国家戦略室 (アンダーグラウンド)

日本本来の政治、統治、歴史についての研究

統帥権干犯

2014年01月22日 | 大日本帝国憲法

統帥権干犯を軍が主張し始めたために日本が軍にひきずられた。だから統帥権が悪いという議論は誤りがある。統帥権は天皇の権利であるにもかかわらず、統帥部が勝手に動き、聞かなければ辞めると脅迫したがために、統帥部が暴走することになった。統帥部が陛下のいう事を聞かなかった。

統帥権はいわば天皇親政の名残ではあったが、天皇親政は天皇と軍部の意思が一致し、軍部が天皇を大元帥として従わなければ実現しない。ところがそもそも軍部が天皇という制度は尊んでも、天皇の意思というものを軽んじたがために、関係がぎくしゃくし始めた。

きっかけは張作霖爆殺事件で、これは陸軍の陰謀であったが、天皇が首相田中義一に調査を命じたところ、田中が部下をかばうため何もしないのに苛立ち、辞表を出してはと、天皇は強い語気でいった。その直後田中内閣は総辞職し、田中自身は程なくして死んだ。

この件の後、天皇は直接介入がもたらすマイナス面を知り、立憲君主としてのお立場をより一層保持することになった。

 


 


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