kyoujyuの気まぐれ

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陸上自衛隊

2011-09-23 01:45:27 | 軍事関連
陸上自衛隊(Japan Ground Self Defence Force)
マンパワーと高い自己完結性で有事や災害派遣で活躍 有事における最後の砦


<任務と特徴>

1950年に勃発した朝鮮戦争により、駐留アメリカ軍のほとんどが朝鮮半島に出動した。その防衛の空白を埋めるため、
国内の治安維持を目的とした「警察予備隊」が創設された。
1952年に設置された保安庁の下に海上自衛隊の前身である「海上警備隊」とともに「保安隊」として編成され、
これが陸上自衛隊の前身である。
旧陸軍との関係の断絶を図り、旧陸軍将官はほとんど関与させず、初期教育はアメリカ軍事顧問団によって行われた。
ただ、制式行進曲や部隊マーク等で一部旧陸軍からの伝統を受け継いでいる点もある。
2003年~2009年に行われたイラク派遣では、旧陸軍が日中戦争時に行った宣撫工作が参考にされるなど、
近年は旧陸軍が行った戦術の研究や再評価も行われている。

人員約14万人(他に即応予備自衛官 約7000人 予備自衛官 約4万5000人 予備自衛官補 約4500人)

陸上自衛隊の任務は陸上における国土の防衛である。日本国憲法のもと、専守防衛に徹する陸上自衛隊は海上自衛隊
や航空自衛隊の迎撃をかいくぐった敵を陸上で迎え撃つことになる、「有事における最後の砦」である。
そのため、そもそも相手に侵攻する意図すら起こさせない圧倒的な火力と練度を見せ付ける、いわゆる「抑止力」に重点
が置かれており、他国の陸軍と比較しても見劣りしない装備を保持している。

近年は正規軍による大規模着上陸侵攻の可能性は低くなり、非正規部隊やテロ・ゲリラによる攻撃、離島占拠等の可能性
が高まっているため、正面装備を削減し、即応性・機動力を重視する傾向にある。

平時においては災害派遣が重要な任務となり、国連平和維持活動や海外への災害派遣も一般的な任務となっている。

組織は陸上幕僚監部の下に、全国を5つに分けそれぞれの地域を担任する5つの「方面総監部」と、防衛大臣直轄として特定の
担当区域を持たずに機動展開する「中央即応集団」が置かれている。

<主要装備>

(戦車)
冷戦期には陸上における防衛戦力の要として重視されてきた陸上自衛隊の戦車だが、大規模着上陸侵攻の可能性が
減少。74式戦車の老朽化による退役もあり、防衛大綱で大幅な削減が決定している。
90式戦車は北海道の師団を中心に配備されてきたが、数の上では74式戦車が未だに陸上自衛隊戦車部隊の主力
となっており、後継の10式戦車の配備が開始されたものの、近年の緊縮予算でどこまで装備の更新ができるのかが
焦点である。

74式戦車
 

陸上自衛隊の第二世代戦車。1974年から873輌が調達された。退役が進んでいるものの、数の上では
未だに最多を占めている。敵の侵攻を待ち受けて迎撃するため、油気圧式のサスペンションにより車体の姿勢を
上下左右前後に変化させることができ、丘などから砲塔だけ覗かせて砲撃する稜線射撃を容易にしている。

90式戦車


陸上自衛隊の第三世代戦車。1990年から341輌が調達された。対ソビエトが重視され、また車体重量の関係から
北海道の戦車師団を中心に配備されている。120ミリ滑空砲を装備、国内の演習場では最大射程での十分な射撃訓練ができない
ことから米軍ヤキマ演習場に持ち込んで射撃訓練を行っている。自動砲弾装填装置により乗員数が3名となっているなど、先進的
な装備を持っている。車体重量がよく問題視されるが、他国の同世代戦車と比較すると軽量な部類に入る。

10式戦車
 

陸上自衛隊の第四世代戦車。2010年から調達が開始されている。90式戦車は重量面から輸送に難があったが、
着脱可能な外装式モジュール装甲により防御力を損なうこと無く大幅な軽量化を実現。全国配備を容易にしている。
IT技術面が重視されており、車両間データリンクシステムを搭載、将来的に観測ヘリや攻撃ヘリともデータ共有できるようになる。
車体に取り付けられたセンサーによって車体の振動や傾きを感知し、そのデータを元に油圧制御によって能動的に車体の振動を打ち
消す装置が搭載されており、不整地の走行能力が格段に向上していると思われる。また、砲撃時の振動を軽減する効果もあり、射撃時
の反動が非常に小さくなっている。

