kyoujyuの気まぐれ

ゲーム関連や日々の気になった出来事等を気まぐれで書いていきます。軍事知識は一般人に毛が生えた程度なのであしからず・・・

日本の特殊部隊<警察・軍系部隊>

2010-11-26 00:23:22 | 軍事関連
公式な特殊部隊だけでなく、特殊部隊的な性格を持つ部隊も含まれています。

<警察系特殊部隊>

SAT(特殊急襲部隊) Special Assault Team


1977年発生したダッカハイジャック事件を契機に、ハイジャック専門の特殊部隊として
警視庁と大阪府警の機動隊に極秘に設置された部隊が前身。
設立にあたっては、ルフトハンザ航空ハイジャック事件の際に機内に突入し、犯人全員を瞬時に制圧、
世界の注目を集めたドイツ連邦の特殊部隊「GSG-9」に指導を受けている。
1995年の全日空機ハイジャック事件では、北海道警の突入を支援した。
近年装備、規模を拡大し、現在では8つの都道府県に約300名が編成されている。
重大事件・テロ事件発生の際には県境を越えて出動する。
SATの特徴は、「犯人の射殺も辞さない」というところで、準軍事的な性格を持つ部隊。
陸上自衛隊や他国の軍系特殊部隊とも合同で訓練を行っており、装備品も充実している。

SSS(SATサポートスタッフ) Sat Support Staff

2007年愛知県長久手町立てこもり発砲事件でSAT隊員1名が殉職したことを受け、警察庁に設置された。
SAT経験者10名程度で構成されており、SAT出動の際には現地に数名が赴き、SATの運用方法を現地指揮官等に
助言、警察庁との連絡調整を行う。

SIT(警視庁)・MAAT(大阪府警) 特殊捜査係 (Special Investigation Team) (Martial Arts Attack Team)


特殊捜査係は各都道府県の刑事部捜査第一課に編成されており、人質立てこもり事件や誘拐事件を担当。
中でも警視庁SITと大阪府警MAATは人員、規模共に充実しており、特殊捜査係が扱う重大事件が発生した際には県境を越えて派遣され、現地の警察を支援する。
SATと混同されがちだが、あくまで捜査部門であり、扱う対象も刑事事件の凶悪犯である。
そのため犯人への射撃は最後の手段で、あくまで逮捕を優先している。米警察のSWATと同質の部隊といえる。

銃器対策部隊


全国の機動隊内に編成されており、銃器等を使用した事案への対処、重要施設の警護、テロ事件対処を行う。
MP5等の機関拳銃で武装しており、SATが出動した際にはその支援を行う。
近年は各地で陸上自衛隊との合同訓練が行われている。

RATS(埼玉県警) Riot And Tactical Squad
  

埼玉県警察の銃器対策部隊内に設置された突入部隊。2007年に行われた陸自第一師団と埼玉県警、
茨城県警の合同治安出動訓練の際にはじめて公開された。

SRP(静岡県警) Shizuoka Riot Police


静岡県警察の銃器対策部隊内に設置された突入部隊。

原子力関連施設警戒隊


主に銃器対策部隊から選抜され、原子力発電所の警備を任務とする。
管内に原子力発電所がある管区機動隊内に編成されており、機関拳銃や狙撃銃、防弾車が配備されている。
管内に多くの原子力発電所を抱える福井県警のみが専従部隊を編成しており、他県の部隊は必ずしもこの任務
だけに専従しているわけではない。

総理大臣官邸警備隊

その名の通り、総理大臣官邸を警備する専門部隊。警視庁警備部警護課に約100名体制で編成されている。

皇宮警察特別警備隊

皇宮警察本部下に約50名体制で編成。皇宮内の警備を行い、テロ対策として機関拳銃を装備している。

SST(海上保安庁特殊警備隊) Special Security Team


SSTは関西空港海上警備隊とプルトニウム輸送船護衛の為に設置された部隊を統合して発足。
海上テロ、シージャック、銃火器を用いた海上犯罪対策を任務とする。
米海軍特殊部隊SEALsから指導を受けている。
2000年、東シナ海を航行中のシンガポール船籍の貨物船「アセアン・エクスプレス」号船内で船員が
暴動を起こす事件が発生。SSTがヘリコプターから同船へ降下し急襲、鎮圧した。
2009年、2月に高知県室戸岬沖で覚せい剤を密輸した中国船籍の漁船を急襲、船員6人を現行犯逮捕した。

<軍系特殊部隊>

CRF(中央即応集団) Central Readiness Force
 
2007年に防衛大臣直轄として編成された、陸上自衛隊の機動運用専門部隊。
有事や海外派遣に迅速に対応するため、第1空挺団、第1ヘリコプター団、中央即応連隊、中央特殊武器防護隊など
を隷下に置き、一元指揮管理する。
有事の際には対処する方面隊に隷下部隊を増援として派遣する。
現在(2010.11.25)派遣中の国際派遣活動としては、ゴラン高原国際平和協力業務、国連ネパール政治ミッション、
国連ハイチ安定化ミッション、国連スーダンミッション、国連東ティモール統合ミッション、派遣海賊対処行動航空隊へ
要員を派遣している。

