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とね日記

理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。
量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

圏論の歩き方(日本評論社)

2015年12月13日 17時00分43秒 | 物理学、数学
圏論の歩き方(日本評論社)

内容紹介:
数学のみならず、物理学や計算機科学等、周辺分野との共通言語として注目が集まる「圏論」。その基礎と応用事例を紹介する。
2015年9月刊行、295ページ

編者について:
圏論の歩き方委員会
新井迅(北海道大学大学院理学研究員)
一宮尚志(岐阜大学医学部)
浦本武雄(京都大学数理解析研究所)
西郷甲矢人(長浜バイオ大学)
蓮尾一郎(東京大学大学院情報理工学系研究科)
Piet Hut(プリンストン高等研究所学際研究プログラム)
春名太一(神戸大学大学院理学研究科)
平岡裕章(東北大学原子分子材料科学高等研究機構)


理数系書籍のレビュー記事は本書で289冊目。

詳細を気にせず全体を俯瞰するという理解のしかたがある。本書はまさにそのような本だ。これは入門書の入口に立つための本で、圏論を理解できるのだと思って読むとあてが外れる。

現代数学は集合論をベースに構築されているが、圏論は数学的構造とその間の関係を抽象的に扱う数学理論のひとつで、集合論に置き換えられ、補完するものと考えられている。数学としての抽象度はとても高い。

先日書いた「数学の大統一に挑む:エドワード・フレンケル」の記事では数学の異なる分野、そして量子物理学の間のつながりがラングランズ双対群で示されているという予想を紹介した。圏や層、関手などもウィキペディアの「ラングランズ・プログラム」という項目を読むとわかるように関連を持っているようだが「圏論の歩き方(日本評論社)」を読んでわかるのは圏が数学、物理学、計算機科学そしてもっと広い分野に共通して存在する概念、言葉であるということだ。

本書を読んで圏論は1960年代に登場して発展して、そして流行っていった「構造主義」と似たような流行り方だと思った。広義の意味での構造主義は数学、言語学、生物学、精神分析学、文化人類学、社会学などの学問分野のみならず、文芸批評にも及んでいる。現代思想に端を発しているから(ブルバキ流の)数学の基盤となってはいるが全体的には「方法論」であり、曖昧なものだ。それに対し圏論の出自は数学だからもともと厳密に定義された概念である。


圏論の入門書の入口に立つための本とはいえ笑ってしまうほどよくわからなかった。以下に目次や章のあらましを記載しておくが、僕が理解できたのは第1章から第5章まで。そして第6章は途中からちんぷんかんぷんになった。

第7章から第11章はページを開いたとたんに「あ、こりゃだめだ。」とあきらめてしまう始末。第12章で少し持ち直したかなと思ったら第13章の最後のほうで挫折。第14章から第16章は「なんとなく」読むことができた。そしていちばんためになったのは第17章の「圏論のつまづき方」。なぜこの本がこれほど僕の理解を超えていたのかがよくわかったし、これからどのように学べばよいかのヒントを与えてくれた。

これほど難しい本でありながら最後まで読み通せたのは「座談会」の章があること、そして解説の章の最後には「Q&A」が設けられていることだ。これらを読むとその章がどれだけ難しいことを言っているのか、理解できなくても仕方がないのだなと自分の頭の悪さを責め、さらに難解な章に入って苦しむという悪循環から解放してもらえるからだ。

いくつかの章は理解できたので「まぁ、今回はこれでよし。」ということにしておこう。


そのようなわけで目次レベル、概要レベルでもここに書いておくことはこの本を読んでみようかと思っている方に対して少なからず意味があると思う。

圏論の歩き方(日本評論社)



第1章:[座談会]圏論と異分野協働

- Adventures of Categoriesプロジェクト
- 「暗黙の知」を伝える
- 「暗黙の知」を伝えるための戦術論
- 圏論と「暗黙の知」
- 圏とは何か?
- なぜ圏なのか?--「使える共通言語」として
- (思ったよりも)ローコスト、(経験的に)ハイリターン
- 本書について--異文化協働、やってみよう