(装甲車両)
陸上自衛隊における装甲車両とは、歩兵戦闘車や装甲兵員輸送車を指す。

73式装甲車


1974年から338輌が調達された。配備から30年以上経つが、未だに現役である。
60式装甲車の後継として、車体の大型化と居住性の向上が図られ、NBC防護装置も備えている。
後継車として96式装輪装甲車の配備が進んでいるが、数の上ではこちらが主力である。

96式装輪装甲車
 

1998年から333輌が調達された。陸上自衛隊の装甲兵員輸送車としては初の装輪式車両。
8つのコンバットタイヤを装備している。車体上部に武装として96式40ミリてき弾銃を装備したタイプと
12、7ミリM2機関銃を装備したタイプ、海外派遣活動用に装甲を増強したタイプがある。
装輪式のため運用が容易で、大型自動車扱いで公道を手続き無しで走行できる。

82式指揮通信車


1982年から231輌が調達された。陸上自衛隊初の装輪装甲車。
後部に指揮通信要員6名が搭乗でき、前線付近に進出して部隊間通信を行う事を目的とした車輌。

87式偵察警戒車


1987年から109輌が調達された。82式指揮通信車をベースに開発された。
偵察部隊に配備され、威力偵察や警戒任務に当たる。

化学防護車
 

82式指揮通信車をベースに開発されたNBC偵察車。核・生物兵器が使用された環境下で活動する。
強固な密閉構造と対ガンマ線防護能力を持ち、中性子防護の必要がある環境下では中性子防護板を装備する。
車体後部に装備されたマニュピュレーターで汚染物質等を採集できる。車内からの遠隔操作により、空き缶を
潰す事無く掴むほど微妙な操作もできる。風向や温度を観測するセンサーを装備。戦闘地域下でも活動できる
よう12.7ミリ機関銃を装備。こちらも車内からの遠隔操作が可能。

89式装甲戦闘車


1989年から68輌が調達された。陸上自衛隊唯一の歩兵戦闘車。
高価格が災いし、陸上自衛隊唯一の機甲師団である北海道第七師団と富士教導団、教育部隊に少数のみの配備となっている。
歩兵を乗せて90式戦車に随伴して行動し、積極的な戦闘行動をとることができる。
35ミリ機関砲、79式対舟艇対戦車誘導弾、同軸7.62ミリ機関銃を装備し、重火力を誇る。

軽装甲機動車
 

2001年から陸上自衛隊で1580輌、航空自衛隊で基地警備隊用として115輌が調達されている。
ある程度の装甲と機動力を持ち、海外派遣でも活躍している。C-1輸送機等の各種輸送機に搭載でき、
CH-47ヘリに吊り下げての輸送も可能。海外派遣仕様の車輌は装甲板の追加等の改修が施された。

(自走砲・火砲)
自走砲は大砲を自走可能な車体に射撃可能な状態で搭載した車輌である。
防衛大綱により火砲においても大幅な削減が行われる。

75式自走155mmりゅう弾砲


1975年から201輌が調達され、北海道を中心とした野戦特化部隊に配備された。
半自動装填装置により1分間に6発発射可能。最大射程約19km。

99式自走155mmりゅう弾砲


1999年から93輌が調達された。75式自走155mmりゅう弾砲の後継車輌。
最大射程は約30km。

203mm自走りゅう弾砲


米軍M110A2をライセンス生産で91輌を調達した。
最大射程は約25km。

87式自走高射機関砲


1987年から52輌が調達された。35mm対空機関砲2門、策敵レーダー、追尾レーダーを装備。

MLRS(多連装ロケットシステム)
 

米軍M270をライセンス生産で99輌を調達した。NATO・西側13カ国で採用されている。
ロケット弾を同時に12発発射可能で、りゅう弾砲より広範囲を一気に制圧する。

FH-70 155mmりゅう弾砲


西ドイツ、イタリア、イギリスが開発したりゅう弾砲をライセンス生産したもの。
トラックで牽引される事を前提としているが、ある程度の自走も可能。

120mm迫撃砲RT


フランスが開発した迫撃砲をライセンス生産したもの。
牽引用のタイヤが装備されており、高機動車で牽引できる。

(個人携帯火器)

