名所江戸百景を訪ねて
名所江戸百景
第10景 「神田明神曙之景」

神田明神の早朝の一コマを描いています。
近景三本の杉の木の間からは、近景右端に社殿の一部。
そして、神主・巫女・下男(召使・仕丁)が東の空を眺めている姿が描かれています。
茶屋のよしず張りと縁台が崖縁に並び、崖の向こうには、江戸の町が描かれ、柳原土手の柳並木が右端に描かれています。
神田明神

神田神社は、東京都千代田区外神田二丁目にある神社です。
江戸の総鎮守です。
柳原土手
東京都千代田区を流れる神田川の南岸、万世橋から浅草橋まで、柳の木が植えられていたことから柳原土手と呼ばれていました。
江戸時代には、古着や古道具の露店風の店が並び、夜鷹も多くいました。
描かれた場所は
現在どのようになっているのでしょうか?
訪ねてみました。


えっ、何処?な写真ですよね。
神田神社の駐車場あたりから神田川方面を撮影してみました。
最後に
作品と同じような構図になるよう、神田神社の境内で、神田川方面の見える場所を探してみると、
駐車場と喫煙所あたりが遠くまで見渡せる場所でした。
作品と同じように崖から離れて撮影をしてみたいと思ったのですが、
喫煙所には常に人が休憩しており、どうしても休憩している方が入ってしまうので、構図と同じように撮影することを断念しました。
ちょっと残念。
しかし、作品からは清々しい静寂が漂ってくるのですが、上記の写真を見ての通り、現在の様子は、ちょっと残念な感じでした。
作品とは違う場所ですが、杉の代わりに大銀杏をご覧いただきこの場を締めたいと思います。

参考
Wikipedia
太陽の地図帖 広重「名所江戸百景」の旅