仕事のブックレビューのネタ探し。通常3~5冊だけれど、その3倍か4倍読まないといけない。
仕事で読む本、ブログで取り上げる本、ふだん読む本はちがう。本音と建て前? それもあるけれど、料理人さんだって、お店で出す料理、まかない飯、家の献立がちがうような感じかな。
さて、ビジネス書を取り上げたいのに、決まらない。もともと好きでないからなあ。気になる『デフレの正体』を本屋に探しに行く。そこぽん(すぐそこにある本屋。無理があるな)には置いてなかった。20万部、13刷のベストセラーだぞ。配本の関係だろうか。ついつい別の本を買ってしまう。
(1)橘玲『マネーロンダリング入門』(幻冬舎新書)
(2)芹沢一也『暴走するセキュリティ』(洋泉社・新書y)
(3)竹田青嗣『中学生からの「超」哲学入門』(ちくまプリマー新書)
(1)は壊滅の危機の山口組防衛のため……ではない。素敵なマネロン、夢のタックスヘイブン。
(2)は『思想地図β』を読んでから、公共空間におけるセキュリティについて考え中のため。フーコー派のアクチュアルな論客。「下からの権力」は重要な指摘。
(3)の竹田青嗣さんの本も久しぶり。立派にならはって、うるる(近所のおばちゃん気分)。学生時代のパニック障害について書いているのが目に止まる。哲学の始原もまた「自我の不安」なのだ。
その夜は2ヵ月ぶりに、そこブー(すぐそこにあるブックオフ。だんだん無理が出てきた)にも立ち寄る。あまり利用したくはないのだが、最近は本のライフサイクルが短すぎる。出版時に気になったけれど買い損ねた本はここでゲットすることが多い。知らない作者を試しに読んでみる時にも便利。
(4)西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(理論社YA新書)
(5)NHK「無縁社会プロジェクト」取材班『無縁社会』(文藝春秋)
(6)森薫『乙嫁語り』 (BEAM COMIX)
(7)MATSUDA98 『鉄道むすめ ~Terminal Memory~』(電撃コミックス)
(8)私屋カオル『こどものじかん』7(アクションコミックス)
(9)云熊まく+綾見 ちは『ひぐらしデイブレイクPortable』(角川コミックス)
(4)はとてもいい本だな。ギャンブルで学んだこと。それは人生だって勝つより負けることの方が多いって話がいい。どうやって折り合いをつけるかだ。
(5)はまさに当該だなあ。「死後1週間程度で発見してもらえるような、静かだけれど寂しくもない場所」と今のアパートはリクエストしたものだ。長生きはしたくないが、簡単に死ぬこともできないので、老後に備えて何かテクや資格を身につけたいなあ。でも介護要員はやっぱりメイドロボがいい(執事ロボもね)。妄想具現化だ! 日本の技術力とヲタクのアホ力を結集すれば何でもできる……のか?
(6)は久々にさわやかなマンガを読んだ。絵もきれい。ストーリーもおもしろい。キャラも魅力的。ヒロインのアミルがいいなあ。作者いわく「明日死んでも悔いのないキャラ作り」。これは大事なこと。弓が上手で姉さん女房、なんでもさばけて野性的、強いのに乙女で、天然だけどお嬢様。『エマ』も読んでみようかな。
(7)は銚子電鉄駅務係(ぬれせんも焼く)・外川つくしラブ。あのたい焼きも出てきてうれしい。広島電鉄の鷹野みゆきちゃんもいい。すてきな広島弁。先輩運転士もかっこよすぎる。広島の路面電車が、原爆投下後3日後には復旧していたことを初めて知る。運行を支えていたのは、戦地に行っていた男性にかわり、女性運転士たちだったという。広島はいつか住んでみたいな。
(8)はあまり好きな作品ではない。しかし続きは気になる。黒ちゃんは好きだけど、りん、うさみみが好きになれない。この作品はだめな大人たちのほうがかわいい。新入生に弄られ倒しの白ちゃんがラブリー。あのおしりには思い切り顔をうずめてみたいものです(捕まります)。ショートカットもよく似合う。宝院のぜいにくもマニアックでいいんじゃない?
