今日は、梶田隊員が奥秩父の椹谷で亡くなって3年目です。
いつも、梶田さんは実は生きているのではと勘違いするほど、いまだに私たちの中に圧倒的な存在感で梶田さんのエネルギーが息づいている感じがします。
クーラカンリについて、最近は聖山の意味を考えています。
地元にとって信仰の対象とする山に、外国人が入り込んで、頂上に立つことは、彼らにとって何の意味があるだろうか。
現金収入と信仰心と、ザリ村の住民たちが、本当に快く迎えてくれるならば、再挑戦もありかと思います。しかし、彼らがそれを良しとしないならば、誰もあの山に触れるべきではないであろうと思う気持ちもあります。
いずれにしても、ザリ村には訪れたいと考えています。
2008年10月1日に発生した雪崩事故から2年の今年も、もうすぐ終わります。
今年は、登山隊長の高橋がラサを再訪し、連絡官のノルブ氏に改めてお礼を言うことができました。
また、上海の森本志天氏には、高橋のラサ行きにおいて言葉に尽くせないほどのご協力をいただきました。
今年も多くの方に励まされて過ごすことができました。
本当に、ありがとうございました。
各隊員は現在、事故を大きな教訓として、再び山に向き合っています。
隊員の桜井は、愛知県の登山用品店「穂高」にて、元気に山と関わり続けています。
三戸呂今年、マッキンリーに登頂し、来年はアコンカグアと再度マッキンリー登山を予定しています。
高橋は、勤務先の部活指導で、登山における事故回避の啓蒙に取り組んでいます。
志賀医師は、日本登山医学会の中心メンバーとして活躍されています。
来年も、3人の山への情熱を胸に、安全に留意して山にかかわっていきたいと思います。