第2章:圏の定義(矢印でいろいろ書いてみる)

蓮尾一郎(東京大学大学院情報理工学系研究科)

圏論を「使う」うえで必要になる暗黙の知識を、教科書的でなく、ざっくばらんに伝えようというのが本書の目的です。とはいってもやはり数学ですから、最初は定義からはじめます。できるだけ気持が伝わるようがんばりますが、やっぱりむずかしいので、わからなくても気にせずに後の章に進んでください。

第3章:タングルの圏

鈴木咲衣(京都大学数理解析研究所/白眉センター)
葉廣和夫(京都大学数理解析研究所)

トポロジーとよばれる数学の分野での、圏論の使い方のはなしです。第2章に出てきた例とはまったく違って、「ひもがくるくるもつれている」のが射で、「もつれたひもを連結する」のが射の合成ですね。圏論で重要な関手の概念も初登場です。

第4章:プログラム意味論と圏論(計算の「不変量」を圏論で捉える)

長谷川真人(京都大学数理解析研究所)

情報科学、特にプログラミング言語の研究における圏論の使い方のはなしです。関数型プログラミングを通して圏論に興味を持った読者の方も多いかもしれませんね。なんとびっくりすることに、話の構造が第3章の「もつれたひも」の話とおなじになるのです。圏論の抽象力って、すごいですね。

第5章:モナドと計算効果

勝股審也(京都大学数理解析研究所)

第4章から引き続いてプログラムの話です。プログラムって関数のようでいて、しかし関数でない側面(計算効果)を持っているんですね。これを表現するのが圏論のモナドという概念です。圏論の主役の一人である自然変換も初登場します。プログラミング経験がなくても(たぶん)大丈夫!

第6章:モナドのクライスリ圏(圏論による一般化とは?)

蓮尾一郎(東京大学大学院情報理工学系研究科)

本章は第5章と同じモナドという概念を使いながら、また別の現象(状態推移系の分岐)を数学的にモデルします。いろいろな種類の分岐が統一的に扱えることや、第5章の計算効果との共通点など、圏論の「旨味」が伝わるといいのですが。

第7章:表現を<表現>する話(ミクロ・マクロ双対性(1))

小嶋泉(元・京都大学数理解析研究所)
西郷甲矢人(長崎バイオ大学)

警告:この章はむずかしいです!作用素環論を基礎にした数理物理学(とくに量子力学)の話なのですが、これまでの章に出てこなかった概念がバシバシ出てきます。読者におかれましては次のことのご留意ください。
(1)全然わからなくても気に病む必要はありません。
(2)逆にわからないからこそ頭に残って、数年後、数十年後に何かの役に立つかもしれません。
(3)咀嚼に長い時間かかるものに触れることって、すばらしいことだと思いませんか。

第8章:[座談会]歩き方の使い方

第7章のあまりの飛ばしっぷりは『数セミ』編集部を戦慄させ、急遽第1章のゆかいな仲間たちが再度招集されることになったのだった…!

- なんだか全然わからないじゃないか
- 文献の「取扱説明書」
- 数学における「理解」とは?
- 圏論の気持ち・代数学の気持ち
- 圏論のできること・できないこと
- 『圏論の歩き方』の使い方

第9章:ガロア理論と物理学(ミクロ・マクロ双対性(2))

小嶋泉(元・京都大学数理解析研究所)
西郷甲矢人(長崎バイオ大学)

第7章と第8章をご覧になった人なら、この章をどのように読めばいいのか、もうお分かりですよね。ガロア理論と物理学、一見なかなか関連しなさそうなこの二つがどのような共通点を持つのか?そこで圏論の果たす役割とは?これから数十年噛み続けてもまだまだ味のするような思考の糧、はじまりはじまり!

