kyoujyuの気まぐれ

ゲーム関連や日々の気になった出来事等を気まぐれで書いていきます。軍事知識は一般人に毛が生えた程度なのであしからず・・・

航空自衛隊

2011-07-23 20:18:35 | 軍事関連
航空自衛隊(Japan Air Self Defence Force)
日本の空を守る精鋭達
 

<概要と任務>

航空自衛隊は1954年に誕生した。旧軍では陸軍と海軍がそれぞれ航空隊を保有していたため、空軍という
組織は無かった。そのため発足時からアメリカ軍からの教育・支援に頼るところが大きく、組織や編成は
ほぼアメリカ軍の方式を見倣って作り上げられた。
人員約4万7000人、19箇所の航空基地を持つ。
地上の全28箇所のレーダーサイトで日本全土をカバー、加えて早期警戒機による監視体制、F-15戦闘機、
F-2戦闘機、F-4戦闘機からなる戦闘機部隊、12航空隊約260機を保有、防空能力は極めて高いが政治的な制約により
強力な対地攻撃兵器は保有しておらず、対地攻撃能力は極めて限定的となっている。
航空自衛隊の主要任務はわが国周辺空域の航空優勢を確保し、航空攻撃を阻止する防空任務、侵攻してくる海上、陸上
戦力への阻止攻撃、陸海自衛隊への支援任務、空中偵察任務、空輸任務がある。
また、ペトリオットPAC-3を装備する高射部隊には弾道ミサイル迎撃任務が付与されている。

平時の重要任務としては対領空侵犯措置任務がある。これは領空の外域に設定されている防空識別圏内に進入、かつ領空侵犯
の恐れのある不明機に対し、戦闘機が緊急発進(スクランブル)し、当該機に対し警告、監視、誘導措置を行う。
戦闘機部隊の一部は常にアラート待機(スクランブル発令から5分以内に発進できる状態)にあり、交戦に備え空対空ミサイル2発を携行、
2機1組で対処するのが基本となっている。
冷戦期には年間900回以上行われたこともあったが、冷戦終結後は年間200回前後で推移してきた。
しかし近年はロシア軍機の接近が減少した代わりに中国軍機の活動が活発化してきており、近年は再び増加傾向にある。

組織は、航空幕僚監部の下に航空総隊、航空支援集団、航空教育集団、航空開発実験集団が置かれ、基幹組織となっている。

<主要装備>

(戦闘機)

F-15J/DJ イーグル
現在でも最高水準の能力を維持し続けている航空自衛隊戦闘機部隊の主力


米空軍F-4戦闘機の後継機として開発された第四世代戦闘機。航空自衛隊はF-15J165機、F-15DJ48機を調達した。
1997年からは近代化改修が順次施されており、今後も当分主力機の座は揺らぐ事は無いだろう。
約30年前に設計された機体ながらも発展性に余裕を持たせた設計のため、電子装備の更新等の改修で第一線機としての
能力を維持している。


F-15DJイーグル(アグレッサー)
精鋭パイロット集団 飛行教導隊が操るイーグル
 

飛行教導隊は各地の戦闘機部隊を巡回し、パイロットの技量向上のため空中機動訓練を施し、戦闘機部隊の仮想敵(敵役)
を務める部隊。そのためパイロットは精鋭が集められ、機体は識別のため特別な迷彩塗装が施されている。


F-2A/B
対艦攻撃能力は世界一 平成のゼロ戦
 
空対艦ミサイル4発・空対空ミサイル2発・増槽2本の対艦攻撃任務フル装備のF-2(右)

