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「父親たちの星条旗」ジェームス・ブラッドレー著

2007-05-25 | 小説・漫画他

「父親たちの星条旗」ジェームズ・ブラッドレー (著), 大島 英美 (翻訳)
実際に硫黄島に星条旗を建てた6人の兵士。 レネ、ハーロン、フランクリン、アイラ、マイク、ジョン。 その内の一人「ジョン」の息子が書いた戦争本です。

小説版は、あの写真に関係する兵士の生い立ち、戦後の生活環境などを、本人の写真付きで、説明してあったので、頭の中でごちゃごちゃになることがなく、読めました。そして文章も読みやすかったです。

この本を書いた、ジョンの息子である「ジェームズ・ブラッドレー」さんは、日本に、留学したことがある人なんです。
かつて父が過酷な戦いをした「日本」に、行きたいと言い出すことが、心苦しかったことや、父はその時、反対するわけでも怒るわけでもなく、あたたかく送り出してあげた事などが書かれていて、そこのところが、かなりジーンと来ました。

そして、この本の日本版出版に当たって、翻訳を担当された女性が、このジェームス・ブラッドレーさんの、かつて日本留学時代に、親しくしていた日本女性だったと聞いて、そこも、なんだか、運命的な何かを感じてしまいました。

そして、彼女が、昔、ブラッドレーさん宅に遊びに行った際、お父さん(=あの星条旗を立てた一人であるジョン)に、「自分は、あなたがかつて戦争をした相手国である日本人だけど・・・・etc」と、大胆な?質問をするのだけれど、お父さんは、やっぱり穏やかに優しい返答をされた部分も、このお父さん(ジョン)のお人柄が見える部分だな~と感じました。

小説の内容は、
あの星条旗の写真の他にも、別の写真があったこと、そして、あの写真が有名になってしまう経緯、その写真に載ったということで、その後の人生に大きな影響が出た人達のエピソード、あの写真に載っているということを誇らしく自慢したかった幼き日の息子に、色々質問されても、その時の事を話したがらない父(ジョン)の事などが書かれています。やっぱり、このお父さんの、この手のことに、もうかかわりたくない、話さない、表に出ない、という態度に、私もどこか共感してしまったし、このお父さんの人柄に好感を持ちました。

硫黄島の戦いについても、色々具体的に書かれていました。
そして、アメリカ兵にとって、いや、世界中のどこの国よりも、日本の兵隊が恐かったことが、書かれていました。
日本兵は決して降伏しない。降伏するという恥をさらすぐらいなら、相手の兵隊を何人も巻き添えにする自爆を選ぶ・・・・等の描写も、辛かったです。
そういう風に戦う・生きるように、洗脳?されてた、私の祖父時代の人達を思うと、切な過ぎます・・・。

そして、普通ならば、戦場で、ターゲットから外すべき?「衛生兵」を、あえて日本兵は狙うというのには、絶句・・・(けが人の手当をする衛生兵がいなければ・・・という論理で)
だから、衛生兵も、普通の兵隊も、解らない様に、腕章を隠してた?だか、なんだか・・・(ちょっと細かい部分は忘れてしまいました)というのも、初めて知った事でした。

私は、この「父親達の星条旗」を読んだ後に、映画「硫黄島からの手紙」を見ただけで、映画の「父親達の星条旗」は、まだ未見なんです。ですから、映画については、全然解らなくて、是非見てみたいです。
映画の感想はこちら

ところで、映画「硫黄島からの手紙」は、凄く良かったです!初日初回に行ってしまいました。渡辺謙さんと、伊原剛さんが、特に素晴らしかったです。
一番出番が多かった二宮さんは、世間では絶賛されているみたいですが、私には妻子持ちには見えず、10代にしか見えないのと、昔の人という感じが全くせず、違和感が凄く有って、評判ほど良かったとは思えませんでした。
感想文は、こちら。「硫黄島からの手紙」重厚で良かったです!

映画を見終わった後、「オリンポスの使徒 「バロン西」伝説はなぜ生れたか 」 大野芳(文芸春秋 1984年7月)という本を読みました。
 オリンポスの使徒 「バロン西」伝説はなぜ生れたか 感想

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6 コメント

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戦争の正義 (存在する音楽)
2007-05-25 21:46:01
衛生兵を狙撃することは戦略上 効果的だと思いますし、戦場に都合の良い正義を持ち込むのは、ナイチンゲールなども女性を参戦しやすいプロパガンダに使った可能性が高いことを考えると、相手を酷い存在と決め付けるか、こちらの正当性を訴えるか・・・・

イラクで自爆テロを続けている人たちは
第二次大戦末期の日本軍の行為とどこが異なるんだろう?
と時々思います。
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これは (yottyan)
2007-05-25 22:09:25
これは台湾からの帰りで見ました。
実は硫黄島からの手紙、見てないんですよ。今頃たぶんレンタルが始まったと
思いますから見てみるようにします。
最近DVDも見てない。休みといえば
関口知宏の中国鉄道大紀行を録画した物を見ています。パイレーツオブカリビアンも始まりましたね。
後輩も硫黄島は良いと言ってますので
是非みたいです。
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存在する音楽さん☆ (latifa)
2007-05-26 07:13:58
こんにちは、存在する音楽さん
>衛生兵を狙撃することは戦略上 効果的だと・・
戦争って、なんでもあり・・なんですよね・・・

>イラクで自爆テロを続けている人たち
毎日の様にニュースで流れて来て、辛いです・・・
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yottyanさん☆ (latifa)
2007-05-26 07:16:10
こんにちは、yottyanさん
おおお~飛行機の中でご覧になられていましたね!
いいな~!!
うん・・・、こちらよりも、やっぱり日本人だからでしょうか・・・、硫黄島の方がズーンと来ました。
いつか機会があったら、レンタルしてみてくださいまし。

>中国鉄道大紀行を録画した物を見ています。パイレーツオブカリビアンも始まりましたね。
 私も先週だかかな・・・?桂林に行くやつを見てましたよ☆ パイレーツ3は、2がいまいちだったので、映画館に行かないかも・・・です
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Unknown (Unknown)
2007-05-26 12:51:47
戦争を考えるために、小林よしのり著『戦争論』を読んでみてほしい。

ここが考えるスタートだと思う。
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Unknown (latifa)
2007-05-26 18:12:30
小林よしのり著『戦争論』
以前より聞いたことはありましたが、まだ読んでなかったです。今度図書館で調べてみますね^^
ありがとうございました。
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