今年の芥川賞を受賞された「八月の路上に捨てる」を読んでみました。
以前にもちょっと書きましたが、伊藤たかみさんは、私が最近お気に入りの作家さんの「角田光代」さんの旦那様だそう。伊藤たかみさんの「ぎぶそん」という小説から先に読んで、次に、この「八月の路上に捨てる」を読みました。
まずは、ぎぶそんの感想をちょこっとだけ。

全編関西弁での会話。昭和の終わりの大阪、中学校2年の男の子と女の子のバンド活動を中心にして、ちょっとした恋愛・友人関係などを描いたとても爽やかな甘酸っぱい?青春!してる作品。昔バンド活動や、Guns N' Rosesが好きだった人が読むと、涙もんの小説かも。何もそういうの関係ない私が読んでさえ、すんごい懐かしく、面白かった。伊藤たかみさんは、学生の頃バンドやっていて、RCサクセションとかやってたって何かで聞いて、そういえば、角田光代さんの好みのタイプだか理想の人だかが、忌野清志郎って書かれてるのも見て、やっぱり2人は通じるモノがあったんだろうな~なんて思いマシタ^^ 私も若い頃、RC・清志郎が好きだったので、やっぱり2人の書くモノに何か好感を持てるのかな?なんて・・関係ないか。
ぎぶそんが、爽やかな明るい小説??だったので、八月の路上に捨てるも、あんな雰囲気なのかな・・・?と思いきや。イメージと違っていました。

八月の路上に捨てるの内容あらすじは、いたってシンプル。
主人公の敦は30才。学生時代に出会って結婚した智恵子と離婚する。敦は、缶ジュースの補充の仕事をしている。夏の暑い中、仕事仲間の女ドライバー水城さんと話をしながら、話が進んで行く展開。
ちょっとしたことで夫婦のすれ違いが出来て、どんどん2人が気まずい雰囲気、修復不可能になって行く様子がとてもリアルに、でも乾いた感じで、描かれています。
いや~~~正直、全然文学にうとく、見る目を持ってない私なんかには、おそれ多くも、「えっ!これが芥川賞なの?」って、読み終わった後、思ってしまいました・・・。えっ、これで終わっちゃうの??って・・・・。
別に普通に面白かったのだけれど、そんな日本で一番の凄い賞を取るような、すごい作品とは・・・私には、その良さが理解出来るほど、文学センスも知識も著しく欠如していたということなんでしょう・・・。
でも、離婚したことがある方や、離婚じゃなくても、同棲など一緒に暮らしていたりして、段々上手く行かなくなって行っちゃった経験がある人が「八月の路上に捨てる」を読んだら、うう~~リアル過ぎ!!って、ツボにはまって読める小説なのかもしれない。
私は、むしろ、この小説の後に、短編の「貝からみる風景」の方が面白くて、好きでした。「ふう太郎スナック」について想像を巡らす処や、スーパーでの怪しい?惇一の行動とかが、やたら可笑しくてツボでした。白いレースのカーテンの処も、昔同じ様な事を思ったことが私もありました☆
これ読んで、あ~この惇一は、伊藤たかみさんさんで、鮎子は、角田光代さんなのかな~なんて、微笑ましかった。この2人みたいな、ツーカーで仲良しのカップルのほんわかしたお話の方が、今の私には、読んでいて楽しかったな~。この2人が現実にそこらにいたら、自然に友達になれそうな気がする。
そういえば、20年以上前、私の知人が、コカコーラで働いていました。この小説で出てくる職業(自動販売機の缶ジュースを補充する)仕事をしていて、仕事が大変な話しなど、聞いたことがありました。
特に印象的で今でもハッキリ覚えているのが、缶ジュースを補充する際、ガタガタガタ!!って缶の音がうるさくて、ルート回っている時、一日一回は、「うるせー!」って必ず怒鳴る人がいる・・・らしいんですよ。確かにあの音ウルサイんだけど、補充する仕事の人は、凄くソレ言われると肩身が狭くて辛い思いしてるんだよな~って、ふと思い出しました。
いずれにしても、2冊とも、サラサラ読めちゃう内容で、何か、、飲み物でいうと、炭酸の少なめのサイダーっぽい?感じがします。伊藤たかみさんの「ミカ」、「ミカ×ミカ」、「雪の華」という本も図書館で借りてきているので、近く読んでみようと思っています。



でも期待したほどではないんですね(笑)
賞をとった作品って期待しすぎるせいかな、なんか「あれっ、これが賞をとったの??」っていう作品が多いような気が・・・。
私も文学的センスや知識が欠如しているようです
ところでblogをお引越しいたしました。
新しいblogにも遊びにきてくれると嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします
おお~honeyさんも、チェック入れていたんですね!
う~ん・・・確かにお薦め!と太鼓判は押せないけれど、もし図書館とかで無料で見れるなら(爆)ちらっと読んでみるのも良いかもです☆
最近何故か本を読む様になってきて、思えば、honeyさんちで、白夜行を教えて頂いたことも、一つの大きなきっかけになってると思うんですよ
これからも、色々教えて下さい☆
ところで、なんと!!突然のお引っ越しじゃありませんかー!!つい1,2日前、honeyさんち行ったばっかりだったんだけど、びっくりー!と、新しい処もさっき行ってみました!
今度の処の方が写真貼り付け楽でしょう?^^
以前私もエキサイトで1週間ほどやりかけた事があったんです。また新しい処もたびたび遊びに行きますよ~
そして角田さんと伊藤さん、趣味が一致してたとは!
伊藤たかみさんの本、大人向けのと言っても、私、この「八月の路上に捨てる」しか読んでいないんですよ(^^;) これは、短いし、あっという間に読めちゃいます。
実は、その後、伊藤さんの大人向けの本を図書館で借りて来たのですが、どうもページが全然進まなくて・・・。ちょっと合わなかったかな・・って感じで・・・。以後、読んでいないんです。それは、「雪の華」とかいう作品で、文字がちっちゃくて、ギョエッ!って感じで・・・(文字が小さくても引き込まれる小説もあるのですが)また機会があれば、他のも読んでみようとは思っています☆
コメントとTBありがとうございました(^O^)
そうですよね、私もサクサク読めちゃう本でした!
私、芥川賞、よう分からんです。
大作家が生まれるまで、賞を絶やしちゃ駄目だという繋ぎ臭さが臭います。
私は、下手でもいいんです。
でも、器用で、作家になりたい人の為の自己満足につきあうのはね・・・。
この人にしか、書けないものが見えなかった。
こっちは、脳細胞死滅しつつあるんだから、ほんとこれをステップ台にして、本気で精進しなかったら、読んでも、さっさと忘れてしまうがな、というのが感想デス。
毒舌がすぎましたかね。
お言葉に甘えて、本音で書いちゃいました。
私が芥川賞の枚数が苦手(いわゆる中編)ってこともありますけどね。
男の人が性的対象外の女の人と、真剣に話すって言うのは、良いと思いましたよ。
私なんて、牧場主さんと比較出来ないほど、全然賞の事とか、文学の目利き?も全然無いです。
この小説とはちょっと関係ない事ですが、
芥川賞向きな作品とか、直木賞を取るべくして、賞を取る事を意識して小説を書いたのかも・・?みたいな話しとか・・、たまに耳にします。
逆に、どうしてこの小説が賞を取れなかったんだろう?ってのも聞きますよね。
牧場主さん、この作品は、あまり印象に残るところが無い作品だったっぽいですね・・・。
この賞を取った作品の後、伊藤たかみさんが、どんな小説を書いて行かれるのか?というのは、ちょっと興味があるし、楽しみではあります。