第10章:圏論的双対性の「論理」(圏論における抽象と捨象、あるいは不条理)

丸山善宏(オックスフォード大学数理・物理・生命科学部門)

第7、9章とよく似た数学的構造が、この章では論理学の文脈で「実体」と「性質」の双対性として現れます。たとえば、「えー理想の彼氏?身体がタフで~、運動が得意で~、マメに家に来てくれて~、キッチンにも立ってくれる人がいいな」というふうに性質を列挙することで、「ゴキブリ」という実体が特定されるわけです。(ツイッターで見かけたネタです。)

第11章:圏論的論理学:トポス理論を越えて

丸山善宏(オックスフォード大学数理・物理・生命科学部門)

第7、9、10章と続いてきた「ちょっとヘビーな章シリーズ」の最後がこの章です。(量子力学や計算機科学もやるけど)哲学者でもある丸山さんは、最終的に「論理とは何か?」という問いに行き着いています。その文章の真剣さと迫力ゆえに、Q&Aで二条さんが少し腰が引けてしまっているところも見どころです。実際に話してみると、丸山さんは全然真剣じゃなかったりするのですが。

第12章:すべての人に矢印を(圏論と教育をめぐる冒険)

西郷甲矢人(長崎バイオ大学)

この本の目的の一つは「圏論が使われる現場の実況中継」ですが、著者の多くが大学の教員だという事情で、教育もそのような「現場」の重要な一風景です。学部1年生の講義内容に圏論的考え方が潜んでいることを知るのは、講義する教員の側にもいろいろなことを考えさせてくれます。まさに「教うるは学ぶの半ば」ですね。

第13章:ホモロジー代数からアーベル圏、三角圏へ

阿部弘樹(東京経済大学コミュニケーション学部)
中岡宏行(鹿児島大学学術研究院理工学域理学系)

これまでの章とはうってかわって、この章はホモロジー代数と位相幾何学という「純粋数学」的な話です。そもそも圏論が生まれる母体になった分野ですね。位相幾何学におけるホモロジー群を最初のとっかかりにして"ホモロジー"を合言葉にアーベル圏、三角圏、導来圏が構成される様子をご覧ください。

第14章:表現論と圏論化

土岡俊介(東京大学大学院数理科学研究科)

第13章に続き「純粋数学」における圏論の話ですね。「量子化」「圏論化」という近年注目のキーワードが、少ない字数の中で説明されています。また、Q&Aあたりからは代数学における「インフォーマルな気持ち」が伝わってくるように思います。こういう気持ち、特に代数学の外にいると、なかなかわからないんですよね。

第15章:圏論と生物のネットワーク

春名太一(神戸大学大学院理学研究科)

この章ではまた応用数学に戻ります。しかもその対象はなんとシステム生物学です。大腸菌の遺伝子networkの解析に圏論が応用できるなんて、圏論のイメージが少し変わって来ませんか。

第16章:[座談会]「数学本流」にはなりたくない

- あやしいプロジェクトに巻き込みやがって
- やっぱりわからなかった
- (執筆後に判明した)この本の取り扱い説明書
- 数学の舞台裏
- 使えない圏論
- 圏の定義のAha!的でないありがたさ
- プログラミング言語」としての圏論
- 「数学本流」にはなりたくない

第17章:圏論のつまづき方

この本の最後に、連載時にはなかったボーナストラックをお届けしますね。この本を読んで圏論に興味をもって「よし一つ本気で勉強してみるか!」という読者のために、圏論のテクニカルな詳細を追うにあたっての落とし穴をいくつか説明しておきます。二条さんのモデルになった一宮さんが実際にはまった落とし穴です(あはは)。

- 可換図式の「筆順」
- 圏としてのモノイド
- 自然変換:いろいろなレベルの「射」
- 図式を省略せずに書こう
- 「便利な道具」としての自然変換


圏論が影響をもつ分野は多岐に渡っているから入門するのなら自分の得意な分野から入るのがよいと思う。日本語で読める本とコメントを書いておくので参考にしてほしい。

圏論の基礎:S.マックレーン」(英語版)(英語Kindle版



コメント: 「基礎」と銘打っているものの原書のタイトルが示すとおり「数学者向け」の入門書である。少なくとも数学基礎論、代数学(群論)、トポロジーを専門書で学んでから挑戦するべきだ。本書には「サポートページ」がある。


