シニフィアン研究所(埼玉県上尾市&和歌山県和歌山市)の楽歩愛真です。
なぜ、どうしてとの疑問を持ち、納得のできる答えを知りたいと考えている人にとって、精神分析という対話療法は有効な方法です。
今日は、「語り続けたように子どもは育つ」 について書きます。
「私は〇〇の性格だ」
「私は〇〇の人間だ」
このように自分のことについて様々な表現をします。
そして、そのことについて普段は疑問を持つことは少ないかもしれません。
では、そのような自分についてのイメージ(自我) をどのようにして手に入れたのでしょうか。
例えば「私は明るい性格だ」と語ったとしましょう。
では、明るい性格というのはどのようにして考えるようになったのでしょう。
自分が思っただけで「私は明るい性格だ」と語れるでしょうか。
自分以外の他者から何度もそのように言われ、「私って明るい性格なんだ」といつしか考えるようになったのではないでしょうか。
このように、自分についてのイメージは実は他者から繰り返し言われることによって、それを自分の中に取り込んだと考える視点があります。
自分についての他者の語らいを取り込んで、自分というイメージを創り上げたと考えます。
これを「自我は他者の基で構成される」といいます。
「私は明るい性格だ」と思っていた性格は、実は他者が自分について語ったことだった。
つまり、自分についての語らいは実は他者の語らいだった。
このようになります。
これを自分の子どもに置き換えてみます。
すると、将来どのような子どもに育つかの基本は、育てる人(養育者)の語らいによって決まる。このようにいえるのではないでしょうか。
優しい子どもに育てたいなら「あなたは優しいね」といつも語り続ければいい。
可愛いと思える子どもに育てたいなら「あなたは可愛いね」と語り続けましょう。
そうすればきっと語り続けたような子どもに育つことでしょう。
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