「新聞の話なんてだれもしていませんよ。新聞じゃなくて、ユーチューブに出てるんですよ、あなたが」(T・ベルメッシュ『帰ってきたヒトラー』)
ドイツで240万部のベストセラーになった原作小説の映画化『帰ってきたヒトラー』は、現代にタイムスリップしたアドルフ・ヒトラーが、ヒトラーのモノマネ芸人として大衆の心をつかみ、やがてカリスマ性を発揮して民衆を扇動していくさまをシリアスな笑いを絡めて描いています。
原作と映画はいろいろ異なるわけですが、ヒトラーになりきった主演男優が実際の町を歩き、実在の政治家や有名人に出会い、議論するアドリブシーンが圧倒的でした。
この作品は俳優が演技するドラマパートと、どっきりカメラ的なドキュメンタリーパートで構成されています。
圧巻はこのドキュメンタリーパートでしょう。主演のオリバー・マスッチが、完全にヒトラーになりきって、ベルリンなどの街中に現れ、市民と交流し、ナチスに共鳴する極右政党にアポなしで訪問していきます。台本もなくすべてアドリブ。ヒトラーがカリスマを発揮して、どうやって人々の心をつかんでいったかを、リアルタイムで見るかのようでした。笑いながら最後はゾッとさせ、考えさせる問題作でした。
ドイツで240万部のベストセラーになった原作小説の映画化『帰ってきたヒトラー』は、現代にタイムスリップしたアドルフ・ヒトラーが、ヒトラーのモノマネ芸人として大衆の心をつかみ、やがてカリスマ性を発揮して民衆を扇動していくさまをシリアスな笑いを絡めて描いています。
原作と映画はいろいろ異なるわけですが、ヒトラーになりきった主演男優が実際の町を歩き、実在の政治家や有名人に出会い、議論するアドリブシーンが圧倒的でした。
この作品は俳優が演技するドラマパートと、どっきりカメラ的なドキュメンタリーパートで構成されています。
圧巻はこのドキュメンタリーパートでしょう。主演のオリバー・マスッチが、完全にヒトラーになりきって、ベルリンなどの街中に現れ、市民と交流し、ナチスに共鳴する極右政党にアポなしで訪問していきます。台本もなくすべてアドリブ。ヒトラーがカリスマを発揮して、どうやって人々の心をつかんでいったかを、リアルタイムで見るかのようでした。笑いながら最後はゾッとさせ、考えさせる問題作でした。