月明かりの下の独り言

こちらに舞い戻って参りました。
こちらで、ちょっくら暑苦しく真面目な話題に、取り組んでいきたいと思います。

これは息抜きではない

2008-05-21 | つぶやく
歴史研究を、自己実現の場としてはいけない。

今もまだ、大災害の爪痕から復帰出来ていないあの地域を

分離独立を巡って様々な利害が対立してきたあの地域を

沢山の血が流されたあの地域を

そこで必死で生きている人たちがいるのに

そんな地域の研究を自己実現のためにやっている自分に嫌気がさす。

先達たちの研究に太刀打ちできていない。

いや、でも、あの時代の史料なら、誰よりも読んでいるとも思っている。

だけど、自分の研究があの地域の人たちに、どんな形で役に立つのか。

あまりにも、考えが、姿勢が、甘すぎるんじゃないかと

そんな自分が、自分自身の今後の人生を生きやすくするために博士論文をまとめるなんて、おこがましすぎるんじゃないか。

こんな研究なんて始めるんじゃなかった。

だけど、こうも思う。

私が書いたこの論文が、いつか打破されてもいい。
それでも、前に進むための、なにかの原動力になれば、それでもいいのかもしれない。

こんなにいい加減な勉強の仕方で、適当に書かれた論文。
その評価自体、自分自身ですることがおこがましい。
誰か、踏み越えていってくれることが、もしかしたら私の論文の本当の価値なのかもしれない。
もしかしたら、踏み越えることさえも、価値がないのか?

とにかく、自分自身が決めることではない。
もう、乗りかかった船。書くことしか選択肢がない。
こんなこと、始めるんじゃなかった。

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2 コメント

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産みの苦しみ、 ()
2008-05-22 21:59:07
スケールもレベルも、私にははかり知れないような苦しさでおられるのだろうと想像しております。。。

ただ、こんな真摯な懊悩を持っておられる方こそ、本当に信頼すべき研究者なのだと私は思いました。
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いやいや (くぅ)
2008-05-23 22:28:52
夏さん。プロの研究者やほかの院生さんに比べると、甘ちょろいのですよ。
こんな毒吐きブログにコメント申し訳ないです。
なんとか山は越えたような気がします。いつもあるんですが、今回は特にひどかったような気がします。が、ここが自分の場所として確保できていて、毒を吐けるから、ちょっと回復も早いような。

宇宙人もちょっと心配させてしまいました。まあ慣れてはいるでしょうが。
しばらくはまだひとりごと以上のものは書けそうにないです。しんどいしんどいと騒いでいる人間は基本的に大丈夫ですから、安心してくださいね。
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