圏論 原著第2版:スティーブ・アウディ」(英語版



コメント: これも専門家向けの入門書である。アマゾンのレビューを読むと日本語訳に難があるようなので原書で読んだほうがよいのかもしれない。本書には「解説ページ」で「正誤表」が公開されている。


理工系のためのトポロジー・圏論・微分幾何:谷村省吾」(電子版



コメント: 日本語で読むのだとしたら今のところこの本がいちばん易しい本のようだ。紙の本はすでに絶版で高値でしか買えないから、サイエンス社からでているPDFの「電子版」をお買い求めなるとよいだろう。上の「電子版」というリンクをクリックすると目次やサンプルページを読むことができる。


圏論の技法:中岡宏行



コメント: 「圏論の歩き方(日本評論社)」の「第13章:ホモロジー代数からアーベル圏、三角圏へ」を執筆された中岡先生がお書きになった入門書で、今月発売されたばかりである。内容説明には「数学諸分野で基本的な道具・言語として用いられる 圏論・ホモロジー代数、待望の現代的入門書。関手、普遍性、双対性をはじめとする基本的な概念から、森田の定理など重要な結果、導来圏の基礎までを、徹底してやさしく解説します。」とある。これを信じてよいのかどうかはまだわからないが、チャレンジできそうな気がしている。目次は「解説ページ」をご覧いただきたい。


すごいHaskellたのしく学ぼう!」(Kindle版



コメント: プログラミングに習熟している方はHaskellという関数型言語を通じて圏論を具体的に学ぶのもよいかもしれない。Haskellの入門書はここをクリックしていただくとわかるように何種類か出ているが、この本で入門するのがいちばんよいと思う。ネット上には感想記事がいくつか投稿されているのでここをクリックしてお読みいただけるようにしておいた。


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Re: 第3章の筆者の一人鈴木咲衣さんは、 (とね)
2019-01-26 00:45:30
T_NAKAさんへ

ありがとうございます。目の保養になりました!
返信する
第3章の筆者の一人鈴木咲衣さんは、 (T_NAKA)
2019-01-25 18:56:38
こんな感じの方でした。(動画をご覧ください)
http://www4.nhk.or.jp/heureka/x/2019-01-09/31/3989/1426029/

可愛らしい人ですよね。

返信する
Unknown様 (とね)
2016-02-13 13:28:30
Unknown様

Unknown様がおっしゃる「数学初学者」の意味がわかりました。大学教養課程の数学を終えたような段階ですね。ご興味をもたれている分野や「層とホモロジー代数 (共立講座―数学の魅力)」を学んでいこうとするならば、代数学(群論)と関数論の入門書、トポロジー(特にホモロジー)の入門書あたりは前もって理解しておいたほうがよいと思います。

専門書はお金かかりますよね。中古本を探すか図書館を利用して節約するのがいちばんよいですね。
返信する
Unknown (Unknown)
2016-02-13 13:17:51
数学初学者のUnknownですが現時点では群論と位相空間論で挫折したレベルです
線形代数、集合論、多変数の微積分法と一変数複素解析だけは簡単な演習問題は問題なく出来ていると思います
個人的に興味のある分野は力学系、代数幾何(数論幾何学?)、保型関数論、調和解析学辺りです
家にある数学書は共立出版のカラー図解数学辞典の2巻と基本的な線形代数の本だけですが・・金銭的に・・・
返信する
Unknown様 (とね)
2016-02-13 12:54:12
Unkown様

はじめまして。コメントありがとうございます。

この本は僕も読んでみたいと思うのですが、発売されたばかりで実物を見ていないので「数学初学者」が読みこなせる本かどうかの確実な判断ができません。もちろん圏論と関係がある内容です。内容紹介には「基本的な集合論以外の予備知識をほとんど仮定せずに」と甘いことが書いてありますが、きっとすぐ難しくなってしまうと思いますよ。
Unkown様が「数学初学者」というとき、それはどのようなレベルなのでしょうか?高校3年までの数学を理解している程度、大学教養課程の線形代数と解析学を学んだ程度、代数学(群論)を学んだ程度のうち、どのあたりでしょうか?