米空軍F-16をベースに日米共同開発された戦闘機。兵装は四方を海に囲まれ、作戦機の総数も少ないわが国固有の
事情を考慮し、対艦ミサイル4発を携行できる事が求められた。F-2は開発段階で色々な不具合が報道されたため、
今でも誤解を抱いている人が多いが、現在は開発段階で発生した不具合は全て解消されており、対艦ミサイル4発を携行し
重力荷重9Gの機動が可能な世界で唯一の戦闘機となった。空戦能力も高く十分な実力を持つに至ったが、開発遅延による価格高騰により
調達は94機+試作機4機で終了予定。近年はJDAM運用能力の付与等の能力向上改修が施されている。
東日本大震災で松島基地所属の18機が被災、修復可能な機体は6機程度しかなく、教育プログラム等の見直しは避けられない見通し。


F-4EJ改 ファントム
代替機が待たれる老兵
 
F-4ファントムは米海軍の艦上戦闘機として開発され、西側諸国の多くの国で導入されたベストセラー機。航空自衛隊はF-4EJ140機、RF-4E14機を導入した。
内96機が改修され、F-4EJ改となり、15機が偵察型のRF-4EJとなった。
採用から30~40年経っている機体のため、飛行時間の関係から退役がはじまっており、後継機の導入が急務となっているが、
いまだに機種選定すら不透明な状態が続いている。


(偵察機・早期警戒機)

RF4-EJ
F-4EJを改造した写真偵察機

百里基地の偵察航空隊(第501飛行隊)に配備されている写真偵察機。各種光学カメラや赤外線ラインスキャナー、
側方偵察レーダーを装備している。


E-2C ホークアイ
ベレンコ中尉亡命事件をきっかけに導入された早期警戒機

アメリカ海軍の空母に搭載する艦載早期警戒機として開発された機体。
航空自衛隊ではベレンコ中尉亡命事件で低空への探知能力の低さが露呈されたため、地上レーダーを補うために導入された。
三沢基地の飛行警戒監視隊に13機が配備されている。


ベレンコ中尉亡命事件・・・1976年9月6日、ソビエト空軍ヴィクトル・ベレンコ中尉が搭乗するMig-25戦闘機が訓練飛行中に突如コースを変え日本領空へ侵入、
函館空港に強行着陸しアメリカへの亡命を求めた事件。
防空レーダーはMig-25を捉えており、F-4EJ戦闘機もスクランブル発進したが、Mig-25が低空飛行に移ると見失い、函館空港への侵入を許してしまった。


E-767 早期警戒管制機
現代戦には欠かす事のできない空中の目
 
浜松基地の警戒管制航空隊に4機が配備された早期警戒管制機(AWACS)機。機体上部に設置されている
ロートドームから360度全周にレーダー電波を発信する。高高度を飛行することにより、地球の丸みに遮られること
無く極めて広範囲を捜索することができ、味方航空機の指揮・管制を行うこともできる、現代戦において航空優勢を確保
するうえでは必須の機種といえる。


(輸送機・空中給油機)

C-130H ハーキュリーズ
ベストセラー戦術輸送機
 
C-130Hは戦術輸送機のベストセラーで、西側諸国を中心に60カ国以上で採用されている。
航空自衛隊では16機を導入し、小牧基地の第一輸送航空隊(第401飛行隊)に配備された。
イラク派遣でも活躍し、視認性を低下させるために空色の塗装が施された。
空中給油ポッドの増設と空中給油受油能力付与の改修が行われた機体もある。


C-1
戦後初の国産輸送機
 
戦後はじめて開発された国産輸送機。輸送機としては高機動でSTOL能力(短距離離着陸)に優れているが、
「航続距離の長い輸送機は他国へ侵略するための布石ととられかねない」などという当時の政治家などの理解し難い思想のため、
航続距離は極めて短く抑えられており、岐阜県から沖縄県への飛行などの長距離飛行には増槽を必要とする。(その分貨物搭載量は減る)
海外派遣もおこなわれるようになり、この航続力の無さが致命的となり、C-2の導入により退役がはじまると思われる。


C-2(XC-2)
間も無く配備が開始されるC-1の後継機

日本が開発する機体としては過去最大のサイズを誇る。性能もC-130Hを大きく上回り、航空自衛隊の輸送能力は大きく向上することになる。
2011年度予算において2機が計上されており、間も無く配備が開始されると思われる。


