BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

表記行動

2021-09-20 | 思い遥か

皇字は、音読みの説明は
 呉音 : オウ(ワゥ 「天皇」の「ノウ」は「オウ」の連声)
 漢音 : コウ(クヮゥ)
と見える。訓読みは、
 すべら、すめら
と、表に示されない読みがある。
てんおう を てんのう とする のう 読みにはふるくから、呉音の時期であれば、天皇の表記とあれば、読み習わしていただろう。
おうじ おうじょ 皇子 皇女 とするのは、日本語になってのことか。皇太子は、王太子であったのだろうと推測する。

日本として国名を名乗ると対外的な表記で、日本語字音ではどう読まれていたか。呼称であるから、唐時代の長安に行われた中国音であったか。その発音を入れて、日本語ではどう呼称したか。
万葉表記で、日本 と書くと、やまと を当てる訓詁であったから、それが日本国内での通称名であった。
しかし、記録文書に出る 日本 は、漢文書きにあれば、字音であったはずである。その表記、仮名文字を示すものがみあたらない。
にちほん とすると、漢音 呉音 :のホンに塾合している。呉音: ニチ、ニッ 漢音: ジツ。
にちほん にっぽん となるのは、両唇音の変化によるだろうけれど、半濁音を示す、また促音表記をしないとなれば、発音は、にふぉん にっふぉn となる、表記では、にほん と書かれることを推定して、その仮名書きが見えない。

にほん にっぽん どちらであるかと、そのアイデンティティーを問われて、日本 と答えればよいとするのは、固有名にこまかく詮議する私たちにとっては不思議なことである。
にほん と書いた、促音無表記が、にっぽん とする音にしてよいとするのは、だいにっぽん の影響であろうが、半濁音を許す表記行動に由来するものであろう。
となると、半濁音が使われるようになって、それこそ、活字印刷にでもなれば、につぽん にっぽん とかく場合があらわれるから、その表記が許される時代は、学校教育で一般になる、さがって、第2次大戦後の50音表になる。






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