新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

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ダーシェンカとのらくろ

2012年09月28日 | 読書
以下はとある掲示板に書いたものの再録。

チャペックの『ダーシェンカ』で、帽子の中に入った子犬の写真があった。今ならよく写真サイトある絵だろうが、『のらくろ』番外編の子犬時代を描いた戦後作品……『わがはいはのらくろである』だったか……の扉絵と、なぜかそっくり同じ構図。

前衛芸術集団マヴォに参加し、小林秀雄の義弟でもあった田河水泡は、当然チャペックの名は知っていただろうな。ロボットの語源になった『R.U.R』は翻訳・上演は1924年、『ダーシェンカ』の本邦初訳の『小犬日記』刊行が1938年。

チャペックは『山椒魚戦争』などの痛烈なナチス批判で、ゲシュタポ内で「チェコ第二の敵」とされた。同じチェコ系作家で、ヤン・ヴァイスの『迷宮1000』も忘れがたい名作。

捨て犬だったのらくろの最初の記憶は、川に流されているところだった。このエピソードは、『じゃりン子チエ』の番外編『どらン猫小鉄』の小鉄に設定に受け継がれている。

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