kyoujyuの気まぐれ

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空自次期戦闘機F-X候補2機種 米英が相次ぎPR

2011-02-15 00:00:28 | 軍事関連
空自次期戦闘機F-X候補2機種 米英が相次ぎPR(2011.02.10. 朝雲新聞記事)
http://www.asagumo-news.com/news/201102/110210/11021011.html
空自の次期主力戦闘機(FX)の選定を前に、調査対象機種となっている
「ユーロファイター・タイフーン」の開発主体である英防衛産業BAEシステムズと、「FA18E/Fスーパーホーネット」
の米ボーイング社が2月2日、それぞれ都内で記者説明会を開き、両機のメリットをアピールした。


遅れに遅れていた空自の次期主力戦闘機の選定作業がようやく本格化してきたようです。
F-22輸出の可能性は無いと見てよく、5世代戦闘機としては唯一の可能性だったF-35も開発が遅れており、
とてもF-4EJの退役までには間に合いそうも無く、空自としては難しい選択を迫られることになりそうです。

航空雑誌等を見ていると、今回のF/A-18Eスーパーホーネット、ユーロファイタータイフーン、
F-15SEサイレントイーグル又はF-15Eストライクイーグルあたりが有力とされているのですが、
最終的にどうなるのか、目が離せません。

<F/A-18E スーパーホーネット>
 

外観はF/A-18ホーネットを大型化したような感じだが、様々な所に手が加えられており、ほぼ別物と言って良い。
世代としては4.5世代機に分類される。ステルス性も考慮され、対レーダー対策が随所に施されている。
搭載兵装も豊富で、空対空、空対艦、空対地攻撃に対応、マルチロールファイターとしては申し分無い。
アメリカ海軍、オーストラリア空軍が採用しており、アメリカ海軍では偵察ポッドを装備しての偵察任務や、
給油装置を取り付けての給油任務にも使用、電子戦型であるEA-18Gグロウラーも製造されている。
ただ、空母からの運用が前提となっており、陸上基地からのみの運用となると、降着装置や着艦フック、
翼の折りたたみ機構等、不要な装備品があり、その為機体重量が大きく、速力では他機種に比べ劣っている。
取り外すにしても設計変更等、大きな手間を必要とすると見られ、現実的とはいえない。
上昇力が貧弱な為、空自戦闘機の主要任務である対領空侵犯措置に使いずらい、というのが大きなマイナス点となるだろう。

(メリット)
・アメリカ製
・多用途戦闘機
・アメリカ軍との相互運用が容易
・アメリカ軍、オーストラリア軍での使用実績
(デメリット)
・海軍向け艦載機
・加速力、上昇力の貧弱さ

<EF2000 ユーロファイター タイフーン>
 

イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、フランス(途中脱退)のフランスを除く4カ国で共同開発された
多用途戦闘機。4.5世代機に分類され、ある程度のステルス性を持つ。
欧州機に多く見られる無尾翼デルタ翼機。デルタ翼の利点としては、兵装搭載量の増加、
胴体との結合部が長いことによる構造の簡素化と強い強度が挙げられる。
現存する戦闘機ではF-22に次ぐ空戦能力があるといわれ、開発4カ国に加えてオーストリア軍、サウジアラビア軍が採用、
他に導入検討中の国もあり、量産効果によるコスト低減が期待できる。
また、最初の量産型であるトランシェ1から最新のトランシェ3と、アップグレードの研究は今日も続いており、
将来性も期待できるし、製造元も技術移転に前向きな姿勢を示している為、欧州製戦闘機を導入できる最初で最後の
機会になるかもしれない。
問題点としては、兵装の互換性、機関砲を例にとれば、タイフーンはマウザー27ミリ機関砲を装備しているが、
現在の空自戦闘機は20ミリ機関砲。つまり弾薬の互換性が無いということになる。
また、戦闘機を欧州から買うとなると、アメリカが政治的圧力をかけてくる可能性もあるので、その点も気になるところ。
運用面から見ると、アメリカも欧州も共にNATOに加盟しており、共同作戦や運用には支障は無いといえる。

(メリット)
・欧州製戦闘機を導入する絶好の機会
・多用途戦闘機
・各種最新兵器が搭載可能
・多くの国で採用されている実績
(デメリット)
・欧州製戦闘機の運用実績が無い
・一部装備の互換性が無い
・日米関係に悪影響を及ぼす可能性

<その他検討機種>


ラファール(フランス製)
ユーロファイタータイフーンの共同開発から脱退したフランスが独自に作り上げた機種。
フランスは空母を保有しており、艦載用としての機体サイズ、自国製エンジンの搭載等で妥協できなかった為、
独自に戦闘機開発を進めたという経緯がある。
この機体の採用の可能性は極めて低いとみられており、ダッソー社は情報開示要求に応じていない。


F-15E ストライクイーグル
高い制空能力を誇るF-15イーグルに対地攻撃能力を持たせる為、再設計された機種。
外観はF-15とあまり違わないが、電子装置の更新や、機体構造はほぼ再設計されており、中身は別物といえる。
アメリカ軍、イスラエル軍(F-15I)、サウジアラビア軍(F-15S)、韓国軍(F-15K)、シンガポール軍(F-15SG)が採用している。


F-15SE サイレントイーグル
F-15Eを元に、最小の改修でできる限りのステルス性を付与した機種。大きな特徴は、F-22のように兵装を機内格納と
している点。その他飛行操縦システムや電子装置の更新、コックピットキャノピーの材質変更によるレーダー反射低減
等、様々な変更が加えられている。ただし、この型はアメリカ軍が全く関心を示していない為、輸出専用で、研究開発費用は
採用国が分担して負担することになると思われ、採用国が少なければその分コストもかかることになる。
今のところ日本以外ではイスラエル、韓国、サウジアラビア、シンガポールへ輸出提案をおこなっている。

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