kyoujyuの気まぐれ

ゲーム関連や日々の気になった出来事等を気まぐれで書いていきます。軍事知識は一般人に毛が生えた程度なのであしからず・・・

日本の特殊部隊<救助・救難系部隊>

2010-11-28 00:19:01 | 軍事関連
消防の部隊は厳密には「特殊部隊」(武装組織において、特別に編制、訓練された部隊、部署をいう)
ではありませんが、「特別な部隊」としてひとまとめに。

<警察・消防・海上保安庁>

広域緊急援助隊


全国の都道府県警察に設置されている災害対策専門部隊。
国内において大規模な災害が発生し、又は発災するおそれがある場合、都道府県の枠を越えて出動する。
消防の救助部隊との違いは、救助活動以外にも、交通整理、防犯警戒、死亡被災者の検視も行うところである。
普段は機動隊員として職務に就いている。

機動救助隊(警視庁)

警視庁警備部の災害対策課が統括運用しており、国内や海外で大規模な災害、事故が発生した際には、
警視庁広域緊急援助隊や、警視庁国際警察緊急援助隊の基幹部隊として派遣される。

NBCテロ対応専門部隊 機動隊化学防護隊(警視庁)

1995年に発生した地下鉄サリン事件や、2001年に発生したアメリカ炭疽菌事件を受けて発足した。
隊員は陸上自衛隊化学学校(大宮)で専門教育を受ける。化学防護服と化学防護車などを装備し、
近年は各地のテロ対策訓練に参加している。

ハイパーレスキュー隊(東京消防庁 消防救助機動部隊)
 
阪神・淡路大震災を契機に、大規模災害に対応する特別な装備、技能を有する部隊として発足。
隊員は特殊な状況下での救出を想定し、ブルドーザーやパワーショベルなどの大型重機や、
ダイヤモンドカッター、赤外線スコープ、電磁波探査装置「シリウス」など、様々な救助資機材を使用する。
ダイナマイトを使った爆破も行う事ができる。

特別高度救助部隊(横浜市消防局 スーパーレンジャー)

人命救助の専門部隊である「機動救助隊」と「機動支援隊」を中核として編成されている。
この2つの部隊は通称、「スーパーレンジャー」と呼ばれている。
創設にあたっては陸上自衛隊のレンジャーを手本としていることから、横浜市消防では救助隊を「レンジャー」と呼んでいる。

特殊救難隊(海上保安庁) ~「海猿」~
 
昭和49年11月、東京湾で発生したLPGタンカーと貨物船との衝突・火災海難を契機として、特殊な海難に対応するため、
昭和51年に隊員5名体制で創設。現在は1隊6名6隊体制(36名)。各管区海上保安本部からの出場要請に基づいて航空機・ヘリコプター
などを乗り継いで現場海域へ急行する。転覆船に潜り込んでの要救助者捜索及び救助、ヘリコプターから降下しての人命救助など、
高度で専門的な知識や技能を必要とする特殊海難に対応する。


<自衛隊>

航空救難団(航空自衛隊) ~航空救難最後の砦~
 
航空救難団は、航空支援集団の隷下で入間基地に司令部を持つ。全国に10個救難隊を編成。
航空救難団の任務は、戦闘による被弾、故障などで脱出した自衛隊機パイロット(主に戦闘機パイロットを想定)
の救出である。そのため、戦闘機が活動するあらゆる場所(山岳地帯から海上まで)で救助活動を行う能力が求められている。
その高い技術と能力を生かし、民間人の救助活動にも出動要請があれば災害派遣として出動する。
民間人の救助は消防、警察、海上保安庁が行うが、天候などの諸条件が極めて悪く、対応できない場合に
航空救難団に出動要請が出される。それが「航空救難最後の砦」と呼ばれる由縁である。
航空自衛隊機の訓練空域は、民家を避けて洋上や山岳地帯に設定されている場合が多く、迅速さが極めて重要になる。
そこでまず高速機U-125Aが先行進出して現場の状況、要救助者の位置確認を行い、その情報を元に
救難ヘリから救難隊員(メディック)を降ろして救助を行う。
メディックにはあらゆる場所で活動できる超人的な体力が求められており、空挺レンジャーの資格も取得する必要がある。
その上、解剖生理学や救護法といった知力、どんな状況でも冷静な判断を下すことができる精神力も必須で、自衛隊員
の中でも精鋭中の精鋭といえる。
救難ヘリは、昔は白と黄色の目立つ塗装だったが、近年はよりコンバットレスキュー(戦闘救難)を意識して
洋上迷彩塗装が施され、ミサイル警報装置を装備している。
部隊の標語は「That others may live -他者を生かすために-」
 
U-125A(左) 旧塗装の救難ヘリUH-60J(右)

救難飛行隊(海上自衛隊) ~海上救難最後の砦~
 
海上自衛隊、という所属組織でわかるとおり、P-3C哨戒機、護衛艦の乗員救助を任務としており、
洋上での活動に特化している。航空救難団と同じく、他組織で対応できない場合に災害派遣として出動する。
機外に出て救助するのは機上救護員(メディック)で、HRS(ヘリコプター・レスキュー・スイマー)の資格が必要。
また、全員が準看護士以上の資格を有する。
空自の航空救難団はオールマイティーな活動が求められているのに対し、海自の救難飛行隊は海難救助をメインとしている。
空自の航空救難隊が装備しているU-125Aのような機は無いが、P-3Cが洋上捜索救難の任を負っている。

第71飛行隊(海上自衛隊) ~世界で唯一の救難飛行艇部隊~

救難飛行隊のうちの1隊。片道2000キロを飛行して波高3メートルの荒海に着水し、
洋上の遭難者や船舶患者を収容して帰投することのできる世界唯一の救難飛行艇部隊。
海上に着水できるため、飛行場が無い、又は貧弱な離島の急患輸送(災害派遣)にも活躍している。
あまり知られていないかもしれないが、US-2は飛行艇としては世界最高の性能を有し、
フィリピンのマニラ湾で救助活動を実演した際には、「日本にはなんてすごい飛行機があるんだ!」と
各国関係者を驚かせた。
武器輸出三原則の緩和を見越してUS-2を救難機、消防飛行艇として売り出しており、各国の関心を集めている。


2010年9月30日、千葉県犬吠埼沖東約1600キロを航行中の中国船籍のコンテナ船で急患が発生
し、71空のUS-1A飛行艇がコンテナ船近くに着水、急患を収容した。


(参考・引用)
・主にWikipedia

・航空自衛隊の翼(2005.01.20 イカロス出版 青木謙知・松崎豊一 著)

・世界唯一の救難飛行艇部隊 海自71空 救難訓練同乗取材 (朝雲新聞記事)
 http://www.asagumo-news.com/news/201003/100311/10031105.htm

・航空自衛隊ホームページ
http://www.mod.go.jp/asdf/

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