黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

Amazonの返品は簡単?

2010-09-17 13:10:32 | 治療院日記
治療院で使用する小物などを通販で購入する際にAmazonを使用することが有ります。
プレミアム会員のため他社通販に比べ圧倒的な配送スピードで、どうしても使用頻度が高いです。

例えば、Amazonの配送センターにある商品であれば朝早く注文すれば夕方には着いたりします。

治療院の近くにコンビニがないのである意味コンビニ替わりに使用しています。
(最寄コンビニは徒歩だと10分、全然convenienceでは有りません)

これまで一切、購入品でトラブルが無かったのですが、昨日届いたもので初めてトラブル。結局返品をすることにしました。
(というか説明書通りにやっても一切反応せず、使えないのでしょうがない)

やってみて判ったのですがえらい簡単です。
購入履歴から返品を選択し、いくつかの記載を行うとその場で返送の指示が出てきます。
送付用の伝票も、処理用のバーコードもでるので記入も比較的簡単。
ご丁寧に郵パックのAmazon専用サービスで回収の依頼も可能。
5分かからずに再梱包も含めての処理が終わり、後は回収を待つだけ。他の通販サービスよりは簡便な感じです。
自前の配送センターを持つ強みというか、マーケティングなんでしょうね。

今回の商品はたかだか1,000円ちょっと。返品に膨大な手間がかかるなら諦めて、その会社で二度と通販なんかしないですよね。
まあ商品が動けばこんな手間はかからないのですが、もっと煩雑と思っていた返品作業が案外簡単だったのでAmazonを忌避する感情にはなりませんでした。
というか感心したぐらい。
「商品の不具合による顧客の悪感情を増大させない」に注力しているように感じるAmazonの返品システムでした。
「電話しなくちゃいけないのかな?」「返品の伝票記入めんどうだな」「時間かかりそうだな」「荷物コンビニまで持っていくのめんどうだな」
こういった不満や不安を明確に捉え、的確に答えているシステムですね。

ちょっと昔の話と最近のトラブル問題を思い出したのでそのへんは続きで

昔から時折感じることですが、アメリカの企業にはクレーム対策に優れてところが有ります。
これは向こうが訴訟大国であり、クレーム大国というのもあるのでしょうし、返品に対する一般常識にも大きな隔たりが有ります。
このあたりは、「[不思議の国アメリカ]何でもありの返品制度が築くゴミの山」という日経BPのITPROの記事を御覧ください。
まあ記事を読めば驚きますが、ちょっと行き過ぎのような気もします。でも、だからこそクレーム処理に対する対処に優れて行ったのかも知れません。

以前参加したマーケティングの講習会でアメリカのリスクコンサルタントが言っていた言葉があります。
「クレーム対策をコストと考えるのではなく、サービスと捉える考え方もある」
実際の例やデータを元にした講演でしたが、面白いデータがありました。
商品の不良にあたった顧客でもクレーム対応に心から満足すると、「より忠誠度の高い顧客」となるというデータです。
こうした「忠誠心の高い顧客」は浮気し難いというデータも有りました。

確かに自分の経験上もそうです。

一方でトラブルがあった時の対応で満足できなかった時は二度とその店には行きません。
日本では価格破壊というのが流行していますが、クレーム対策や品質管理もコストにして削減してしまっているケースがあるように思います。

最近、マスコミにもよく出る若い社長で有名な新興格安店でメガネを作ったのですがこんなトラブルが有りました。
安くてデザインも良いと言うことで評判のその店、興味もあったし、ちょうど社長の記事を見た直後だったから一度作ってみようと向かいました。

店舗は明るく店員さんも好感が持てるかんじ。
フレームを選択し、最初に行うのが今のメガネを渡してレンズの度を測定。
「そのままの度で作りますか?検眼しますか?」と聞かれたので念のため検眼してもらうことに。
30分ほど待って検眼後、結局レンズはそのままで大丈夫ということで相談してレンズの薄いのを選択。
しばらく待って会計に進んだのですが、ここ店員さんがレンズの種類をミス。
すぐに指摘して薄いやつに変更をお願いしたのですが在庫がなく取り寄せということで一週間後に取りに来ることに。
(まあ、このあたりは問題という認識もなく、間違っちゃったね、という感じでした)

