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新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

火星人パニック 

2011年10月30日 | 革命のディスクール・断章
1938年10月30日、アメリカで火星人襲来パニック。 「シカゴのジェニングズ山天文台が火星の表面で大爆発が起こったことを観察した」 この日、CBSネットワークのマーキュリー劇場は、こう始まった。H.G.ウェルズの『宇宙戦争』原作のラジオドラマ『火星人の襲来』を放送。 「臨時ニュース」は、火星軍の襲来と、それに抗戦して敗れ、混乱するアメリカ各地の様子を生々しく実況中継した。放送の途中にはさまれた「 . . . 本文を読む

宝くじと負け札

2011年10月29日 | 革命のディスクール・断章
 一九四五年十月二九日、戦後初の宝くじ「政府第一回宝籤」発売。一枚十円で一等賞金十万円だった。  山田風太郎の『戦中派不戦日記』より。  「駅の売店デパート、タバコ配給所及び街頭いたるところに宣伝のたすきをかけ、旗を持ちたる宝クジの販売員を見る。ほんの先日まで勝札といいて売りたるものなり。一枚十円一等十万円。四等まで純綿の金巾、クジ外れ四枚にて金鵄一箱なり」  ここでも記されているように、「 . . . 本文を読む

レーニン対ウェルズ 解放された世界

2011年10月25日 | 革命のディスクール・断章
 革命ロシアを訪ねたH.G.ウェルズ(1866-1946)は、レーニンによい印象を与えなかったらしい。少なくともトロツキーはそう書いている。  以下、トロツキーのエッセイによって、ふたりの出会いを、書き留めておこう。  ウェルズがモスクワを訪問したのは、1920年から21年にかけての食糧不足の寒い冬だった。  ウェルズの描くところでは、レーニンは人なっつこく、その表情はころころ変わり、生き生 . . . 本文を読む

国際反戦デー闘争と三島事件

2011年10月21日 | 革命のディスクール・断章
 きょうは国際反戦デーだ。  国際反戦デーは、1966年10月21日に、日本労働組合総評議会(総評)がアメリカ軍のベトナム戦争介入に反対して、ベトナム反戦統一ストライキを実施し、同時に全世界の労働団体・反戦団体にベトナム反戦を呼びかけたのが始まりである。ジャン・ポール・サルトルは「世界の労働組合で初めてのベトナム反戦スト」と総評を讃えた。  この日は1943年に学徒出陣壮行会が開かれた日でもあ . . . 本文を読む

朴烈もゐたこの獄舎

2011年10月20日 | 革命のディスクール・断章
  朴烈もゐたこの獄舎の蟋蟀鳴く(野村秋介)  1925年10月20日、1923年9月に検挙された朴烈・金子ふみ子夫妻が大逆罪容疑で起訴される。  「私は日本人ですけれ共、日本人が憎くて憎くて腹のたぎるのを覚えます。私がその時たゞ目に反射されただけの出来事は、大きな反抗の根となつて私の心瞳に焼き付けられて居ります。私の在鮮中の出来事は、私をして朝鮮人のあらゆる、日本の帝国主義を向ふへ廻しての反抗 . . . 本文を読む

二つの危機と政治 ゾルゲ事件論ノート

2011年10月18日 | 革命のディスクール・断章
 1941年10月18日 70年前のこの日、リヒャルト・ゾルゲが逮捕された。  以下は、6年前書いていたゾルゲ論ノートの再掲。  ゾルゲと尾崎秀實というふたりの人物の関係を軸に、ナチズムとボルシェヴィズム、大東亜共栄圏と中国革命の相互関係を解読することが、その目的だった。しかし未完のまま終わっている。  最初に、本論から外れるが、二つのエピソードを書き留めておくことにする。  一つのエピソー . . . 本文を読む

エンゲルスの文章教室--エルフルト綱領批判

2011年10月14日 | 革命のディスクール・断章
 1891年のこの日、ドイツ社会民主党がエルフルトで党大会を開き、「ゴータ綱領」を破棄して、マルクス主義の立場に立脚した「エルフルト綱領」を採択する。  起草はカウツキー。理論的部分では階級闘争,国際的連帯による社会主義社会建設を提唱したが,現存秩序内での漸進的改革など具体的要求部分との矛盾をエンゲルスが批判したことで知られる。  「こんどの草案は、いままでの綱領[ゴータ綱領]と . . . 本文を読む

革命未だ成らず --辛亥革命論ノオト

2011年10月10日 | 革命のディスクール・断章
 きょうは辛亥革命100周年。10・8羽田闘争と同じく、6年前のノートを再録しておきたい。当時品切れだった『三民主義』岩波文庫版は近年復刻され、入手も可能なようである。  1911年10月10日、辛亥革命 。  唐突なようだが、重信房子さんには、三人のお子さんがいる。長女は命(メイ)、二女は革(あらた)、長男は強(つよし)。三人そろって「革命強し」。すばらしい。メイさんの生まれた5月(May . . . 本文を読む

10・8羽田闘争--同志山崎博昭の死

2011年10月08日 | 革命のディスクール・断章
   十月の死    どこの国 いかなる民族    いつの希望を語るな    つながらない電話や    過剰の時を切れ    朝の貧血のまわる暗い円錐のなかで    心影のゆるい坂をころげくるアジテーション    浅い残夢の底    ひた走る野    ゆれ騒ぐ光は    耳を突き    叫ぶ声    存在の路上を割り走り投げ    声をかぎりに    橋を渡れ    橋を渡れ    「橋上の声」 . . . 本文を読む

天皇および国家の死滅に向けてのメモ

2011年09月13日 | 革命のディスクール・断章
 石井良助『天皇 天皇の生成および不親政の伝統』が、最近講談社学術文庫から復刊しました。いずれ感想をまとめてみたいけれど、まず歴史好きには無条件におもしろい本です。  右翼ラディカリズムが求めた天皇親政は、歴史的にはあくまでも例外状況。「不親政」「刃に血ぬらざること」が天皇統治の伝統だという議論は、象徴天皇=国民統合のバックボーンになっきてました。  実際の天皇がどうだったのかは、もっと突っ込 . . . 本文を読む