まほろばの里・太宰府で～【修祓（しゅうばつ）式】

　　　　　　　　　　　　

爽やかな秋空の下、太宰府天満宮・拝殿で厳かに、御祓いを拝受して
「西日本吟詠会」の今年度・修抜式が執り行われました。

折りしも特別合格祈願大祭中でもあり、お日柄も良く学業祈願・
一級建築士合格祈願・・・などなど、沢山の祈願者で賑わっていました。
去る９月１４日に行われた「奥伝・皆伝授伝審査」を、めでたく合格した
２０余名の方々と共に拝殿に上がり神妙な面持ちで、
御祓いの開始を待ちました。

　　　　　　　　　　　

一般参詣者の中から、しきりに聞こえて来る、お宮参りらしき赤ちゃんの
泣き声を聞きながら想いは遥か遠く３０数年前、初めて我が子のお宮参りに
参詣した頃にタイムスリップしていました～・・・

走馬灯のように廻る想い出に浸る間もなく、ド～ンと響く和太鼓の音と共に
神主さんの登場で低頭のうちに、のりとが始まりました。
２０分？余りの、御祓いの儀の後、久々の長い正座に痺れた足で拝殿から
降りる階段に、手摺の存在を、とても有り難く感じました。
１０段足らずの階段ながら板幅が狭く傾斜が急で、バリアフリーとは
程遠い建築に、いにしえのゆかりを覚えました。


痺れた足で石畳を踏みながら本殿脇の『宝物殿』前に移動して、恒例の
記念撮影は、喧々諤々？のうちに全員揃って『ハイ・チーズ！』・・・
ココでは、大河ドラマでお馴染み・龍馬も登場する【太宰府幕末展】開催中でした。

　　　

帰路、太宰府の街並みを少し外れた人通りの静かな、隠れ家風お食事処
【お茶茶】で、お祝いの会席を御馳走になりました。



窓辺でガラス越しの風景を眺めながら、ボ～ッと時の移ろいを愉しんで居たくなるような
素敵なスポットでした～・・・

　　　

折り良く師匠の恩師にも同席頂き、孫弟子に当たる自分の存在に不思議な
御縁を感じていると、『詩吟の〇〇先生では～？』・・・と、思いがけなく
店内スタッフの方から師匠に御挨拶です。
何と２０代の若さから長年、詩吟を続けて優秀でありながら辞められてしまい、
師匠の印象にも奥深い存在感のある方だったようです。

【修抜式】の佳き日、私が入会した頃に片や詩吟を辞められたと言う方との
奇遇な出会いに御縁を感じ、吟詠復帰を、お薦めして又の再来を約束、『お茶茶』を
後にしました。

思えば、入会後この９年余り・・・私にも２度ほど詩吟の継続を躊躇した時期がありました。
６０代の若さで母が他界した後、体調崩した独身の弟や父の看護などで詩吟どころでは、
なくなってしまい、暫く教室も休んで詩吟からも遠ざかってしまいましたが、心優しい
師匠のお蔭で今日が迎えられた気がします。

こうして、実力は勿論の事、人間性にも素晴らしいメンターとの出会いで継続する事が
出来た詩吟・・・間もなく迎える１０年の壁を越え、雅号に頂いた【峰】を目指して
益々の研鑚に努めたいと思います。