(9)の原作をファンは略して「ひデブ」というらしい。鬼曝し編の公由夏美ちゃんが出てきたのが、少しうれしいかな。しかし中途半端かなあ。三四さん×羽入の関係を軸に展開したらいいのに、散漫で拡散してしまった。全員に見せ場を作りたい気持ちもわかるけれどね。
その日に買った本を読んでいたら午前4時前。翌朝は寝坊。ひー。久々に朝から走った(200メーターほどだが)
昼休み、あぽん(すぐそこにないので歩かねばならない本屋。もう無理ぽ)まで出かける。ようやく目標物捕捉。
(10)藻谷浩介『デフレの正体』(角川oneテーマ21)
(11)セオドア・グレイ『世界で一番美しい元素図鑑 』(創元社)
(12)内田 樹+高橋 源一郎『沈む日本を愛せますか?』(ロッキングオン)
(13) 諫山創『進撃の巨人』(2) (少年マガジンコミックス)
(10)はあと5年、10年は使えそうな気がするな。経済を動かしているのは景気の波でなく人口の波。これは「人口減少経済の新しい公式」も指摘していた。政府や地方自治体のスリム化、付加価値率の向上などは共通しているが、新自由主義には賛同しかねた。こちらはまだ地に足が付いている気がする。
(11)は衝動買い。理数系は全然だめなのに、きれいな図鑑が好き。左ページに純粋状態の元素を、右ページに解説および特徴的な化合物・応用製品。このレイアウトの欠点は、金・銀のようなメジャー元素は、写真だらけで文章が少なくなり、アクチニウムみたいな実用途のない元素は文章だらけになる所。iPad版が先行したそうだ。周期表からワンタッチはおもしろい。
(12)は最初から笑わせてくれる。テーマはさらば自民党なのに、やる気のない二人。インタビュアーの渋谷陽一に「働けよ」と突っ込まれている。自民党を語る言葉がない。政治がだめなのは政治家や政党のせいでなく、日本語が政治を語るのに向いていないというのは重要な指摘。「日本語でロックできない」という議論にも通じるね。宇多田ヒカルもいうように、英語ならバッチリ決まるのに、日本語ではおちゃらけてしまう。自民党には理念などない。実体だけなのだ。その自民党政治の本道が小沢一郎か。日本国憲法前文は、例外的な政治言語。あれも舶来物。せめてカステラや天ぷらやホットケーキのように定着すればいいんだけれど、先は長いなあ(短いというべきか)。
(13)はこんなやつらと、こんな軍隊や装備で戦うのはいやだなあと心から思ったことだよ。村上春樹の「卵と壁」のたとえを思いだした。巨人は壁を壊して侵入してくる側だけれどさ。作者はジャンプ志望だったらしいけれど、マガジンがあってよかったね。ジャンプならひどいことになっていたろうなあ。
仕事で読む本、ブログで取り上げる本、ふだん読む本はちがう。本音と建て前? それもあるけれど、料理人さんだって、お店で出す料理、まかない飯、家の献立がちがうような感じかな。
さて、ビジネス書を取り上げたいのに、決まらない。もともと好きでないからなあ。気になる『デフレの正体』を本屋に探しに行く。そこぽん(すぐそこにある本屋。無理があるな)には置いてなかった。20万部、13刷のベストセラーだぞ。配本の関係だろうか。ついつい別の本を買ってしまう。
(1)橘玲『マネーロンダリング入門』(幻冬舎新書)
(2)芹沢一也『暴走するセキュリティ』(洋泉社・新書y)
(3)竹田青嗣『中学生からの「超」哲学入門』(ちくまプリマー新書)
(1)は壊滅の危機の山口組防衛のため……ではない。素敵なマネロン、夢のタックスヘイブン。
(2)は『思想地図β』を読んでから、公共空間におけるセキュリティについて考え中のため。フーコー派のアクチュアルな論客。「下からの権力」は重要な指摘。
(3)の竹田青嗣さんの本も久しぶり。立派にならはって、うるる(近所のおばちゃん気分)。学生時代のパニック障害について書いているのが目に止まる。哲学の始原もまた「自我の不安」なのだ。
その夜は2ヵ月ぶりに、そこブー(すぐそこにあるブックオフ。だんだん無理が出てきた)にも立ち寄る。あまり利用したくはないのだが、最近は本のライフサイクルが短すぎる。出版時に気になったけれど買い損ねた本はここでゲットすることが多い。知らない作者を試しに読んでみる時にも便利。
(4)西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(理論社YA新書)
(5)NHK「無縁社会プロジェクト」取材班『無縁社会』(文藝春秋)
(6)森薫『乙嫁語り』 (BEAM COMIX)
(7)MATSUDA98 『鉄道むすめ ~Terminal Memory~』(電撃コミックス)
(8)私屋カオル『こどものじかん』7(アクションコミックス)
(9)云熊まく+綾見 ちは『ひぐらしデイブレイクPortable』(角川コミックス)
(4)はとてもいい本だな。ギャンブルで学んだこと。それは人生だって勝つより負けることの方が多いって話がいい。どうやって折り合いをつけるかだ。
(5)はまさに当該だなあ。「死後1週間程度で発見してもらえるような、静かだけれど寂しくもない場所」と今のアパートはリクエストしたものだ。長生きはしたくないが、簡単に死ぬこともできないので、老後に備えて何かテクや資格を身につけたいなあ。でも介護要員はやっぱりメイドロボがいい(執事ロボもね)。妄想具現化だ! 日本の技術力とヲタクのアホ力を結集すれば何でもできる……のか?