89式5.56mm小銃
 

64式小銃の後継として国産開発された自動小銃。NATO標準5.56mm弾を採用、強化プラスチック
を取り入れるなど、小型軽量化が図られている。陸上自衛隊の他、海上自衛隊特別警備隊、海上保安庁SST、
警察SATといった特殊部隊にも配備されている。

9mm機関拳銃


主に指揮官や誘導弾操作手の自衛用として国産開発された機関拳銃。海上自衛隊・航空自衛隊でも採用されている。

5.56mm機関銃MINIMI


ベルギーが開発した分隊支援火器。5.56mmNATO弾を使用できる。米軍をはじめ10カ国以上で採用されており、
陸上自衛隊では1993年から調達が開始された。高い発射速度を誇り、制圧火力として使用される。

対人狙撃銃(M24 SWS)
 

米製のボルトアクション狙撃銃。世界中の軍や警察で採用されている。
陸上自衛隊では2002年から導入がはじまった。警察SATにも配備されている。

110mm個人携帯対戦車弾 パンツァーファウスト3
 

ドイツ製の携帯対戦車兵器をライセンス生産したもの。ドイツ連邦陸軍の他、スイス陸軍でも採用されている。

91式携帯地対空誘導弾


FIM-92スティンガー携行式地対空ミサイルの後継として国産開発された肩撃ち式携行地対空誘導弾。

(地対空誘導弾)

81式短距離地対空誘導弾


1981年に制式化された地対空誘導弾。射撃統制装置を装備した車輌1台と発射機2台で構成される。
海上自衛隊と航空自衛隊も基地防空用として導入している。後継として11式短距離地対空誘導弾の導入も
始まっている。

93式近距離地対空誘導弾


1993年から113セットが調達された。発射機・観測装置等で構成され、発射機は高機動車の
車体をベースに開発された。低空域目標の撃墜を主とした地対空誘導弾。

ホーク(改良ホーク 地対空誘導弾)


米軍MIM23ホークをライセンス生産したもの。西側諸国で多く導入された。
改良が施され、有効空域の拡大等が行われている。

03式中距離地対空誘導弾
 

改良ホークの後継として国内開発された地対空誘導弾。2003年に制式化された。
航空自衛隊のペトリオット地対空誘導弾と短距離地対空誘導弾の間を埋める役割を持つ。
高性能ではあるものの、近年の緊縮予算により遅々として導入が進んでいないのが実情である。

96式多目的誘導弾


1996年に制式化された光ファイバー有線誘導式の多目的誘導弾。上陸用舟艇や車輌を撃破する役割を持つ。

79式対舟艇対戦車誘導弾


1979年に制式化された、戦車や舟艇を主目標とする赤外線半自動有線誘導方式の誘導弾。

88式地対艦誘導弾


1988年に制式化された地対艦誘導弾。捜索レーダー装置・射撃統制装置等で構成される。
50kmを越える射程を持ち、地形追従飛行能力により低空を地形に沿って飛び、目標付近で
レーダー波を照射して突入する。


(輸送車輌)

73式小型トラック


汎用小型トラック。三菱パジェロに小改造を施した車輌。無反動砲や対戦車誘導弾を搭載した型もある。

高機動車


トヨタ自動車が開発した人員輸送車。1993年から配備が開始され、製造台数は3000輌を越える。
現在も調達が続き、誘導弾搭載型、海外派遣仕様などの派生型も数多く存在する。

73式大型トラック
 

1973年から調達が開始された、いすゞ自動車が開発した汎用トラック。
生産時期によって仕様が異なる。派生型も多く存在する。

1トン半救急車 アンビ


陸上自衛隊の衛生科に配備されている救急車。ジュネーブ条約に基づく赤十字標章の表示、赤色灯、サイレンが装備
されている。

野外手術ユニット


手術車、手術準備車、滅菌車、衛生補給車で構成される、野戦病院を構築するシステム。
海外派遣や災害派遣で出動することが多い。

(その他)

90式戦車回収車


90式戦車の車体を流用して開発された戦車回収車。戦場で被弾又は故障により行動不能となった戦車を回収する。

92式地雷原処理車
 

地雷原の啓開を任務とする車輌。約500mの特殊ロープの途中数箇所に爆薬が設置されているロケット弾を発射、
地雷を誘爆処理する。

91式戦車橋


架橋戦車。74式戦車の車体をベースに開発され、全長約20mの90式戦車が通過可能な橋を約5分で展開できる。

81式自走架柱橋


6両1組で約60mの橋を構築できる。災害派遣でも活躍した。

92式浮橋


フロート橋ユニットとボートユニットで構成される浮橋。90式戦車も通過可能な最大104mの浮橋を構築する。
また、1フロート橋と1ボートユニットで車輌や人員を乗せて対岸まで運ぶ門橋としての使い方もできる。


