山楽ぶらり探訪

国のまほろば大和の山野、寺社をぶらっと訪ね歩きます。
山川草木。日々是好日。

森野旧薬園 カタクリ01

2007-04-04 18:43:29 | Weblog
森野旧薬園 カタクリ01

 森野旧薬園 国指定文化財史跡
 薬園の創始者、森野藤助翁は、元禄3年に生まれ、代々くず粉の製造で名を知られていたが薬草の研究を好愛。27歳の時、幕府(8代将軍吉宗)の御薬草見習いとして出仕、薬草御用の植村氏と難苦を共に近畿北陸の薬草を検索し採取した薬草は諸処で荷造りして幕府へ発送。以来数年にわたり採薬に従事した。幕府は採薬の功を賞し、当時漢種の貴重なる薬草種苗を下付され、藤助翁はこれを自宅裏山に植え付けたのが薬園の起源で、その後、薬園は追々盛んになり幕府薬園の補助機関となった。享保の創始以来、古文書、標本類等、殆ど残存していることはもちろん薬園そのものが昔時の面影をそのまま偲び得ることができる。(同園説明板より)

森野旧薬園 カタクリ02

2007-04-04 17:47:15 | Weblog
森野旧薬園 カタクリ02

 森野旧薬園の店舗の奧に進と同園が営む葛工場があります。その裏山の斜面に付けられら九十九折りの坂道を登るとカタクリの群生を観察することができます。

森野旧薬園 カタクリ03

2007-04-04 17:45:51 | Weblog
森野旧薬園 カタクリ03

 カタクリはユリ科カタクリ属に属する多年草。
 比較的日光の差す落葉広葉樹林の林床に群生し、早春に下を向いた薄紫から桃色の花を咲かせる。春を告げる「スプリング・エフェメラル」の一つ。葉には帯紫色の模様がある。
 早春の3~4月のみ地上部を展開し、5月上旬頃には葉や茎は枯れてしまう。種子にはアリが好むエライオソームという物質が付いており、アリに拾われることによって生育地を広げている。2年目から7・8年程度までは卵状楕円形の一枚の葉だけで過ごし、鱗茎が大きくなり、二枚目の葉が出てから花をつける。

 万葉集に残る、「もののふの 八十乙女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花」(巻18)に詠まれている 堅香子=カタカゴは、カタクリではないかと考えられている。 

 昔はこの鱗茎から抽出したデンプンを片栗粉として調理に用いていたが、近年は片栗粉というとほぼジャガイモから抽出したデンプン粉のことを指すようになってしまった。