新型コロナヴィールスのお蔭で外出も侭ならず、TV、読書、パソコンと言った不健康な日々を送っています。先日、YouTubeを眺めていたら、ペルー人のテノール歌手、Juan Diego Florezがチリで行ったリサイタルの後、アンコールでSi vas para Chile (もしもチリに行くなら)を歌っているのを見つけました。
この歌は、チリの国民歌のようなもので、作曲されたのは1942年。当時Buenos Airesに住んでいたChito Faroによってでした。販売店を日本に招いた時に、この曲を録音したカセットを用意して貸切観光バスで次の目的地に向かっている時にかけて貰ったら、全員が一斉に合唱し、曲が終わると一人、一人、小生の席まで来て、Muchas graciasとキス&ハグで、中には泣いている者もいました。
シ バス パラ チリ
もしも君がチリへ行くなら
僕の愛しい あの娘の住む 故郷を訪ねておくれ
ぶどう畑 山は緑 きらめく川のほとりで鳥は唄う
シ バス パラ チリ その歌声は 懐かし 僕を恋うる歌
遥かな村よ ラス・コンデス
誰もが君を迎える
昔からの友達 やさしく迎えるように
チリへ行けば誰もが すぐに友達になるよ
川の水がへだてなく すべてを うるおすように
そして伝えてあの娘に 僕は元気でいるから
いつも遠くの町で 故郷思っている
もしもチリへ行くなら あの娘に伝えておくれ
どんなに離れようと 今でも愛している
シ バス パラ チリ
チリ駐在中は、歌詞に出て来るLas Condesに住んでいました。作曲された194年には小さな村だったでしょう。ラス・コンデスと歌詞にいれた点に就いては次の様な経緯が知られています。サンチャゴから80Km程北にロス・アンデスと言う町があります。Faroは当初Los Andesと作詞し、Los Andes市に売り込もうとしたのですが、失敗。それでサンチャゴ市の東側にあったLas Condes村に変更したと言うのです。現在のラス・コンデスは立派な住宅街になっています。
Juan Diego Florezの写真はインターネットから借用しました。アンコールを歌う時、彼は蝶ネクタイを外して投げ捨てるのですが、この写真では未だ付けたままですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sUYCBUY-HZo&list=RDsUYCBUY-HZo&start_radio=1