
東京は雪の予想の月曜日、


東海道線で、
夏目漱石の時代は東京から湯河原まで半日ほど掛かった。
府川辺りで漱石の乗った蒸気機関車はエンストを起し、
乗客が降りて機関車を押した。
なんだかのんびりした話、
湯河原は雪、、
朝方沢山降ったそうで、
山は雪化粧、
山歩きをしようにも積雪の為、
余り上まで行けず、
春先の土肥の山の頂上は眺めがまことにいい、
空気が澄んで、綺麗
しかし、
諦める。
湯河原駅からバスで箱根方面のバスに乗る。
バスを不動の滝で降りる。

夏目漱石最後の小説
『明暗』で
漱石の頃はこの滝、
三筋の滝だった。
今では二筋、一筋、
不動の滝から少し下る。

藤木橋を右に大きく曲がり、
また左に曲がる、
青木荘の前を通り、
山道を万葉の湯までの山道、、
足元が泥濘(ヌカルミ)、
やっとの思いで万葉の湯、
そこを千歳川沿いの散歩道を下る、
川は木々に覆われまさしく木のアーケード状態、
雪で木々達が濡れているせいだろう、
いつもにまして木々の香りが湿っていい感じ、、
マイナスイオンを感じる、
深呼吸すると清清しい、、濡れた散歩道を抜けると、
通りに出る。
道路の反対側に『酒屋の灘屋』が見える、
店に入ると、若女将の親しげで元気の良い声が聞こえた。
いつものように、一通り、酒を眺めまわし、
利き酒、
この灘屋さんのテーブルはなんだろういつも妙に落ち着く、
今日の酒、

①、初亀醸造の『亀』、、、3年熟成の為、深みが実にいい感じ、あとを引く旨さ、
②、初亀醸造の『初亀』、、、すっきりした大吟醸、飲み易さ、美味しい、
静岡の岡部の酒、質の良い山田錦を35%まで精米した亀は美味しい、
ちなみに
『南アルプスの伏流水で仕込まれる酒は数あれど、
このお酒にかなうお酒はそうないはずです。
米は山田錦を使用し35%まで精米、
梨のようなフルーティーな香りで、
酸が少なく、
ぴりりと尻上がりで粋な味わいです。
初亀醸造様は早くから吟醸の販売をされており、数々の鑑評会で1位に輝いています。
純米大吟醸 初亀 亀 は、初亀醸造代表作でもあり、
地元でも入手困難な、極めて人気の高いお酒です。』・・・・・との事です。
③、神奈川の酒 『隆』 地元の足柄米を使った日本酒、
川西屋酒造店(神奈川県足柄上郡山北町)の気合の入った手造りの酒、
さて、ここで初めて見たチョコレートビール
頂いてみた、
味は黒ビールに少しチョコが入っている感じ、、
いつもながらにここの女将さんは凄い、、
商品をよく熟知している、
蔵元もこのような人がお酒売ってくれると造り甲斐が有ると云える。

女将の勧めで『上野屋』さんの風呂へ、
江戸時代からの温泉宿、、
源泉上野屋は創業三百余年を数え、
その昔、
水戸光圀公立ち寄りの湯といわれる歴史を誇る宿だそうで。
敷地内の二本の源泉は良質で湯量も豊富。
古風で鄙びた情緒有る二階建ての宿、
不完全燃焼の石油ストーブの二酸化炭素の臭いが鼻につくが、
これもこの建物雰囲気に馴染んでいる、
夕暮れ時の旅館、
応接間のような待合室のようなスペースがとても懐かしい感じ、
ひょいと夏目漱石が今にも出来てきても不思議ではない錯覚を覚える、
でも我等は泊まるには敷居と値段が高い、
温泉だけ頂いて、いざ、秀寿司へGO~~~、