KC-767 空中給油機
現代戦には欠かせない空中のガソリンスタンド
 
近年の軍事作戦において、空中給油機は欠かせないものとなっている。長いものでは航続距離1万キロを越える旅客機に比べ、
戦闘機は燃料搭載量が限られ、エンジンの燃費も悪い。また足の短い戦闘機の航続距離延長以外にも、上空を旋回待機し
て敵を待ち受ける空中戦闘哨戒任務(CAP)において滞空時間を延長できるのは非常に有効で、空中給油ができれば
CAPに必要な機体・人員を減らすこともでき、防空能力は飛躍的に高まる。
自衛隊は「専守防衛」という建前のもと、様々な制約を課せられているが、空中給油機においても例外では無かった。
「航続距離の延伸は他国へ侵略の懸念を与える」という思想である。しかし近年の内外環境の変化により、ついに中期
防衛力整備計画において導入が決定し、4機が配備された。長い航続距離を生かして輸送任務にも活躍している。


B-747 日本国政府専用機
 
2機が運用されているB-747の日本国政府専用機。航空自衛隊が運用を受け持っており、客室乗務員もすべて
航空自衛官である。政府要人、皇族の輸送だけでなく、緊急時の在外邦人輸送にも使用される。
日本航空の同型機が全て退役したため、今後整備を受ける事ができなくなるので、退役を含めた検討がなされている。


CH-47J/JLR チヌーク

レーダーサイト等への輸送を行うため、航空自衛隊でもCH-47が導入された。
17号機からは改良型のJLR型が導入されている。陸上自衛隊のものとは塗装が異なる。


(救難機)

U-125A 捜索救難機

ビジネスジェット機DH.125に各種センサー類、救難器具の投下設備取り付け等を行った捜索救難機。
全国の航空救難団へ配備され、UH-60J救難ヘリコプターとユニットを形成して行動する。
優速を生かしてUH-60Jより先行して現場へ進出し、救助者の確認と救助キットの投下、発炎筒やマーカーで
UH-60Jに救助者の位置を知らせる役割を持つ。
有事における戦闘機パイロットの救難を想定し、UH-60Jと同じく低視認性塗装が施されている。


UH-60J 救難ヘリコプター
 
右はアメリカ軍C-130Hから空中給油を受ける訓練中のUH-60J

航空自衛隊はアメリカ製UH-60ブラックホークに各種改良を施し、救難ヘリコプターとして導入した。
救難隊の航空機は長らく救助者から発見されやすいよう、黄色と白の目立つ塗装が施されていたが、戦闘救難
を意識し洋上迷彩塗装とし、ミサイル警報装置や自衛用機関銃(5.56ミリ機関銃MINIMI)の装備、
空中給油用の受油プローブの取り付け等の改修が行われている機体もある。


(練習機)

T-4 中等練習機
 
プロペラ機による初等訓練を終えたパイロットが続いて搭乗する中等練習機。
航空自衛隊の展示飛行部隊「ブルーインパルス」の乗機でもある。
他国では練習機といえども有事には武装を施し、軽攻撃機として使用できるようになっているものも多いが、
本機は改造に要する手間などから練習機としての使用のみとなっている。


(地対空ミサイル)

ペトリオット 地対空ミサイルシステム

ペトリオットは発射機を想像する人が多いと思われるが、レーダー装置、射撃管制装置、発電装置などを搭載
した10台以上の車輌で構成される、トレーラー移動式の対空ミサイルシステムである。
航空自衛隊では全国の高射部隊に配備がすすみ、6個高射群24高射隊に配備された。


(空対空・空対艦ミサイル・爆弾)

99式空対空誘導弾(AAM-4)


04式空対空誘導弾(AAM-5)


93式空対艦誘導弾(ASM-2)


GBU-38/B(500lb)JDAM
近年導入されたGPS/INS誘導方式の空対地誘導爆弾




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