くっしーの徒然日記

土日は曇り?その2(バラ、M65・66、45P)

さて、10月末の新月期は土日の雲り空の予報を避けて仕事後の
金曜日の夜に出撃したが、時間はどんどん過ぎていく。
M42の撮影に時間をとられてしまい、M42を取り終えた時点で、
既に2時半。あと2時間ほどしか時間が残っていない。
北の空には、再び北斗七星が昇ってきていた。↓
と言う事で、M42オリオン大星雲を撮った後は、バラ星雲に初挑戦
してみる。一旦望遠鏡をオリオン座のα星ベテルギウスに戻して
そこから、NGC2237バラ星雲を自動導入する。初めて写すので、
16秒で位置確認するが、今ひとつ中心が良く判らない。何となく
恒星が集まってる辺りが中心だろうかと、位置を微調整して64秒で
撮影したのが↓下の絵。


【↑NGC2237 バラ星雲】SM-R125S/D:130 f:720 PL40mm 18倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 20コマ
撮影日:2011/10/29 02:47-03:30 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング
・彩度・レベル・サイズ調整

視野一杯に、バラの花びらを映した様な赤い星雲が写った。
中心辺りに見える散開星団NGC2244が、まるでおしべの様に輝き、
その周りに、幾重にも折り重なる赤いはなびらの様な星雲。
なかなか美しい姿である。(但しバラの花でおしべの見えている
物は少ないが、、)処理後の画像は、元の写りのせいか、画像処理の
せいか、多少花びら部分に黒い部分が目立つのは、まあ、露光時間も
多くないので、仕方の無い所だろうか。
(北アメリカ星雲、馬頭星雲の時も似たような感じなのだが、、、)

【2011.11.3再処理画像追加↓】

再処理記事はこちら

撮影しながら、バックモニターを見る限りは、多少光害の光に
埋もれて、淡いながらも、その赤い花びらが大きく写っていて、
液晶上で見ていても、なかなか心躍る物がある。

さて、バラ星雲を映し終えた時点で3時半。急いでアイピースを
変更して、次なるターゲットへ。次のターゲットは、『光害地では
難しい銀河を写したい』の思いと、近くのNGC3628と合わせて、
『笑ったピエロの顔』の様子を見てみたいとの思いから、上り始めた
しし座の足もとのM65/M66を狙う。しし座のα星レグルスを基準星に入れ
導入目標は3天体の中心辺りを狙わないといけないので、『天体指定』
ではなく『赤径・赤緯』で入力できる様、撮影の間に3天体の位置から
導入目標の座標を計算して置いて、早速入力。ちょっとずれたが
概ね良い所に来たので、少しだけ微調整して撮影開始した。


【↑M65/M66/NGC3628 しし座の渦巻き銀河】SM-R125S/D:130 f:720
UW15mm 48倍 LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm
7コマ 撮影日:2011/10/29 03:52-04:10 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング
・レベル・サイズ調整

確かに、3つ合わせて、笑ったピエロの顔のように見える。微妙に
左右の目の開き具合が異なるのも愛嬌と言った感じか?

実は、この後もう一天体撮りたいと思っていたので、M65/66の撮影は
10枚に留めたので、その中から9枚のコンポジットで少し銀河が
薄れた感じになってしまったか。それにまだ東の低空で東京の光害の
影響も多くだいぶかぶりを受けてる感じだ。それと3天体を一画面に
収める為、画面の端の方を使ったので全体に写りも悪くなっている
感じである。

M65/66を10枚に押さえても、既に薄明は始まり掛けているか?
次なる目標は、しし座からおとめ座に移動している45P/本田・ムルコス
・パイドゥシャーコヴァー彗星だ。先日は、導入に手間取り、
32秒露出しかできなかったので、なんとか64秒露出で、その長い
尻尾を捕らえたいと思っているのだが、近日点を過ぎて1ヶ月も
経つので中々厳しいかも知れない。前の撮影が押してしまい、今回も
薄明の中か。おまけに今日は雲海が出来ていないから東京の街明かりの
影響で、東の低空はかなり条件が厳しい。結局64秒で4コマほど
撮影したが、画面上でどうにも尻尾が余り見えないので、諦めて露出を
40秒に変更して後10枚ほど撮影した。40秒の中から6コマをコンポジット
したのが↓下の絵


