みちくさをしながら

いろいろあって、生活を見直している日々。

辰砂(Cinnbar)

2006-01-28 16:30:22 | 鉱物標本
産地:Nikitovka鉱山、ウクライナ/標本の大きさ:7mm

HgS/六方晶形/硬度2~2.5/比重8.0~8.2/劈開・完全/硫化鉱物

古くから朱色の顔料や水銀の原料として利用されてきた鉱物です。
また、不老長寿の霊薬として道教の神仙術や仏教の密教秘技に重用されたりしてきました。
そういえば、「ガラスの仮面」で劇中の紅天女の里にもこれが産出してました(笑)
千年の紅梅と辰砂。
まさしく紅天女にふさわしいイメージですが…。

辰砂は加熱すると、酸素と反応して水銀蒸気と亜硫酸ガス(二酸化硫黄)に分離します。
HgS+O2→Hg+SO2
この水銀蒸気を冷却凝縮させることで水銀を精製するわけです。

それより何より、『ガラスの仮面』。本当に最終回まで読めるようになるんだろうか?
(『ガラかめ』も、もう20年のお付き合いになりましたなぁ)

さて、この標本ですが、貫入式双晶となっています。
二つの結晶が60度ずれて組み合わさり、キリの先のような形を作っています。
色も暗い金属光沢ですが、所々鮮やかな朱色が見られます。