一週間後、メガネを受け取りに行ってフィッティングしたところ明らかに現行のメガネと見え方が異なってます。
レンズの種類の差かな?とも思ったのですが、一応確認してもらうことに。
機械で新旧メガネの度を測ってもらったのですが、結構待たされたあとに店員さんがやって来ました。

「双方のメガネで度は同じなんですが乱視の度が異なっています」
どういう事?
「機械で(古いメガネを)測ったときに上手く測れていなかったようです」
でも検眼したよね
「検眼の時に乱視は出ていなかったのですが、体調によって変化することがあるので機械の数値の方で作りました」
(検眼の時にそんなこと一切聞いてないぞ 心のなかで)
「いかが致しましょうか?」
イヤ、いかがするも何も長時間付けるもんだからつくり直して
「取り寄せになるのでお時間がかかりますが」
えっ、また取りに来ないといけないの?
「宅配便でもお送りできますが」
送ってください

宅配伝票記入後
「測り間違いのデータはコチラで破棄してもよろしいでしょうか?」
いいけど問題は問題としてキチンと処理してね(オイオイ、証拠隠滅か?と心で思って一言だけ言いました)

結局出来上がったメガネは度もぴったりでフレームの出来も値段からは想像ができないほどよいです。
今もつけていますが、今後自分がここでメガネを作ることはないし、決して人にも薦めません。
メガネが体の一部のようになっている自分としては安心して任せられません。
非常に残念ですが、医療器具としてメガネを捉えることが出来ていないんではないでしょうか?
メガネの出来ひとつで体調が悪くなったりすることもあるのですから、もう少しガンバッテ欲しいというのが本音。

せっかくなのでこの件の問題点について分析していきましょう。

まず最初の問題点はレンズの度を測定する機械でミスが起きている点です。
データがプリントアウトされる機械ですから人為的な記入ミスとは異なる点で問題です。
この店舗ではどうやら全員に検眼は行っていません。
そうすると過去の顧客データまたは現在のレンズを測定してそのまま作成するケースがあるわけです。
ところが自分の時に、レンズの測定ではミスが起きているわけです。
そうすると自分が測定を行った同じ日にレンズの測定データを元にしてメガネを作った人は度がずれている可能性があるわけです。
つまり故障の有無を含め、レンズの度を測る機械の信用性を再度確認する必要があるわけですね。

第二の点は、わざわざ検眼を行ってレンズデータとの差異が出ているのに、対応を誤った点です。
レンズの測定で機械が間違うことも有ると認識していれば、再度の測定なり患者との相談なりが出来るはずです。
その場で行った検眼のデータでなく機械測定のデータを採用するならばそれなりの根拠が必要です。
機械の測定を信頼しすぎて、確認やコミュニケーションを怠ったヒューマンエラーとも言えます。
このあたりはキチンとマニュアル化してレンズの再確認なり、顧客へのインフォームを行う等の対応なりをきちんと入れるべきでしょう。

第三の点、これが一番自分が腹が立ったとこですが・・・
店員さんの「いかが致しましょう」以下の対応です。
今回の場合、今のメガネと同じ度で作るという契約に従ったものが出来ていない訳です。
この状態で顧客に「いかがでしょう」と聞くのは最もダメな対応です。
少なくとも
「申し訳ありませんが作り直しをいたしますのでお時間をいただけないでしょうか?」
と始めるべきでした。

格安店ですから数をこなすというのは解るのですが、いろんな部分で対応マニュアルが不十分です。
フレーム自体は非常に良いものが出来ているし。
せっかく好感を持てる店舗なのにもったいないと感じました。




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