システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に。最近、歩き旅の話題も。

(2023.10.25) 図書館総合展2023 サンメディア主催フォーラム

2023-11-29 21:43:50 | イベント参加
オンラインで事後に公開(申込者限定)いただいた動画を拝見しました。
個人的に関心を引いたところだけメモします。

テーマ
「ディスカバリーサービスは図書館に不可欠なインフラとなったのか?
 - 図書館員と考えるSummonの現在地」

■「Summonで始める情報探索」(聖路加国際大学 学術情報部図書館 佐山 暁子 氏)
*聖路加国際大学 学術情報センター https://car.luke.ac.jp/

・トップの検索窓をOPACからディスカバリーに変更したが、特に混乱なかった。
 #意外な結果。混乱がなかった理由も聞きたかったところ。あるいは、混乱が運用側に伝わっていなかったとか?

・Zero Result Searches: 書誌事項の全項目など。
 #北米でも(英語圏では割とあるらしい)疑問文での検索が見られたという報告も。

・課題
- 気軽に使える一方で、図書/雑誌の区別ができないままだと、資料入手にハードルがありそう。
- 電子ブックへの誘導

■「Summonを伝える3つの工夫」(国際基督教大学 図書館 長濱 崚平氏)
*国際基督教大学図書館 https://www-lib.icu.ac.jp/

(1) 理由は短く、活動(実習や意見交換)は長く
・オリエンテーションにて
- 最初はOPACを説明。
- 1年生後期にSummonの概要を説明。
- 詳細は2年生で。研究テーマが未確定の時期で、広く検索できるSummonを照会する。
- 説明と活動パート。活動では、グループ内で情報共有、意見交換。その中で気付きがあるとか。

(2) 授業の課題に直結する内容
・絞り込み: 論文を書くときは、検索対象を論文に絞り込みできますよ。
・Quick Look: テーマ決定するとき、先行研究を何本も見る必要がある。この機能で効率的に(アブストを見るなどして)文献の確認ができますよ。

 #3つ目のことも含めて、長濱さんは研究のプロセスを把握されていると思いました(私の大学院経験から)。それを説明内容に反映していると思いました。

(3) 検索方法より、検索の考え方
・例えば、学生が「"TikTokが人々の幸福感に及ぼす影響"を調査した文献ないかな…と。
 →"Research on xxx" と検索する人も。あまりヒットしない。
 →単語(余計な単語や前置詞)を省く
 →類語に変える。
 →概念(上位・下位・並列)を変える。
  例)TikTok → Social Media (上位概念)
        → Instagram(同種のサービス)
・概念を変えるということが最初はできない学生も。
・例えば、これによって
 Instagramについての文献はあった
 → TikTok については無かった
 → 研究の新規性となる

 #最後の点は、私も修論の時に経験しました。ディスカバリーについての(例えば、ユーザ調査の)研究は、国内ではほぼなさそう →OPACについてのユーザ調査は(だいぶ前に)あった、など。
 #こうして改めて説明いただくと、どなたかにアドバイスするとき、自分の経験とつなげることができます。
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