以下はこの本の紹介文です。

ホモロジー代数や層の理論は,今や現代数学の多くの分野の記述に欠かせない,重要な基本言語であり,現在でも拡大発展を続けている理論である。
本書では,基本的な集合論以外の予備知識をほとんど仮定せずに,環と加群の定義から始め,加群のホモロジー代数的理論,圏の一般論,抽象的なホモロジー代数の理論,層の理論について,古典的かつ基本的な事項にしぼってそれらをできる限り明快かつ簡潔に説明していく。環上の加群に特有な事象よりも,一般的に成り立つ抽象的な事象を重視する。
ある専門分野に特化した書き方はしていないが,それゆえ数学のどの分野に進むとしても役に立つ内容である。本書読了後,数学のどの分野を勉強するとしても役に立つ,数学の専門的勉強の基礎が得られるであろう。
返信する
Unknown (Unknown)
2016-02-13 12:40:46
数学初学者の自分は層とホモロジー代数 (共立講座―数学の魅力)という本から読み始めようかな思うのですが・・・
この本は圏論とは無関係ではありませんよね?
ネットの幾つかの圏論の入門的なpdf読んで挫折したのですが・・・


返信する
Re: そうですか (とね)
2015-12-18 18:09:20
アルキメデスさんへ
実際に読まれた方の感想は参考になりますね。
いま僕が学ぶとしたら「圏論の技法」、「すごいHaskellたのしく学ぼう!」、「圏論の基礎:マックレーン」の順に買っていくことでしょう。(すごいHaskellはすでに持っていますが読んでいません。)
返信する
そうですか (アルキメデス)
2015-12-18 16:27:03
竹内外史先生のより この本の方が良さそうですね
返信する
ふくちゃんへ (とね)
2015-12-18 16:26:35
ふくちゃんへ
いま読んでらいっしゃるとはタイミングが合いましたね。

マックレーンをお読みになれるレベルでしたら「圏論の歩き方」のほうも僕のように落ちこぼれることなく読めるのではと思います。

> 色々な分野の人たちで集まって、自分たちの分野でどのように使われてるのかを紹介しながら読んでました。

圏論をテーマに人が集まれるというのは貴重だと思います。数学書はひとりだけではモチベーションを維持するのが大変ですし。せめて「何かの役に立つ」ということを実感した上で学べればと僕も思います。

竹内先生の本はそのような感じなのですね。誤植のことは僕もアマゾンのレビューで知ったので、このブログ記事では取り上げませんでした。
返信する
Unknown (ふくちゃん)
2015-12-18 16:14:15
こんにちは。
『圏論の歩き方』ぼくも今読んでます!
良い本ですよね。

圏論は、具体的なビジョンを持たずに読もうととすると、
抽象的な話ばかりで気持ちが持たなくなる気がします。
学生の頃にマックレーンを読みましたが、具体例は沢山載っているけど、強烈な応用例がイマイチ見えにくく、
(数学的な内容は一部を除いてわかるけど)面白くなくなってくるので、色々な分野の人たちで集まって、
自分たちの分野でどのように使われてるのかを紹介しながら読んでました。
個人的には、圏論は(圏論自信を理解しようとして勉強するよりは)応用を見据えて、「使いながら覚える」のが、
ある意味で「良い」勉強の仕方のような気がします。

竹内先生の本は(どの本もそうですが)記述も話題も独特ですし、誤植も多く書き方も全く親切ではないので、
個人的には読むのは相当難しいように思えます(少なくとも「圏論を勉強してみよう」という初学者が読む本ではないような)。
マックレーンの本を読むと、数学基礎論との関わりについて書かれていますが、
圏論を勉強するに当たっては、そこら辺は気にしない方が良い気がしますね
(マックレーンの本も、基礎論を知らなくても読めます)。
返信する
Re: 注文します (とね)
2015-12-18 14:30:23
アルキメデスさんへ
決断なさいましたか!
hirotaさんのお一言が効いたのでしょうか??
返信する
注文します (アルキメデス)
2015-12-18 14:03:44
読みます
返信する
Re: 圏論の衝撃 (とね)
2015-12-18 11:55:54
hirotaさんへ