94式水際地雷敷設車


上陸用舟艇を阻止するため、海岸線へ迅速に水中地雷を敷設する事を任務とする、世界的にも珍しい車輌。
水上を約6ノットで移動できる。東日本大震災では沿岸の不明者捜索に活用された。

野外炊具(1号・2号)・野外入浴(1型・2型)・野外洗濯セット・浄水セット


野外炊具1号は小車両に炊具を搭載し、高機動車で牽引される。炊飯器6基が搭載されており、1度に600人分の米飯を炊き上げる
ことができる。
野外入浴セット1型は浴槽と湯沸器、貯水タンクで構成され、1時間約100人が入浴できる。
野外洗濯セットは民生品の洗濯機4台が搭載されており、トラックで牽引される。
浄水セットは貯水タンク1個約5トンの水を90分程度で浄化処理する、イラク派遣の主役となった装備。

消防車・救急車(一般)
 

一般の消防車、救急車とほぼ同じ。駐屯地周辺で火災が起きた場合は近傍派遣として出動する。
航空火災用消防車は航空隊に配備され、航空機火災に対処する。東日本大震災では原子力発電所の注水支援に出動した。


(回転翼機)

AH-1S コブラ 対戦車ヘリコプター
 

アメリカで開発された世界初の攻撃ヘリコプター。諸外国軍でも多く導入された。
陸上自衛隊では2000年までに90機がライセンス生産された。老朽化による減勢ため後継機としてAH-64Dが
採用されたが、高価格により13機で調達が打ち切られたため、後継機の見直しと検討が行われている。

AH-64D アパッチロングボウ 対戦車ヘリコプター
 

アメリカで開発された攻撃ヘリコプター。米軍が行う数々の作戦に投入され、最強の攻撃ヘリとして名を知らしめた。
回転翼ブレードの上部に装備されているロングボウ・レーダーが特徴的。アメリカの他9カ国軍で導入されている。
陸上自衛隊ではAH-1Sの後継機として選定され調達が開始されたものの、緊縮予算の中で高価格の当機は年に数機
しか調達できず、わずか13機で調達は打ち切られる事となった。

UH-1B/H/J 多用途ヘリコプター
 

アメリカで開発された輸送ヘリコプター。実に世界60カ国軍以上で採用された大ベストセラー機で、様々な派生型が存在する。
陸上自衛隊では1962年からUH-1B90機、UH-60H133機、UH-1J130機が導入された。
現在はUH-1HとUH-1J合わせて約140機が運用されている。

UH-60JA ブラックホーク 多用途ヘリコプター
 

陸上自衛隊はアメリカで開発されたUH-60に各種改良を施し、UH-60JAとして導入した。
1995年から2011年までに36機を調達している。
航空自衛隊と海上自衛隊でも採用されている。

CH-47J/JA チヌーク 大型輸送ヘリコプター
 

アメリカで開発された大型輸送ヘリコプター。アメリカの他20カ国軍で採用された。
陸上自衛隊では1986年からライセンス生産による調達が開始され、35号機からは気象レーダーの搭載、
燃料搭載量の増加等の改良が施されたJA型が導入されており、現在も調達が続いている。航空自衛隊でも採用されている。

OH-6J/D 観測ヘリコプター


アメリカで開発された小型ヘリコプター。アメリカの他30カ国軍で採用された。
陸上自衛隊では1969年からライセンス生産による調達が開始され、OH-6Jが117機導入された。
海上自衛隊、海上保安庁でも採用された。
1979年からOH-6Dの生産となり、193機が導入された。現在は約90機を保有している。

OH-1 ニンジャ 観測ヘリコプター
 

OH-6の後継機として国内開発された観測ヘリコプター。2000年から調達が開始され、38機で調達を終了した。
優れた静寂性と機動性を誇り、宙返り等のアクロバット飛行も可能。偵察中に敵機と遭遇した場合の自衛戦闘も考慮され、
空対空誘導弾を装備できる。AH-1Sの新たな後継機として、本機の重武装化も検討されている。

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