【↑45P/本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星】
SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍 LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200
F:2.0 f=4.9mm S:40秒 6コマ 撮影日:2011/10/29 04:31-04:43
撮影場所:静岡県駿東郡 Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正
                ・トリミング・レベル・サイズ調整

近日点を過ぎて丁度一ヶ月が過ぎた事もあり、今回は前回よりも、その
尻尾はかなり短くなってしまっている様だ。本体の光度もだいぶ下がって
いる感じだ。天ガの予報では先日撮影した日より2等級ほど光度が下がる
予測になっている。雲海が出来ていればもう少し良く写った可能性もあるが
残念ながら、今日の結果は、写りも尻尾も先日以下と言った感じか。
もうこの先太陽から遠くなるばかりだから、光度も尻尾も暗くなるばかり
だろうか。

45P/本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星を撮り終えて、東の
空はだいぶ白み掛けてきた。もう、長秒露出をしても背景が明るくなる
ばかりなので、今日は、これにて撤収した。白み掛けた水平線が赤と青の
2色で塗り分けられ始めた空が美しい。↓


この後、朝焼けが始まり日の出を迎えるのだろうが、日の出を見る為に
低い排気音を響かせながら、中年2シーター軍団が10台位現れて
ミラージュの両サイドも含めて、駐車場の端に車を止めた事もあり
日の出を待たずに山を降りた。

時間は5時半を回り、帰りの富士五湖道路の温度計は2度を示していた。
やはりこれだと五合目は零下だっったかな。でも段々五合目の寒さ対策も
充実してきたのと、それ程風が無かったので、思ったほど寒くは感じ
なかったが。

本当は、このまま土曜の夜まで待ってみようかとも思ったが、当初
家内も行く筈だったので、一度帰るつもりで準備した事もあり、朝の
薬を持ってきていない事に気づき、諦めて帰途についた。

結局、その後GPV天気予報は好転しなかったので、土曜の再出撃は
取りやめたが、千葉ではそこそこ晴れたみたいだったから行けば
良かっただろうか、、、、

2011.10.28-29(11/1)

コメント一覧

くっしー
Nikon 8cmさn

なかなか鋭い所を突かれましたね。実は、このバラ星雲、先週の北アメリカ星雲と並んで、なんだか、出来が今ひとつなんですよね。かぶりと言われているのはたぶん白っぽく成ってる部分のことでしょうか?或いは周辺部分が茶黒っぽく成ってる辺りでしょうか。YIMGのバックグランド補正機能を使って、フラットフレームを使わず、ライトフレームだけでかぶり補正をしてるんですが、広い範囲に赤くなってる画像(バラや北アメリカ)辺りはどうも上手く機能していないと言うか向いていないのか、その効果が今ひとつのような気がします。ちょっと再処理してみますね。

後、全体的に、PL40mmを使った時の画像の露光量が計算どうり行ってないのでは無いか?その為、露出が不足気味で色が余り出ていない→色が余り出てないので強引な画像処理で色を引っぱり出すので不自然な画像になると言う悪循環かなと言う気がしています。(大きさが違うので判りづらいですが、ミニボーグの32秒のオリオンとうちの64秒オリオンで同じぐらいの所までしか淡いガスが出てないような気がしています)
PL40mmを使った時は、光軸合わせのイメージが斜鏡部分を避けて合わせている様な感じで、集めた光の半分以下の光しかカメラに入ってないのではと言う気がしています。焦点距離の長い接眼レンズは余り持っていないので、他のアイピースで試すわけにも行きません。今度、低倍率時は屈折を使ってみると変わるかもしれませんね。
NIkon 8cm
http://nikon8cm.exblog.jp/
くっしーさん

早くも「しし座」の銀河ですか・・・。ペース上げ過ぎです!!
バラ星雲は少しカブリが出ていますし、できればISOをもう少し落とせば画質は向上すると思うのですが、そうなると露光時間を増やしたいところですねえ。
でも個人的には、背景が明るくカブってしまうぐらいなら、同じ露光時間でもISOは3200から1000ぐらいに落とした方が、かえってキレイに写るように思います。

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