花と文。(暮らしと本と花と)

日々の心に残る記しておきたいこと。

涙と自分の言葉と。

2015年06月09日 | 

涙の理由

  ~人はなぜ涙を流すのか~ 

          重松清    茂木健一郎

 

私が次に涙を流すとき、それはどういう時なのか意識してしまうかもしれない。

その人がわかる手掛かりになるような見方もできる。

わかりやすい考え方で、そういう見方をしていることが

自分の中にもあるのだなと、そんなことを思いました。

意識していなかったことが

意識を持ち出すと、客観的に見られるようになる。

「琴線に触れる」涙を流す、その瞬間のこと

予期せぬことが起こる時に、真実の涙がこぼれる。

なぜ、今自分は泣いているんだろう

人生の中で、そういう瞬間はそう簡単にはやってこないだろうと思う。

 

~おそらく、若いうちの涙は、自分が主役の涙なんだよ。自分のため、自己中心的な涙なんだよね。

「俺」が悔しいとか、「俺」が嬉しい。でも、年をとると、「何か」や「他人」を見て、泣くようになるよね。

「自分が」というよりも、「おう、頑張れよ少年」とか「おばあちゃん頑張って」が増えてくる。俺は優しくなったと

自分でも思う。~

              抜粋(重松氏の言葉)

 

~・・・・・その瞬間、私たちの不完全なそして限りある命が、何者かによって許される。そんな素敵な奇跡のかたちが

私たち人間の涙なのだと思う。今後の自分の人生の進路をも照らし出す、光となるもの。・・・・~

            抜粋(茂木さんのあとがきより)

 

簡単に「泣ける」風潮にある、今の世の中のかたちを危ぶんでいる。

安きに流されないで生きるための、何かヒントのようなものがあると思った。

そして、真の涙は人生において、突然迫ってくるものなのかなとも思う。

自分を失くしてしまうように流れる涙もあるだろう。

その時には涙が流れなくて、時間をおいて、何かの機会にふと溢れ出す涙もある。

涙について追及してみると様々なことが浮かび上がる。

深く考えてみる

見つめてみる

そんな機会を得られたと、読んでみて、そんなことを思いました。

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