> 下から積み上げてきた建造物を初めて空から見た驚きみたいな…
圏論についてすごく的を得た表現ですねぇ。さすがです。

> でも圏論だけ初めての人はどうなんだろ?
これから数学を学ぶ(もはや古臭い言い方かもしれませんが)新人類の中には、圏論から先に学ぶ人もでてくるのでしょうね。旧人類の僕には想像もつきませんけど。w
集合論を基礎とする数学の構成法にどっぷり浸かってしまった旧人類には頭の切り替えは容易ではありません。(僕のことですけど。)
返信する
圏論の衝撃 (hirota)
2015-12-18 11:46:51
集合論を基礎とする数学の構成法にどっぷり浸かってた状態で圏論を知ると、あまりの違いに衝撃を受けて笑っちゃいますね。
下から積み上げてきた建造物を初めて空から見た驚きみたいな…
でも圏論だけ初めての人はどうなんだろ?
返信する
Re: う~ん (とね)
2015-12-17 22:59:15
アルキメデスさんへ
竹内外史先生の本は1970年頃に出版されたものですね。数学基礎論に詳しい先生なので読む意義はあると思います。
大学時代は数学専攻だったにもかかわらず、今の僕は物理学や数理物理に関心が寄っているので圏論に萌えられないのかも。
純粋数学好きな方には「圏論の歩き方」は向いていると思います。
返信する
う~ん (アルキメデス)
2015-12-17 22:37:18
竹内外史先生の圏論の本読み直してみようかな

絶壁ってそそられますね

戦慄とか

不可能

とか極限

とか…
返信する
Re: で (とね)
2015-12-17 22:16:07
アルキメデスさんへ
う~ん、微妙です。理解できた章についても「ふ~ん、そういうものなのか。」という感じです。
圏論を積極的に学びたいという気持があるのなら読んでおくべきだと思いますが、今のところ学んでいる物理や数学の本とのつながりが僕には見えていないのでいまいちモチベーションがあがりません。
返信する
 (アルキメデス)
2015-12-17 22:06:33
おもしろいんですか
とねさんが読む価値ありというなら

即 注文します
返信する
Re: 戦慄 (とね)
2015-12-17 20:34:15
アルキメデスさんへ
そうなんです。よくもこういう本を出してくれましたねぇ。。。という感じです。いかにも初心者受けしそうな表紙の印象を信じて買うと痛い目に合います。w
返信する
戦慄 (アルキメデス)
2015-12-17 20:28:02
数セミ編集部が戦慄したと聞くと…

怖いような見てみたいような
返信する
Re: 訂正 (とね)
2015-12-15 18:57:28
hirotaさん
失礼しました。そういうことだったのですね。
返信する
訂正 (hirota)
2015-12-15 13:11:11
圏論が不要という意味じゃないです。
圏論自体は極めて有用だと思っています。
圏の定義は「対象」と対象間の「射」から構成されてますが、本当は「射」が基本で一見圏の主体に見える「対象」は「射」から導かれるモノだった!という「圏の主体(に見えるモノ)が実は不要」の意味です。
返信する
Re: 圏不要 (とね)
2015-12-14 12:03:40
hirotaさん
不要かどうかは50年後くらいにわかるんじゃないでしょうかねぇ。(笑)
僕も今の段階では必要という感じがしませんでした。
ただ「圏論の技法」はアマゾンで現在数学書の中で売り上げ40位前後ですので難しい本のわりには注目されているようです。
返信する
圏不要 (hirota)
2015-12-14 11:44:30
圏論は大学でちょいと授業に出た程度だなー。
圏論と言いながら「圏」は分かり易くするための目印に過ぎず、本体は「射」だと気付いた程度かな。
矢印はホモロジーでメゲてしまった。
返信する

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