脳内メモ ver.G

書きたい事、書かせてください。最下層です。

浦島太郎がもし猟師だったら

2008-07-24 00:20:45 | 脳内童話
むかしむかし、ある村に
浦島太郎という名の猟師がおりました。

「山中の動物をたった一日で全滅させた」
「10キロ先の獲物も仕留められる」
「狩りの時の背中に、鬼が見える」
などの噂が立つほど、彼の実力は高く、
500人いる村人全員の食糧は
彼に委ねられていると言っても、
過言ではありません。

しかし、普段の彼はとても温厚で、
身寄りの無い子供を養ったりなど、
人柄の良さから、彼を慕う人は多いです。

そのギャップに注目が集まり、
アニメ化の話もありました。
アニメ化自体は、主演声優が何者かに
銃殺されたので中止となりました。

今でも犯人は見つかっていないそうです。



ある日、浦島太郎が海岸を散歩していると、
子供達に囲まれている亀を見つけました。

いつもの方法で子供達を退けました。
子供達がいなくなったというのに、
亀は赤く染まった甲羅から出ようとしません。

「こんなに震えて、そんなに怖かったのかい?」
と浦島太郎が聞くと、
「あ…、ありがとうございます…」
と脅えた顔で亀は答え、海に帰っていきました。


海に帰っていく亀を猟銃で狙っていると、
危険を察知したのか、亀が戻ってきました。

「お…、お礼に竜宮城に連れて行きます…」
「竜宮城?それは何処にあるんだ?」
「海の底です。」
「どうやって行くんだ?」
「私が連れて行きます。どうぞ、背中に。」
「背中を他人に向けるとは、勇気があるね。」
「…、信じていますから。」

亀は浦島太郎を背中に乗せ、
海の中を潜って行きました。


しばらくすると、立派な御殿に着きました。
「着きましたよ。ここが竜宮城です。」


亀に案内されるまま進んでいくと、
この竜宮城の主人の乙姫様が、
様々な魚達と一緒に出迎えてくれました。

「この度は、亀を助けていただき、
ありがとうございます。
お礼におもてなしをいたしますので、
ゆっくりしていってください。」


浦島太郎は、竜宮の広間に案内されました。
用意された席に座ると、
タイやヒラメ達の踊りが始まりました。

いつもの癖で狙撃してしまうと、
踊りは中断され、しばらくした後、
魚料理が次々と運ばれてきました。

魚が食べられない浦島太郎は
付け合わせの大根だけを食べ、
「そろそろ家に帰りたいのですが…」
と乙姫様に言いました。

「今日の所はお泊りくださいな。」
と笑顔で言われたので、
今日の所は素直に泊まる事にしました。


用事も無いので、布団で横になっていると
部屋の周りが騒がしくなりました。

扉の隙間から周囲を覗くと、
武装した魚達が陣形を作っています。
先に動かないとやられると感じた浦島は、
陣形の指揮をしている鯖を仕留めました。

指揮官を失った雑兵達が混乱している隙に
浦島は部屋から逃げ出しました。


乙姫のいる天守閣へ向かいました。
しかし、乙姫はいませんでした。

天守閣から城の外を眺めてみると、
入り口付近に、亀と乙姫がいました。
銃口を乙姫に向けると、感づいたらしく
乙姫は亀を盾にしてきました。
亀を撃つと、帰る手段が無くなるので、
諦めざるをえませんでした。

城から出て、入り口に向かいました。
乙姫はいなく、亀だけがいました。
「浦島さん、追っ手が来ます!
早く逃げましょう!」

「大丈夫だ、追手は来ない。倒したからな。
それより、何をたくらんでいる?」
「…!べ…、別に何も…」

入り口に銃声音が響きました。


亀の後から白い煙が出ています。
「これはなんだ?」
「…、時を操る玉手箱です…」

亀を煙の方に蹴り飛ばし、
白い煙が無くなるのを眺めました。

「…亀は寿命が長いから分からないな。」

ゴンッ…
後頭部を急に殴られた浦島が振り向くと、
冷凍マグロを持った乙姫がいました。
振り向きざまにもう一撃喰らい、
浦島は気絶しました。

消えていく意識の中、
「大丈夫…玉手箱はもう一つある…」
という乙姫の声が聞こえました。



「で、その浦島太郎がワシじゃ」

今日も自称浦島が公園で、
子供達相手に武勇伝を語っている。

平和だなぁ。


最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (six-man)
2008-07-24 02:18:29
映画化決定!
Unknown (のっち)
2008-07-24 05:52:27
なんていうか
もう あれ
Unknown (デジタル)
2008-07-24 08:13:20
全米が泣いた!
Unknown (じな)
2008-07-24 20:54:48
久しぶりにきたけど、相変わらず冴えてるなぁ。ネジのはずれっぷりが。

Unknown (K.z)
2008-07-25 00:57:17
>six-manさん
宮崎吾郎にお願いしたい!

>のっちさん
ほんとにね、文章ひどいね。

>デジさん
全俺があきれた!

>じなさん
お久です。
そしてドンマイです。こんなタイミングなんて。

コメントを投稿