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リートリンの覚書

名所江戸百景を訪ねて 第119景 「王子装束ゑの木大晦日の狐火」


名所江戸百景を訪ねて


名所江戸百景
第119景 「王子装束ゑの木大晦日の狐火」


この作品は、王子装束榎の伝説を描いています。
 

王子稲荷社



王子稲荷神社(おうじいなりじんじゃ)は、東京都北区岸町にある神社です。

大晦日、稲荷の使いである狐が、近くの榎の下で身なりを整え、この神社に初詣をするという言い伝えがあります。
 

装束稲荷神社



装束稲荷神社(しょうぞくいなりじんじゃ)は、東京都北区王子にある神社です。

毎年大晦日の夜、関東各地から集まって来た狐たちがこの榎の下で衣装を改めて王子稲荷神社に参詣したといういいつたえがあります。
 

王子装束榎





榎王子の狐火と装束榎
北区王子二ー三〇ー一四 装束稲荷神社
かつてこの辺りは一面の田畑で、その中に榎の木がそびえていました。
毎年大晦日の夜、関東各地から集まって来た狐たちがこの榎の下で衣装を改めて王子稲荷神社に参詣したといういいつたえがあることから、木は装束榎と呼ばれていました。狐たちが灯す狐火によって、地元の人々は翌年の田畑の豊凶を占ったそうです。
江戸の人々は、商売繁盛の神様として稲荷を厚く信仰しており、王子稲荷神社への参詣も盛んになっていました。やがて、王子稲荷神社の名とともに王子の狐火と装束榎のいいつたえも広く知られるようになり、左の広重が描いた絵のように錦絵の題材にもなりました。
昭和四年(一九二九)、装束榎は道路拡張に際して切り倒され、装束榎の礎が現在地に移されました。後に、この榎を記念して装束稲荷神社が設けられました。平成五年(一九九三)からは、王子の狐火の話を再現しようと、地元の人々によって、王子「狐の行列」が始められました。毎年大晦日から元旦にかけての深夜に、狐のお面をかぶった裃姿の人々が、装束稲荷から王子稲荷までの道のりをお囃子と一緒に練り歩く光景が繰り広げられます。
平成九年三月
東京都北区教育委員会
境内掲示板より引用
 


描かれた場所は
現在どのようになっているのでしょうか?
訪ねてみました。




装束稲荷神社と御神木の榎を撮影してみました。



最後に

作品に描かれている榎は昭和4年(1929年)までありましたが、道路拡張に際し切り倒されてしまいました。

その跡地が装束稲荷神社となりました。

作品ではポツンと榎が立っているだけでしたが、現在は、建物に囲まれて装束稲荷神社が建っています。



時の移り変わりとはすごいですね。

平成5年より、狐火の故事にちなみ、地元の方々が「狐の行列」を行なっています。





参考
Wikipedia
太陽の地図帖 広重「名所江戸百景」の旅

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