(6)は久々にさわやかなマンガを読んだ。絵もきれい。ストーリーもおもしろい。キャラも魅力的。ヒロインのアミルがいいなあ。作者いわく「明日死んでも悔いのないキャラ作り」。これは大事なこと。弓が上手で姉さん女房、なんでもさばけて野性的、強いのに乙女で、天然だけどお嬢様。『エマ』も読んでみようかな。
(7)は銚子電鉄駅務係(ぬれせんも焼く)・外川つくしラブ。あのたい焼きも出てきてうれしい。広島電鉄の鷹野みゆきちゃんもいい。すてきな広島弁。先輩運転士もかっこよすぎる。広島の路面電車が、原爆投下後3日後には復旧していたことを初めて知る。運行を支えていたのは、戦地に行っていた男性にかわり、女性運転士たちだったという。広島はいつか住んでみたいな。
(8)はあまり好きな作品ではない。しかし続きは気になる。黒ちゃんは好きだけど、りん、うさみみが好きになれない。この作品はだめな大人たちのほうがかわいい。新入生に弄られ倒しの白ちゃんがラブリー。あのおしりには思い切り顔をうずめてみたいものです(捕まります)。ショートカットもよく似合う。宝院のぜいにくもマニアックでいいんじゃない?
(9)の原作をファンは略して「ひデブ」というらしい。鬼曝し編の公由夏美ちゃんが出てきたのが、少しうれしいかな。しかし中途半端かなあ。三四さん×羽入の関係を軸に展開したらいいのに、散漫で拡散してしまった。全員に見せ場を作りたい気持ちもわかるけれどね。
その日に買った本を読んでいたら午前4時前。翌朝は寝坊。ひー。久々に朝から走った(200メーターほどだが)
昼休み、あぽん(すぐそこにないので歩かねばならない本屋。もう無理ぽ)まで出かける。ようやく目標物捕捉。
(10)藻谷浩介『デフレの正体』(角川oneテーマ21)
(11)セオドア・グレイ『世界で一番美しい元素図鑑 』(創元社)
(12)内田 樹+高橋 源一郎『沈む日本を愛せますか?』(ロッキングオン)
(13) 諫山創『進撃の巨人』(2) (少年マガジンコミックス)
(10)はあと5年、10年は使えそうな気がするな。経済を動かしているのは景気の波でなく人口の波。これは「人口減少経済の新しい公式」も指摘していた。政府や地方自治体のスリム化、付加価値率の向上などは共通しているが、新自由主義には賛同しかねた。こちらはまだ地に足が付いている気がする。
(11)は衝動買い。理数系は全然だめなのに、きれいな図鑑が好き。左ページに純粋状態の元素を、右ページに解説および特徴的な化合物・応用製品。このレイアウトの欠点は、金・銀のようなメジャー元素は、写真だらけで文章が少なくなり、アクチニウムみたいな実用途のない元素は文章だらけになる所。iPad版が先行したそうだ。周期表からワンタッチはおもしろい。
(12)は最初から笑わせてくれる。テーマはさらば自民党なのに、やる気のない二人。インタビュアーの渋谷陽一に「働けよ」と突っ込まれている。自民党を語る言葉がない。政治がだめなのは政治家や政党のせいでなく、日本語が政治を語るのに向いていないというのは重要な指摘。「日本語でロックできない」という議論にも通じるね。宇多田ヒカルもいうように、英語ならバッチリ決まるのに、日本語ではおちゃらけてしまう。自民党には理念などない。実体だけなのだ。その自民党政治の本道が小沢一郎か。日本国憲法前文は、例外的な政治言語。あれも舶来物。せめてカステラや天ぷらやホットケーキのように定着すればいいんだけれど、先は長いなあ(短いというべきか)。
(13)はこんなやつらと、こんな軍隊や装備で戦うのはいやだなあと心から思ったことだよ。村上春樹の「卵と壁」のたとえを思いだした。巨人は壁を壊して侵入してくる側だけれどさ。作者はジャンプ志望だったらしいけれど、マガジンがあってよかったね。ジャンプならひどいことになっていたろうなあ。
あとはどーでもいいです。主人公が小学生でオナニーを覚えたあたりから、どうでもよろしい。※ま、でも、すごくシリアスな漫画だと思うし、読み続けたいですね。
「デフレの正体」は、ネットの批判よりは著者のほうが説得力あるのが面白いです。
りえぞうは誠実なのが何よりいいです。白夜書房(突撃!女子大生ルポ)のころからのファンです。
未読で一番気になったのは、(2)でしょうか。
プリキュアのコンセプトが「女の子だって暴れたい」だそうです。この例にならえば、女の子だってエッチに興味がある。そういう意味では新しい作品。
しかし「ほら、あんたたち、こういうのが好きなんでしょ」という部分が、好きになれないんですよね。漫画喫茶で、小学生女子3人が「うちらマンキツだよね」というと、大人の男たちが股間を押さえるとか。それはないだろう、と。
普通の男ならどん引きになってしまうでしょう。そういう意味ではこれぞアンチ児童ポルノの傑作といえるかもしれません。
>大人の男たちが股間を押さえるとか。それはないだろう、と。
最新刊はそんなことになっているのですか(呆)。
「そんなはしたないことを言っていて、この子らあかんのちゃうん?」と
思いますわな。
ますますフォローする気が失せちゃう。