと源泉塩ラーメンが人気なので

調子に乗って醤油も作っちゃおうか~

というわけ。

ネギを生かしたいんです。

しらがネギをどっさりピリ辛のネギラーメンじゃなくて

焼きネギかな、煮込みねぎかな、

スパイスが香る感じかな、と

まだ妄想の世界。

ラーメンだからってわけではないけど

水餃子もやりたい。

そのわけは浅川さんの南部小麦粉。

皮を味わうシンプルなものをイメージしている。

噛んだらまず粉の香り。

そして具の野菜から出た汁がじゅわってきて

それから粉の甘みと野菜の旨味が口中に広がるようなやつ。


そんな妄想だけで結局完成しないこともあるので

期待せず、妄想しておまちくださいませ。


ちなみにここんとこの人気は

米ナスステーキ丼。

ニンニク醤油とトマトソテーが

米ナスのとろりとした甘さを引き上げます。

こちらは妄想ではありません。

身体気象農場のプリプリと

美しい茄子紺の米ナスを

ご賞味あれ。


秋 だな。



あるようにあればちゃんと中心に戻るのだ

2011年09月02日 | イル日記
すっかりご無沙汰です。


そう、最近 ご無沙汰な方々と会っていろんな話をして

今の自分に立ち返る機会がドサドサやってくる。

前に会った時と変わらないフィーリング、

そこから今までのそれぞれの時間に感じて

今考えていることがより明確になって

バラバラだったいくつかのことが

新しい形を見せ始める、そんな時期なのかもしれない。


じっくりとじっくりと揺れながら中心に近づいてゆく。


そんなことを考えている今、

私は

自然栽培の野菜たちを味わっている。

そこにあるものが作用し合う自然な循環にそって育てられた野菜。

現在主に有機栽培で農業をしている農家さんたちが

この農法の勉強会を定例で開催していて

あさってはその後の交流会の会場がうちの店になっている。

その時に提供する料理に

実際自然栽培で育てた野菜を使うのだけど、

今夜はサンプルでお預かりしたものの残りを

ただ蒸していただいているというわけ。

概ねメニューは決めたけど

こういうシンプルなのは

会の趣旨としていかしたいところ。


ポイントは自然栽培の野菜のもつ特性が

全体に実感できること。

そしてレストランで調理することで

新たにそれを生かした楽しさを味わえるメニュー。

こんな機会をいただけるのはなんという幸せ。

店という器があってもなくてもかわらない

私がやりたい仕事の核が

いろんな形で膨らんでゆく。

商売始めて6年。

あっちこっち迷いながら行ったり来たりして

気がつけば核の部分に肉付けされた仕事が

形を見せてきている。


自然の循環でいい時も悪い時も受け入れながら育っている

優しくゆったり微笑むような

自然栽培の野菜の味わいも

人の生き方も

おんなじ真理の上にあるのだなと思いつつ

安心して眠気に身を委ねる

しとしと雨の山の夜。