KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

「咬ませ犬」「60歳からの手ぶら人生」

2017年11月20日 | 
最近読んだ本。

 
 
「咬ませ犬」後藤正治・著 ☆☆☆
 
 どんな世界にも陰日向がある。
 これは厳しい勝負のスポーツの世界で、陽に当たることなく、それでも一所懸命もがく男たちの物語(ノンフィクション)。
 ボクシング、野球、競馬、ラグビー、登山とジャンルは様々だが、やはり表題作となる一人のプロボクサーの話が良かった。
 後半の「ザイルの彼方」。名クライマー、近藤国彦氏と山本一夫氏の友情も素敵である。

「60歳からの手ぶら人生」弘兼憲史・著 ☆☆
 
 「島耕作」シリーズで人気の漫画家によるアラ還世代への人生指南書。
 けっこう売れているらしく、自分もそろそろそういう歳なので、興味をもって拝読する。
 「持ちものを捨てる」「友人を減らす」「お金に振り回されない」「家族から自立する」など、基本的には断捨離の姿勢で、これには共感した。
 ただ内容的には、なるほどと頷かせるものもあるが、例えば「友人を減らす」と言ってもまた違う別の付き合いを増やしたり、「余計な金は持たない」と言いながら貧乏ではできないライフスタイルを提案したりで、ちょっと矛盾も感じた。
 結局は漫画の「島耕作」と同じで、何事もそんなにうまく行くのかなぁと最後は少し冷めた目で読んでしまい、ま、時間はあるので、あとはそこそこのお金と健康があればと、当たり前の結論に落ち着く。
 これからは人生百年時代。たしかにフルタイムで働いている時代と引退後では、流れる時間のスピードも違うだろう。
 自分としては、最後はあらゆる「しがらみ」から解放されて、「世界のこんなところに日本人」的な感じでカナダの山あいとか南の島でひっそりと余生を過ごしたい。
 まぁ難しいだろうけど。


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