SFGp(特殊作戦群) Special Forces Group


習志野駐屯地に設置された陸上自衛隊初の公式特殊部隊。対テロ、ゲリラ対策を任務とする。
将来的には特殊偵察や直接行動、情報戦等を行う世界水準の特殊部隊を目指しているといわれ、
従来の陸自では考えられないほど高度な情報管理下に置かれ、編成、装備、訓練内容等はほとんど明らかにされていない。
イラク復興支援群に対テロ、人員警護要員として派遣されていたといわれる。
2007年中央即応集団隷下となる。

中央特殊武器防護隊

陸上自衛隊の対NBC兵器専門の化学科部隊。前身は地下鉄サリン事件や東海村JCO臨界事故で出動した事で知られる
第101化学防護隊。

CRR(中央即応連隊) Central Readiness Regiment
   

中央即応集団の主幹部隊とされており、災害やテロ・ゲリラ攻撃といった緊急事態においては方面隊の増援部隊
として迅速に行動・対処し、国際平和協力活動等においては先遣部隊等として活動する部隊。
ソマリア沖海賊対処部隊のP3C哨戒機部隊の基地警備の為に要員を派遣している。

第一空挺団
 
第一空挺団は飛行機からの空挺降下もしくはヘリコプターを使って空挺作戦を展開する能力をもった部隊。
精鋭軽歩兵としての位置づけがなされており、正規軍相手の防衛作戦以外に、ゲリラコマンドの潜入に対して
即応する。
近年の対テロ・ゲリラ等周辺事態対処の必要性が高まってきたことに伴い2007年、中央即応集団隷下に編成替
えとなった。輸送機から落下傘等による降下を行い、空からの制圧を主な任務とする。

CWCT(冬季戦技教育隊) Cold Weather Combat Training Unit
 
主に冬季戦闘訓練の指導を行う戦闘戦技教育室、冬季戦闘時の部隊運用の研究を行う調査研究室、
バイアスロンやスキーの教育訓練を行う特別体育課程教育室からなっている。
他の部隊に教育訓練等の指導を行いながら、特殊部隊としての練度維持のため過酷な訓練を行っている。
北海道はかつて、ソビエト連邦と対峙する最前線で、冬季の戦闘術の研究は必須だった。
雪中戦においては装備、実力共に米陸軍をも凌ぐと言われている。

WAiR(西部方面普通科連隊) Western Army Infantry Regiment
  
西部方面隊は、九州、沖縄方面の広大な地域の防衛を担任しており、2600余りの島を抱えている上、
中国、北朝鮮、韓国、台湾と接している為、離島防衛、奪還を目的とした上陸訓練、小型艇を使った潜入、
強襲、本隊到着前の偵察、工作活動等の特殊な状況を想定して米海兵隊から指導を受けて訓練を行っている。

対馬警備隊
 
対馬は地理的に朝鮮半島・大陸との境界にあたる日本の最前線に位置し、外国との軍事的衝突の舞台ともなった。
その為、帝国陸軍時代から警備隊が置かれている。
普通科中隊1個隊を基幹とする小規模な部隊だが、師団長直轄の独立部隊として、連隊に準ずる扱いで、
指揮官は1等陸佐が充てられている。敵部隊侵攻の際には、本州からの増援が得られるまで森林地帯に
退いて抵抗戦を行う為、レンジャー資格を有する隊員を多く擁している。

SBU(海上自衛隊特別警備隊) Special Boarding Unit

海上警備行動時における不審船の武装解除及び無力化を主任務とし、対象船舶・艦艇へのヘリコプターや
高速ボートによる強襲、潜水による水中浸透の訓練、また一部隊員は空挺降下の訓練も行っている。
不審船対処時には、停船後、無力化・武装解除を担当し、その後、各護衛艦毎に編成されている立入検査隊
による立入検査が行われる手順になっている。
ソマリア沖海賊対処部隊の護衛艦に乗艦している。

護衛艦付き立入検査隊
 
1999年成立の周辺事態法を受けて翌年制定された「周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律」
により、海自が必要な場合に応じて、一般船舶に対して海上阻止行動を実施することが可能となった。
これに伴い、それらの行動に対処する専門知識を持った部隊が必要となり、各護衛艦毎に立入検査隊が編成された。

基地警備教導隊(航空自衛隊)
 
現在の航空自衛隊の基地警備隊では、陸上からのテロ・ゲリラ攻撃に対して脆弱との指摘が多い事を受けて設立予定。
空自の基地が攻撃を受けた際、陸上自衛隊からの支援が得られるまで第一義的に対処を行う。
また、空自が管理する航空機がハイジャックされた際にも、空自が第一義的に対処を行うことになるため、
本部隊が対処する可能性が高い。
2010年度予算に「基地警備教導隊(仮称)」の新編が盛り込まれたようだが現時点で詳細は不明。
画像は基地警備隊。

追記)基地警備教導隊は2011年3月28日、百里基地に約40名で新編された。 同隊は、各基地を巡回して
それぞれの立地の特性を踏まえた適切な基地警備要領を教導するとともに、基地警備に関する調査、研究を行う。


(参考・引用)
・主にWikipedia。
・世界の特殊部隊FILE(学研 2009.12.28発行 白石光 著)
・陸上自衛隊中央即応集団ホームページ http://www.mod.go.jp/gsdf/crf/pa/
・基地警備教導隊が発足 空自(朝雲新聞記事)
http://www.asagumo-news.com/news/201104/110420/11042002.html

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