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日記(3.27)絶滅動物

2018-03-27 07:31:21 | 日常
3月27日  (火曜日)   晴れ

動物学者の今泉忠明さんの著書『絶滅動物誌』を読むと、
人類がいかに多様な生物を滅ぼしてきたかよくわかる。

かつて北大西洋上に集団で生息していた、
ペンギンそっくりのオオウミガラスも、今は剥製が残るのみである。

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▼探検家に羽毛の有用性と卵のおいしさを知られて、運命が変わった。
 群がってきたハンターたちに、巣は破壊しつくされた。
 1844年6月3日、最後のオオウミガラスが殺された日付までわかっている。
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▼ケニア中部の自然保護区で19日、キタシロサイの地球に存在していた最後の雄が病死した
 45歳、「スーダン」と名付けられていた。
 同じ保護区に2頭の雌がいるだけである。
 子孫を残すには、遺伝子を利用した体外受精に頼るしかない。

▼1960年代には、アフリカ中部で2000頭以上のキタシロサイが確認されている。

 角の存在が不幸を招いた。
 70年代からベトナムや中国で、漢方薬として珍重されるようになったからだ。
 闇市場では1キロ当たり、日本円で800万円以上の高値がつくとあって、
 密猟が横行してきた。「スーダン」も安全のために、角を切り取られて保護されていた。
 キタシロサイに限らず、すべての種類のサイが、絶滅の危機にさらされている。
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▼今泉さんは、児童書としては異例のミリオンセラーとなった
ざんねんないきもの事典の監修も担当している。
 サイの角についても、興味深い記述がある。


 髪の毛や爪と同じ成分でできている、「ただのいぼ」にすぎないというのだ。
 つまり漢方薬といっても、「そのへんのおじさんの爪をせんじて飲むのと大差ありません」。

▼なんとおろかな理由で、サイの命を奪ってきたことか。
 人間こそ、「残念な生き物」にほかならない。
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